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妄想陰キャの異世界無双〜清楚系JDと共に〜  作者: 音無響一


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妄想22 おっきくてカッチカチ

「タロウ⋯くん⋯」


『ガルルルル⋯』



アサミさんとクゥちゃんは警戒しているな。


2人の勘を信じてみよう。


俺だけでは判断つかない。


話してる雰囲気はいい人そうではあるが、一抹の不安は拭えない。


それに加えて2人がいい反応を見せてないのだ。


後を追って来ようが、敵対するようなら殺るしかない。


隙を見せたら何をされるかわからない。


俺が死ぬだけならいい。


アサミさんに何かあったらどうする。


第1に考えるのはアサミさんの安全だ。



「嬉しい申し出なんですが、もう少しこのまま歩いてみます。皆さんに迷惑はかけられませんし。歩いていけば街に着くと教えてくれてありがとうございました」


「な、本当にいいのか?」


「はい、本当に申し訳ないです」


「⋯⋯⋯そうか。では我々も先に進むとするよ」


「はい、色々教えてくれてありがとうございました」



俺は相手を刺激しないように丁寧に対応する。


ヤットとジュレイルは馬車の中に戻り、ガイナムが御者席に座り、彼らは去っていった。






「タロウくん、あの人たち⋯なんか目がすごい怖かった⋯」


「そうなのか?俺にはわからなかったが、雰囲気はよろしくなかったし、アサミさんもクゥちゃんも警戒してたから断ったんだ。そうして正解だったかもな」


「うん、ありがとう⋯」


「御者をしてるガイナムって人はまともそうに思えたんだがな⋯」


「馬車から出てきた男の人2人が、私をジロジロ見てたの⋯」



なん⋯⋯⋯⋯だと?


アサミさんを視姦していた?


万死に値するな。


次に会ったら殺ってしまうかもな。



「アイツらがヤバいやつなら追ってくるかもしれない。後ろを警戒しながら進もう」


「そうするしかないよね⋯」


「クゥちゃんも異変があったら教えてくれよな」


『ガウッ』



俺達は自然と歩くスピードが上がっていく。


だがそんなのたかが知れてる。


すぐに疲れてしまうが、懸命に足を動かし進んでいく。


初日の夜は何事もなく過ぎていった。


警戒して睡眠不足になってしまうが仕方ない。


俺が寝ている時に襲われるのが1番危険だからな。






「タロウくん、大丈夫?」


「少し睡眠不足は否めないけど、まだ大丈夫。危険な状況だし気は抜けないからな。アサミさんを危険に晒したくないから頑張らないと⋯」


「タロウくん⋯⋯⋯」


「ああ、無理してる訳じゃないから気にしないでいい。いざとなったら魔法でなんとか⋯」



そうか、俺には魔法がある。


試してみてなかったが、やってみる価値はある。


俺たちの旅を安全にするためにも重要だ。



「どうしたのタロウくん?」


「アサミさん、試したいことがあるんだ。進むことも大切だけど、安全に行くために少しやってみてもいいか?」


「もちろんいいよ、やろう!」



くっ、言い方を間違えた!


ヤろう、だと?


何をやるんでしょうか。


ヤリたい、ヤリたいよおおおおお!


はぁはぁ、落ち着けタロウ。


今回は俺が悪い、だから落ち着け!



「夜の寝ている時に襲撃があるのが1番危ないと思うんだ。俺達は守ってくれる物が何も無い。だから作ろうと思うんだ」


「そんなことできるの?」


「できるように頑張ってみるよ」



こういうのは土魔法で作るのをよく見た事がある。


俺に出来るか分からないがやるしかない。


いつものように念じてみる。


ここは地面が土だ。


この土を利用してまずは箱型の入れ物を作る。


地面に手を翳し、魔力なのだろうか、俺の力を流し込む。


土か盛り上がり、形を成形していく。



「わわ、箱みたいなのが出来てるよ!」



アサミさんが驚いている。


蓋は無い土の箱が出来上がったんだ。



「これの強度は⋯」



触ってみると、触った箇所から歪み、掴むとボロっと崩れ落ちた。



「これじゃあダメだな。強度を上げるイメージも追加しないと。コンクリートみたいな硬さでどうにかなるのだろうか⋯」



俺は再度力を込めて作っていく。


何度も試行錯誤することで、強度も上がっていく。



「すごいよタロウくんっ!タロウくんのを大きくしたらバッチリだねっ!すっごいカチカチだしっ!」



⋯⋯⋯⋯

⋯⋯⋯

⋯⋯


どこを大きくしたらいいんでしょうか。


端折らないでくれませんか。


タロウくんの魔法で作った物を大きくと言ってくれないでしょうか。


していいならするよ?


今すぐに。


しちゃうよ大きく。


待ってんだ俺の俺は。


今すぐ大きくしてぶちまけたいんだわ。


くそっ、惑わされるな。


集中しろタロウ。



「俺の魔法に耐えられる強度にしたら大丈夫かもしれない。ハイドロスラッシュで切れないなら大丈夫だろ」



俺は魔法で作った箱にハイドロスラッシュをぶつけてみる。


豆腐だ。


スパスパ切れてしまう。


箱が弱いのかハイドロスラッシュが強いのか⋯


触ってみた感じはカッチカチなんだがなぁ。


火魔法では燃えることはなかった。


ウインドカッターでも切れることはない。


他の魔法は分からないしなぁ。


ハイドロスラッシュが強すぎるってことにしておくか。



「こんなにカチカチなら大丈夫だよっ」



はは、俺のもカッチカチにしたろか!




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