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妄想陰キャの異世界無双〜清楚系JDと共に〜  作者: 音無響一


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19/48

妄想19 寂しくなんてないんだからねっ

「お名前は何にしようかな~カッコイイお名前?可愛いお名前?何かな~」



拾った魔物とじゃれ合いながら進む。


そのため俺の左腕にはしがみつかれていない。



「お前はどんな名前をつけて欲しい?カッコイイ名前か?」


『クゥーーン?』


「違うのか?可愛い名前か?」


『クゥーーン?』


「これも違うのか⋯普通の名前か?」


『クゥーーン?』


「なんだろうか。そもそも性別はあるのか?」


「タロウくん!この子ついてないよっ」



んなっ!


なんてことをしているのか。


ついてないのはわかった。


何を見ようとしたのかも理解した。


あんな風に俺も確認されたい⋯


いや、されなくてもいいか。


⋯⋯⋯待てよ、よく考えろ。


仰向けで犬のように服従のポーズをしよう。


ご主人様、確認してください。


ああ、大きくしてごめんなさいいいい!


みたいな感じか?


⋯⋯⋯⋯なし寄りのアリか?


危ないな、アサミさんといると新たな境地を何個も開きそうになる。


ノーマルすら経験ないのに、アブノーマルに目覚めたらどうするんだ。


危ないとこだぜ異世界。



「女の子なのか?魔物に性別あるのかちょっとわからないな」


「こんなに可愛いから女の子だよっ!タロウくんは女の子を助けるヒーローだもんねっ」


「助けたことあるのなんてアサミさんだけだなぁ。でもその子も助けた事になるのか」


「女の子に囲まれるなんて、タロウくんはモテモテだねっ」


「は、ははは⋯人生で初めてのこと過ぎて戸惑いしかないよ⋯」



モテモテか。


憧れたことはあるけどなぁ。


俺には縁のない話だ。


夢のまた夢、妄想の中だけの出来事だ。


ハーレムの妄想したりしたなぁ。



「名前って考えるの難しいよね」


「名付けなんて俺もしたこないからなぁ」


「私もないよ~」


「女の子なんだし、アサミさんと姉妹って感じにして、アケミなんてどうかな?」



言ったけどダメだろ。


どこの場末のスナックのキャストの名前だ?


アケミちゃーん3番テーブルおねがーい

ってね!


いや、そんなこと言ったら全国のアケミさんに失礼だな。


高橋先生の昔の漫画の影響力やべーな。


親が持ってたから読んだことあるが、あれは名作ラブコメだった。



「アケミちゃんか~うーん⋯」


「あんまりセンス良くないよな。白い毛並みだから、シロ?」


「それじゃあ男の子っぽい!」


「ダメか~俺にはセンス無さそうだからアサミさんに任せる!」


「私も自信ないよ~。うーん⋯」


『クゥーーン⋯』



2人と1匹で悩みながら歩く。


あの魔物を倒したおかげか、重苦しい雰囲気はなくなっている。


アサミさんとペットになった魔物がじゃれ合ってるからだろうか。


なんにせよ危険な感じがなくなってよかった。



「クゥちゃん!君は今日からクゥちゃんだよっ」



いいんじゃないか?



「クゥちゃんなんて可愛いし、素敵だな。やっぱりアサミさんにお願いして良かった」


「ふふ、ありがとうっ君も気に入ってくれたかな?」



その子は俺とアサミさんを何度か首を回し見てきて、



『ガウッ!』



と嬉しそうに鳴いた。



「なんだか喜んでそうだな。よし、今日からお前はクゥちゃんだ。皆で仲良くしような」


「うんうん、クゥちゃんよろしくねっ」


『ガウガウッ』



仲良くなれそうで良かったが、魔物を連れて街に入れるのだろうか⋯


この世界にテイマーとか存在するのかすら分からないからな。


魔物と仲良くしてる危険人物と思われたら迫害されるかもしれん。


最悪は討伐対象だ。


そうなったら迷うことなくクゥちゃんを捨て⋯


なんで見てる俺をクゥちゃんよ。


いいか、俺とアサミさんの安全のためにはそうするしか⋯


瞳をウルウルさせるんじゃない。


ここは見知らぬ異世界なんだ、俺とアサミさんが生きてくには障害が多い。


だから残念だけどクゥちゃんは⋯


待て、なんでアサミさんまでウルウルして見てくるんだ?


どうあってもアサミさん優先なんだ。


アサミさんを危険に晒すわけには⋯



『クゥーーン⋯』


「クゥーーン⋯」



ぐはっっっっ!W(ダブル)クゥーーン頂きました!


捨てません!見捨てません!何度でも拾います!クゥちゃんも助けます!世界が敵に回ってもアサミさんとクゥちゃんは俺が助けます!


はぁはぁ、なんなんだこの子達は。


2人して俺の心が読めるのか?


つーかなんだよアサミさんのは。


殺しにかかっきてるとしか思えない。


アサミさんとクゥちゃんで顔を寄せあって、瞳をウルウルさせ、上目遣いからのクゥーーンって⋯


これをあざといと言うのか?


それともぶりっ子?


どっちとも接点がなかったから分からないぜ!


モテ男くん教えてくれ。






「ふふ、楽しいねタロウくんっ」


「そうだな。クゥちゃんが増えただけで、癒されるな」


「うんうんっ!タロウくんの魔法のおかげだねっ」


「アサミさんが助けようって言ってくれたからだな」


『ガウガウッ』



楽しく話しながら俺たちは進んでいる。


アサミさんはクゥちゃんと戯れまくりだ。


それを見て俺は癒されまくりだ。


でもあの感触が左腕にないのが⋯


くっ、寂しくなんてないんだからねっ






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