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素早さ超極振りと初戦闘


 「さて最初に何が出てくるかな?」

 

 ロック達はライズと分かれた後、レベルを上げるため【始まりの森】と呼ばれる森の中を歩いていた。初心者向けということでロック達が予想していたより人は多く、緊張感はまったく沸いてこなかった。そんな中、防御力に極振りしているのでAGI 0のツバキがロック達に追いつけず、慌てていた。


 「ま、まってよみんなー! 特に和人ロック歩くの速い!」

 

 そう息をきらしながら、ロック達の方へと走る。走る度に重さを感じさせる黒づくめの防具がガチャガチャとおとを立てる。その音に反応して来たのか。


 「ツバキ! 後ろ!」

 「へっ?」

 数体のゴブリンが現れ、ツバキに襲いかかろうとする。


 「ちょ・・・・・・えっ・・・・・・きゃっ!」

 突然の出来事にツバキは焦ってしまい、構えていた盾が横にぶれる。ブレたことによりその攻撃は頭に当たる。普通なら頭への攻撃は致命傷になりかねないが。


 「うん?」

 振り下ろされた粗末な棍棒はコツンと音を立て、弾かれる。

ゴブリンは何度も振り下ろすがそれらはすべて弾かれる。


 「痛くない!? 防振りして良かった!」


 そう。防御力に極振りしていたため、ゴブリンのような弱いモンスターの攻撃はそもそもダメージも通らないのだがしかし。


 「えいっ!」

 「?」

 

 ツバキの反撃はあまり利かなかったのか、ゴブリンは頭をかしげる。そうこの結果は()()()したからなのである。今の茜ツバキには反撃手段が短刀での攻撃しかないのだが、攻撃力の基礎ステータスが最初から5と少なく、相手を倒すのには向いていないのだ。


 「待ってて!」

 ロックはそういって一歩踏み込む。その瞬間ロックの体は素早さに極振りした影響で始めたばかりとは思えないスピードでゴブリン達の背後へと迫る。


 「はあぁ!」


 かけ声とともに放たれた双剣による斬撃は、ゴブリンの体を切り裂く。ゴブリン達はそれがとどめとなり、地面に倒れ込む。そしてそれと同時にその体は光りの粒子となってロックの体に吸収される。


 「フウゥ・・・・・・」


 そう息を吐きながらロックは剣をしまう。それと同時にロックの視界にアナウンスとともに。


 『レベルが二になりました。』『スキル【加速】【暗殺】を習得しました。』


 と表示される。


 「えっと、どれどれ」


 そういってロックは習得した二つのスキルの説明をみる。

 

 


【加速】自分の自分のAGIを(+20)する。効果時間一分クールタイムは二分。 

『習得条件』 一定以上のスピードで移動すること


【暗殺】相手に認識されていない状態で攻撃したとき、ATKを(+20)する。



 

 「ふーん。素早さ極振りの私にぴったりじゃないか。」


 そういってロックは表示を消し、ツバキとカエデの方を向く。


 「そういえば二人の極振りしたステータスのところはどうなんだ?」

 「「えっとね・・・・・・」」


 そう言ってカエデとツバキはステータス表を開く。

 しばらくすると。


 「私は今、幸運値が250だね」

 「私は防御力が210だね。」


 それを聞いたロックは少し戸惑いながら。


 「三人全員、異常な極振り・・・・・・パーティーとして大丈夫なのかな?」


 パーティーとして成り立つのか心配しながらそう言う。


 

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― 新着の感想 ―
[一言] 極振り勢は基本的にゲームの中では異端なだけに最初はある程度苦労するくらいが丁度良いと思います。苦労するなかで極振りするメリットを随時足していく感じかと。偉そうな感じですみません。
[一言] 大変面白いですが、極振りであったとしても低レベルではそこまで効果がでないと思います。素早さ極振りなだけに展開が早過ぎるのではないかなぁと。
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