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空母 双龍 東へ  作者: 銀河乞食分隊
燃えるミッドウェー
30/62

ミッドウェー攻略戦/前段3 MI攻略部隊の編成

ついに編制されるMI攻略部隊。


 艦政本部ではマーシャルで負った損傷艦の修理手配が予想以上の数で難航していた。

 

「ほとんど全ての船ですね」


「それだけ激しかったと言うことなのだろう」


「修理用ドックが満杯なので新造用ドックも進水式を簡略化してどんどん出します」


「それでいいが、関係各方面にはきちんと説明しておけよ。進水式など一世一代の晴れ舞台と思っている人も多い」


「今は戦時なのですが」


「そういう人は、平時も戦時も無いぞ。自分の立場が大切なのだから」


「面倒くさいですね」


「まあそう言わずに交渉を頼む」



 金剛を巡っては紛糾していた。


「艦政本部としては、金剛は廃艦でと思います」


「なぜ廃艦ですか。まだ修理すれば使えるでしょう。せっかくの高速戦艦なのですぞ」


「修理見積もりをご覧になったか。修理期間と費用、いずれも新造した方が良いくらいだ」


「しかし」


「しかしもくそも無い。まだサイパンの海岸にのし上げたままで、日本に回航する費用はそこに含まれていません。それにかかる費用と人員も膨大でしょう。そこまでする価値があの船にあるのかと言うことです」


「金剛ですよ。金剛。我が国最古参の栄光ある戦艦だ。それを簡単に廃艦などと言って欲しくないですな」


「だからです。最古参と言うことは古いと言うことです。海軍にアレより古い艦はありません。さらに戦艦と言いながら元は英国流巡洋戦艦で高速だが軽装甲という、ユトランドで否定された形式だ。艦政本部としては廃艦を提案します」


「軍令部としては、何が何でも復活させて頂きたい」


「海軍省としては、どちらが良いかまだ判断しかねますが、そんなに費用と時間が掛かる物なのですか」


「浮揚してサイパンから日本に回航するだけで、1ヶ月から2ヶ月を見ています。さらにドックですが、大型艦用ドックの空きがありません。そこで待ち時間ができます。さらにドック入りしないと詳しいことはわからないのですが、前半分はバルジを外して艦底部までばらさないといけないようです。軽く見て一年以上かかります」


「では戦力されるにはどのくらい掛かりますか」


「最短で二年と判断します」


「ああそうだ、一番肝心なことを言い忘れました。サイパンから日本まで船が持つ保証がありません」


「今になってそんなことを言うとは卑怯だぞ」


「ですが、万が一事故があって貴重な人員が失われる可能性も有ると言っておかないといけません」


「わかりました。海軍省に帰り上に諮ってみます」


「おお、よろしく願いします」


「こちらもよろしくお願いします。そういえば金剛をドック入りさせるとその間大型艦ドックが使えません」


「最後まで卑怯な」


「まあこれ以上は不毛なようです。私は海軍省に帰ります」



 大破した足柄は結局廃艦となった。越百こすも級重巡洋艦の就役も近く、一年以上かけて修理する価値は少ないと判断された。

 越百級重巡洋艦はさらに四隻起工されるようだ。


 軽巡鈴谷の修理では、御紋章まで吹き飛ばされおり修理完了までに製作は不可能という返事だった。これに一部軍人が抗議したが、戦時だからという理由で無視された。鈴谷には御紋章なしで頑張ってもらおう。

 

 火龍と雷龍は、まあアレだ。


 龍鳳は順調に修理が進んでいた。


 翔鶴は修理中にミッドウェー攻略戦が決まり、間に合わせるために斜行甲板の修理は諦め進んだところまでで塞いで終わることになった。


 大和は、一式12.7センチ高角砲が間に合わないため八十九式連装高角砲改二を搭載した。必要なのは三基だったが、二基一組で高射装置が制御している関係から一式はもう一基下ろされ四基の八十九式連装高角砲改二が搭載された。

 下ろされた一基は高角砲待ちだった夕雲級駆逐艦に搭載され無事竣工する事ができた。新造なのに中古を積むなと言う声も一部には有った。


 愛宕は妙なことになった。破壊された主砲塔は撤去され、代わりに高角砲が据えられた。機銃も増備された。高射装置を設置する場所が無く、高射装置増設はならなかった。ために狙える目標数は変わりなかった。


 高雄は修理するそうだが、ミッドウェーには間に合わない。どう見ても半年は掛かる。 


 妙高は愛宕と同じく高角砲を主砲塔跡に積んだ。後部艦橋は時間の有る時にとされ代わりに高射装置が積まれただけだった。


 日向は、第四砲塔を撤去しターレットの変形が重傷であると判断され、ミッドウェー攻略戦には間に合わないとされた。そこで対空火力の強化をすべく高角砲と機銃を時間の許す限り大量に積んだ。こいつら高角砲増備艦のせいで高射装置が取られ火龍・雷龍に行き渡らなかったのである。

 艦尾の損傷は、損傷部分を切り取り新たに製作した。


 駆逐艦や直衛艦は数隻がまとめて大型艦ドックに入れられ、まとめて修理すると言うことをやって時間を節約した。


 こういう苦労を皆がしているときにあの二人は火龍と雷龍を合体させて遊んでいた。



 ミッドウェーの状況はわからなかった。あれ以降、警備が強化され近づくのが難しくなっていた。

 軍令部では艦政本部と連絡を取り合い、作戦までにどれだけの艦艇数をそろえられるか余念が無かった。


 四月末までに修理完了予定艦艇。


 空母

 翔鶴(一部修理省略)・龍鳳・双龍


 戦艦

 大和(一部修理省略)・日向・霧島


 重巡洋艦

 愛宕・妙高・那智


 軽巡洋艦

 熊野・鈴谷・五十鈴・阿賀野


 駆逐艦

 峰雲・白雪・五月雨・雷・有明・雷・朝風・吹雪・叢雲・天津風・野分


 直衛艦

 冬月・凉月・影月・秋月



 新造艦の中からは

 戦艦

 武蔵


 空母

 凍鶴・海鳳・天鳳


 駆逐艦

 夕雲・巻雲・絹雲・風雲


 直衛艦 

 春月


 武蔵と凍鶴は一部工事未了のまま、大和と翔鶴・瑞鶴の乗組員を引き抜いて強引に間に合わせた。

 他の新造艦も似たような乗組員の編成だった。当然練度は知れている。

 艦内で迷子にならないことを優先された。

 絹雲は大和の高角砲を積んだ船だった。



 様々な混乱と喧噪を引き起こし、MI攻略部隊の編成が始まった。


MI艦隊

総旗艦 大和


第一機動艦隊

旗艦 赤城

 

第一航空戦隊 赤城・加賀・双龍

 

    直衛 秋月・夏月・三日月・凉月


  二十一駆 夕雲・巻雲・風雲・絹雲 


   三戦隊 霧島・日向


第二航空戦隊 翔鶴・瑞鶴・凍鶴


    直衛 影月・冬月・春月

  

   十六駆 吹雪・白雪・美雪


   七戦隊 愛宕・妙高


第三航空戦隊 瑞鳳・翔鳳・龍鳳


    直衛 大和 一戦隊第一分隊 


   十八駆 磯波・浦波・敷波・綾波


   五戦隊 那智・羽黒


第四航空戦隊 海鳳・天鳳


    直衛 武蔵 一戦隊第二分隊


   十九駆 朝霧・夕霧・天霧・狭霧


   八戦隊 利根・筑摩



MI攻略部隊

旗艦 長門


   二戦隊 長門・陸奥


   四戦隊 青葉・加古・古鷹・衣笠


   九戦隊 最上・三隈・熊野・鈴谷


   一水戦 旗艦 阿賀野 

    十駆 初風・雪風・天津風・時津風

   十一駆 浦風・磯風・谷風・野分

   十二駆 嵐・荻風・舞風・秋雲

   十四駆 黒潮・親潮・夏潮


   二水戦 旗艦 能代

    四駆 時雨・村雨・春雨・五月雨

    五駆 海風・山風・江風・涼風

    七駆 朝潮・大潮・満潮・荒潮


  上陸部隊

   輸送船 一二隻


警戒・補給部隊

旗艦 千代田


第十航空戦隊 千代田・千歳


   三水戦 旗艦 矢矧

   十七駆 叢雲・薄雲・白雲

   二十駆 朧・曙・雷・雷


  十三戦隊 多摩・北上・大井・木曽


   油槽船 六隻

   補給船 四隻

   病院船 二隻 客船を流用


 本土に残る艦は、ほとんど居ない。五千五百トン級軽巡と駆逐艦が二十隻程度である。

 全力出撃である。


  

 瑞鶴艦橋にて

「艦長、時間です」

「わかった」

「新型機と聞くが、どのくらいやれるのかな。艦長」

「わかりません、司令」

「つれないな」

「つれなくて結構です」

「まあ、君の気持ちはわかるつもりだよ」

「では、本艦の艦攻隊を返してください。なあ飛行長」

「あ、いえ、見えてきました。新型です。では飛行甲板に迎えに行きます」

「来たか。航海、風に立て」

「取り舵十、ヨーソロー」

「いい転舵だな、艦長」

「本艦ですか、飛行長ですか」

「両方だ」

「ありがとうございます」

「艦長、そう言うが今度配属になる連中は横空とか教官上がりが多いらしいぞ」

「それでも司令、手塩に掛けた連中がいなくなるのは寂しい物です」

「そうだな、俺の時もいろいろあったよ」

「先頭機、本艦航過します」

「ほう、腰の入った奴だ」

「腕は良いようですね」

「横空とか教官上がりで腕の悪い物はおらんだろ」

「全機、航過しました」

「先頭機、着艦します」

「いきなり全機三番索とはいかんか」

「その内出来るようになるでしょう。いつまでも取り上げられた艦攻隊のことを言っていても始まりません。気持ちを切り替えます」

「そうしてくれ」

 本艦に新型艦攻が配属された。中島の新型だ。前作九十七で失敗した屈辱をバネにして中島は相当気合いが入っていたとは、航空本部の同期が言っていたな。


天山二十二型 (十三試艦攻)

速力 二百七十ノット

上昇力 高度五千まで八分

全幅 15m 折りたたみ時 7.5m

全長 10.8m

全高 3.8m

自重 3.8トン

攻撃過加重 5.2トン

武装 八十番一発

   航空魚雷一発

   五十番二発

   二十五番二発

   六番十発


 主翼 7.7mm機銃×2

 後方 13mm×1 (ホ103)


 乗員三名   

 


十三試艦攻、中島の執念が実り空母艦載機に。

かなり高性能です。重いけど。

着艦制動装置の換装が間に合わず、搭載艦は翔鶴級三隻と、赤城・加賀です。

双龍は合体させて遊んでいたので、装備は間に合いません出した。

他にも零戦43型や新型機を出したいと思います。

ミッドウェーだし、謎の新型機と言えばアレでしょう。十四試艦偵になるか、一四試艦爆になるかはわかりません。


本日06時と18時に双龍の世界を二話入れました。


8/17 十三戦隊を追加 入れ忘れていました。駆逐隊の代わりです。

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