伝えられない想い
あたし達は中学生になった
あたしの学校は2つの中学校に別れる。
あたしは安田とは違う学校だ…
あたしは中学校に入学してソフトボールを始めた…
練習に明け暮れる毎日
学校で毎日安田と顔合わせていた日々が懐かしい
もちろん今でも安田のことは好きだ
しかし会うことはない
連絡を取るにも当時ケータイが普及してなかったから家電に掛けるしかない…
あたしにはそんな勇気はなかった
そんな中一の夏
あたしはどうしても彼に好きって気持ちを伝えたくなった。
彼の家までチャリを飛ばす
家の前に着いた
すると急に胸がそわそわし始めた
『何て言おう…』
『どんな顔すればいい?』
『てゆーか、安田は家に居るのかな?』
彼の家の前をウロチョロするあたし
今考えるときっとあたしはストーカーのようだったと思う…(笑)
すると…
…ガチャ
「何やってんの?」
『…!』
安田が出て来た!
『あ!たまたまここ通ってさ!』
『安田んちここなんだね!』
苦しい言い訳をするあたし…
「ふ〜ん」
彼はニタニタ笑っていた
あたしはマシンガントークを続けた
そんなあたしに
「変な奴」
と言う彼
変わらない彼に胸が高鳴る
伝えなきゃ…
しかし
『あ…じゃああたしそろそろ行くね!』
「あ〜」
『またね』
「じゃあな」結局伝えることはできなかった
あたしはこの時知らなかった
まさかこれが安田と話す最後の日になるとなんて…