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第2話 輸送機

轟音と砂塵が収まった後、リュエルはリンに促され、慎重に瓦礫の中を進んでいた。周囲には、シンジケートの連中や他のガラクタ漁りはまだ見えないが、油断はできない。


墜落現場に近づくにつれ、空気は焦げた金属と土埃の匂いで満ちていった。機体の周囲にはいくつかのVGがあった。そして、間近で見た輸送機は想像以上に巨大だった。そして機体の側面にはクロスしている二つ剣と虎の紋章、この世界で最大勢力であるエルヴィン帝国の紋章である。


「これは……帝国の?でもなんでこんなところに……」


リュエルが呟く。するとリンがさらなる情報を伝えてくる。


「リュエル、周囲にあるVGだけど識別情報から帝国のスピアIIだね、破損状況や位置から察するに輸送機に随伴している最中に撃ち落とされたみたい……」



リュエルの心臓がドクリと跳ねる。輸送機だけでも大物だというのに、VGまであるなんて。しかも帝国の主力機。破損しているとはいえかなりの価値になるだろう。

そんなことを考えていたリュエルだがすぐにおかしいことに気付いた。


それは「こんなところに帝国の輸送機やその随伴のVGが落ちていること」


リュエルのいる場所はマフィアやシンジケートが支配する無法地帯。帝国の勢力圏からは外れている。無論。帝国の輸送機が飛行すること自体はあるだろうが、あからさまに護衛の随伴機を伴って移動することにはかなりのリスクがあるので基本的はしないはずだ。それにこれはZOIDの仕業ではないだろう。なぜならここにおいているVGは中隊規模、これだけの量を一方的に壊滅することができるのは大型ZOIDによる奇襲くらいだが。この地域はZOIDの侵攻ルートからやや外れており大型ZOIDはいない。仮にいるとしても機動力の高い飛行型だが………


「おそらくは帝国の極秘作戦中の事故か、それとも妨害だな」


そうリュエルは分析する。


「ま、私たちには関係ないか。それより、お宝探しだ、リン!」


そう言い。輸送機の中に入り探索をすることにする。ちなみにリンは現在デバイス状態だが、このデバイスはリュエルの脳内チップに接続しており神経に接続している。


「ん、わかった。一応、めぼしいものがないか随時スキャンはしていくね。……さっきの異常なエネルギー反応もあるし注意してね。」


「ああ」


そうして通路を進んでいくと所々にしたいがあるのが目に入ってくる。皆同じような格好をしており、帝国の紋章も書いてあるので帝国の兵士をということがわかる。


「帝国の兵士か……めんどくさいな」


死体から剥ぎ取れるものも売れることは多い、しかし今回は帝国の兵士の死体ということは剥ぎ取れるものも帝国のもの、高くは売れるが色々と危険だ。


さらに墜落した際の衝撃でいくつかの通路も塞がれていたり、機械が壊れたりもしている。


「………リュエル、この輸送機の中心部分から微かにエネルギー反応があるね。」


「……!!まさかジェネレータまだ微かに稼働している?」


墜落後にジェネレータが微かに稼働することはある。ただその場合そのうち爆発するが。


「いやジェネレータではなさそうだよ。どちらかと言うとVGかな?」


VGか……一度見に行ってみるか。


「リン。その位置まで案内してくれ」


「うん。」


そうするとホログラムでマップが表示されルートが示される。

その通りに進んでいくと大きな扉が見えた。ロックがかかっているようで操作板が横にある。


「うん、エネルギー反応はここから出ている」


「よし、開けれるか?」


そう言いつつ。デバイスを扉の操作盤の接続する。


「……ロックはかかっているけどシステム系のほとんどがダウンしているから、解除はできそうだよ。ちょっと待ってて」


数秒後。ギギギという音と共に扉が開いた。



〜こぼれ話:帝国について〜

帝国はこの世界の最大国家で最初にVGを開発した国です。軍事力もトップで、VG開発でも常に最先端です。帝国のVGについては詳しくは設定資料集にあります。

一応VGについても詳しくは資料集に書きますが、ここでも少し話します。

まず、帝国はもちろん皇帝制。現在の皇帝はイスカンダル・ヴァン・エルヴィン。

噂のよると非常に聡明な皇帝であると言われています。

帝国の国力はもちろん世界一位。経済的にも軍事的にも世界の中心です

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