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滅びゆく世界の片隅で  作者: カイト
シンジケート編
10/23

第10話 依頼

翌朝、リュエルが集合場所である荒廃した旧市街の広場に到着すると、すでに2機のVGが待機していた。『レットバレット』という名前の傭兵団らしい。彼らはその名前の通り赤く塗装されたスピアに乗っていた。VA-13スピアは帝国のかつての主力機で第二世代最高のVGとまで言われた機体だ。もつろん彼らが乗っているのは払い下げられた物の上改造もしてあるが。


『お、来た来た。ずいぶん派手な機体じゃねぇか、お嬢ちゃん』


『新入りのくせに遅いぞ』


リュエルに対して通信が入る。口が悪い方がリーダーらしい。一応、今回は対ZOIDの依頼なので通信はオープンにしている。


「お前たちが今回の?」


舐められないように強気に言い返す。


『強気な嬢ちゃんだ………』


リュエルは男がニヤリと笑ったように感じた。やはり舐められているのだろう。


『いいか、新入り。俺はさっさと終わらせて、一杯引っ掛けたいんだ。足引っ張んなよ』


もうリーダーがそう言い放つと、男たちは移動を開始する。


「ちょ、おい!」


「リュエル早く追いかけるよ」


急いでリュエルも追いかける。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


しばらくすると小型ZOIDがいる地点に近づいてきた、


「ZOLDの群れがレーダーに映ったよ。小型が13体ほど、中型は2体。前回よりは楽じゃない?………連携は期待できないけど」


リンの報告を受け、リュエルは操縦桿を握る手に力を込めた。するとすぐに前方にZOIDの群を確認したところで、通信が入る。


『おい、新入り。足手纏いになるからここで待っていろ。』


リュエルは少しイラっとしたが、言い返さずその場に留まる。すると2人はそのままZOIDの群れの方に行く。10メートルほどの位置まで接近したところで2機のマシンガンで火を噴いた。実弾がZOLDの群れに降り注ぎ、小型ZOLDが次々と弾け飛んでいく。リュエルが見たところ彼らも傭兵として、小型ZOLDの対処には慣れているようだった。これなら自分がでんくてもいいのでは?とも思った。


しかし、リンは違った。なぜなら昨夜リンは、エリスの解析ではなくVGの戦闘のデータを集めていたからだ。確かに彼らの戦い方はDランクでは上の方なのだろう。しかし所詮はDランクだ、一人前ではない。それに中型には一対一で苦戦するだろうとリンは読んだ。だから……。


「リュエルも行った方はいいんじゃない?それにあっちのスピア」


リンに言われた方を見ると、少し分厚い方のスピアが少し攻撃され傷w9受けていた。


「………まあ、見ているだけもつまらないし、行くか!」


『メインシステム:戦闘モード起動』


そう言い、戦闘モードを起動する。そしてエリスを加速させた。ブレードを抜きながら小型の群れに突撃する。


『おい!待っていろって………』


通信を無視しスピアの横を通り過ぎる。そのまま飛びかかってきた小型をブレードで3体ほど両断する。


『なっ…速ぇ!?』


男の一人が、驚きの声を上げた。そしてそのままマシンガンで周りの小型ZOIDを掃討した。堅実な操縦とは言えないが、この一瞬だけでも明らかに彼らが言う「新入り」の実力を超えていた。


『あいつ……!』


リーダーが毒づく。しかし、エリスの圧倒的な掃討能力は、彼らの予想をはるかに超えていた。すでに傭兵稼業を始めてから10年ほど経っている彼らは自分たちの実力は正しく把握していた。そして彼女の実力が自分たちより上なことも。傭兵は実力が全てだ、自分より下ならともかく、上の相手に威張ることはできない。


「これで小型は全滅、中型は………!避けて!!」


咄嗟に体を捻るとビームが飛んできた。飛んできた方を見ると重量型ヘビータイプの砲撃級キャノンがいた。


『おい、中型は俺らが』


「うるさい」



そう一蹴し、中型ZOIDに突進する。


「リン、コアは?」


「前に見た砲撃級と同じ位置だけど重量級だから装甲は硬い。ビームライフルじゃあ貫通できないかも」


「……なら至近距離でブレードだ」


右手をブレードに持ち替える。

砲撃級の砲撃一発目と二発目左右にクイックブーストすることで避け、3発目を盾で受け止めそれと同時にミサイルを発射。ZOIDの近くに着弾させることで邪魔をしつつ至近距離に接近。マシンガンを腹部に向けて撃ち、少し走行が削れたところでブレードを差し込む。


そしてそのまま砲撃級は爆発した。これで依頼も完了かなどとリュエルが思っていると通信が入る。


『おい、貴様。何のつもりだ』


「何のつもりって………依頼をこなしただけだけど?』


『なぜ邪魔をした、待っていろと言ったはずだぞ』


「いや、あんたらが遅いからでしょ」


『貴様………!』


『まあ、落ち着け。嬢ちゃんも、嬢ちゃんの実力はわかったが傭兵には協調性も大事だぞ』


「………」


まあ、それは事実だろう。………協調性がない奴に言われても説得力がないが。


『まあ、いい。せいぜい後悔するんだな』


そう言い、通信が切られる。そのまま彼らは去っていった。


「後悔するんだなって、いったいあいつら何をするんだ?」


少ししてリュエルはリンに尋ねる。


「………多分、リュエルのことを悪く報告するんじゃない?ほとんどは一度依頼を受ければDに上がれるけどたまに上がれない人もいるらしいし」


「………めんどくさいな」


「まあ、そうだね」


さてどうしようか……。

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