王妃様のドレス
「ご、ごめんなさい」
一斉に自分に向けられた視線にクララは慌てて謝る。
「いいのよ、クララもう一度言ってくれる?どういうことかしら?」
マリーエル様は優しくクララに説明を求めた。
「あの、着終わったドレスを全く違うデザインに作り直せばまた着れるのにって思って。
私達は1つの服を何度も作り直して妹分達にあげたりするから」
「そうなの? フランカ」
「そうですね。私達の国元には多くの小さな妹達がいますから、彼女達に新しい服を買い与えるのは大変なんです。
それに新しいものより、質より量で、普段の着替えに1人何枚か持たせてあげれるように、私達のお古をサイズを直したり、小さな子が喜ぶようなリボンやフリルを付け直したりして下げ渡すのです」
さすがに大国の王妃がドレスを作り直して使うなんて聞いたことはないから、こんなの参考にはならないだろうと、言い出したクララでさえそう思っていただろうに…
「なんて素敵なの! そうよね。生地が痛んでるわけでも破れた訳でもないもの。
全然違う印象になるように作り替えればいいのだわ」
マリーエル様が興奮気味に言い出す。
いやいやいや、まずいですって、それは。
「マリーエル様、流石に王妃様が作り直しは不味いと思いますよ」
私は大慌てでいいます。
「そうかしら?
サリー別に問題ないわよね?」
となんとも呑気なマリーエル様。
無邪気と言うか…
もともとご自分に必要以上に国費を使われる事を嫌がっていたものね。
分かるんだけど、陛下がお許しにならないと思う。
「マリーエル様、まずは陛下にご相談なされた方がいいと思われます」
とサリーが言う。
さすがサリーだ。
サリーもマリーエル様の気持ちも分かるけど、無理だろうと思っているのだろう。
だから、陛下に丸投げして有無を決めてもらう気なのだ。
そうだよね、私達が良いとか悪いとか言える立場ではない。
やはりここは国王陛下に決めてもらおう。
「陛下に? そう…
わかったわ。陛下に聞いてみる」
そう答えたマリーエル様。
「でも、今日の所は予定通り頑張ってもらいますよ。
そろそろ再開してよろしいですか?」
「はーい」
しぶしぶ頷くマリーエル様。
頑張れ~
私達は応援しか出来ません。
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