今度こそ
王妃宮の防犯準備完了の数日後
「フランカ、来たよ」
ドーリスが私の耳に囁く。
私達はマリーエル様が公務の時用のドレスの仮縫いを行っている部屋に待機していた。
「ターゲットは応接室の吐き出し窓付近に潜んでいるみたいね。
ドーリス、ここを頼むわ。
私はクララを連れて行ってくる」
「任せて」
マリーエル様のお側はドーリスとマルグリット姉さんに任せた。
私は隣室で待機していたクララに声を掛けて応接室付近に向かいます。
クララは私達の中でも戦闘魔法が得意と言う聖女らしからぬ新人です。
他の魔法も一通り出来るんだけどね。
可愛いい顔に似合わずとても強いのです。
「フランカ姉さん、いつものメチャクチャ隠れるの上手い人物の気配だよ。
本当にハエみたいにブンブン視線を飛ばしたかと思ったらいきなり消えちゃうの。
探しても追跡できないんだよ」
とクララは周りに人がいないからいつもの調子で気さくに話してきた。
「クララが追跡をまかれるなんて、相当ね。
何か魔法具をもっているのかもよ。
でも大丈夫、こっちもいろいろ仕掛けたから」
と私はニンマリと笑って言います。
「それってリズ姉さんの魔法具ってこと?」
ドーリスをリズ姉さんと呼ぶクララが聞いてくる。
「そうよ。ドーリスの道具は特殊だもん」
ドーリスは趣味で魔法具を作ったり、集めたりしていた。
だから聖女のなかで誰よりも魔法具に詳しく、そして自分の力にも応用を効かせる道具として使う事があった。
ロジェのブローチの効果や掛かっている魔法の種類をすぐに鑑定出来たのも自分の魔法に知識が相まっての事なのだ。
「それ、すごく楽しみ」
とちょっと楽しそうなクララだ。
「ふふ、私もよ。 今回はその不届き者をしっかり捕まえるよクララ」
「はい、フランカ姉さん」
私達は気合いを入れ直しました。
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