あれから10日経ちました
聖女の国に帰って来て、10日が経った。
その間、ドーリスとセバスさんは何度も私がゆっくりと休養しているか、確認に来た。
帰って来たばかりの時にドーリスが宣言通りセバスさんに山小屋での話をするから、めちゃめちゃ小言を言われ、
「あなたは何でも1人で解決しようとする所があります。
それは美徳でも何でもなく、最後には我々の迷惑にもなり得ます。
全てちゃんと報告、連絡、相談は大事なのですよ」
と渋い顔で言われ、2週間の絶対休養を言い渡されてしまった。
「えー」
と不満の声を上げたが。
「1ヶ月でもいいのですよ?
普通は年単位で活動した聖女は3ヶ月は次の仕事まで空ける約束でしたよね?」
と脅された。
そんなに長く何もしなかったら、カビだらけで使い物にならなくなりそうだ。
ほんとなら、直ぐにでも次の仕事に行きたいのに。
そう考えながらも渋々休養を続けていると、統括責任者兼支配人のセバスさんから呼び出された。
ちゃんと休んでいたのに、私何かやったかな?
ちょーとだけ、新人のたまごちゃん達を誘って、森に薬の材料取りには行ったけど、あれはピクニックの次いでだし。
それかラウラが国外れの谷にサンドスパイダーを駆除しに行ったのを付いて行ったのがバレたかしら?
でもあれは散歩の次いでだし。
うーん、言い訳するような事はいっぱいありすぎて何の件が分からない。
「まっ、いっか」
あまり深く考えないでおこう。
「お呼びですか? 支配人」
「フランチェスカさん
ちゃんと休養していますか?」
「はい、仰せの通りに」
「嘘仰い! あなたラウラに付いて行ったそうですね?」
やっぱりその事か。
「あれは、散歩している時にラウラに会ったんですよ。
久しぶりだったから、お喋りの次いでにラウラに付いて行っただけです」
「全くよく回る口ですね。
まぁ いいでしょう。
今日呼んだのはこれを見せる為です」
何だ、そっちは本題じゃなかったのね。
ちょっとホッとした。
で、何々? これって…。
「手紙… ですか?」
テーブルには3通の手紙が置いてありました。