恋人はリアだけ
部屋に帰るなり、寝る為に着替えをして寝ようとすると、リアは手伝おうとクライスのタキシードを脱がそうとした。
「何?ベッドまで待てない?」
クライスは意地悪そうに言ってみた。
「違います。結婚するんですから、その、着替えを手伝おうと思って。」
「結婚意識してくれているんだ。」
「…してます。」
リアは結婚を考えるとまた照れたようになった。
「俺は従者をつけてないから、脱いだ服は洗面所のランドリーボックスに置いておくと、ケインが片付けてくれるから。」
「じゃあ、そちらに入れて来ます。」
リアがクライスのタキシードの上着を持って行こうとすると後ろから抱きしめて来た。
「明日、本当にお茶会するの?俺から断ろうか?」
「…します。」
リアはクライスの腕を握り、顔を埋めた。
クライスはそのまま抱き上げ、タキシードの上着をソファーに投げ捨て、リアをお姫様抱っこにしベッドへと連れていった。
「…ローラ様とは恋人ですか?」
リアが尋ねるとクライスがリアに触れながら、ジッと見た。
「俺の恋人はリアだけだ。」
「…」
クライスは、ローラとの事を心配しているとかと思ったが、何と説明しようかと考えていた。




