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伯爵令嬢は狙われている  作者: 屋月 トム伽
死竜のドラゴニアンシード
67/252

格好いい顔も好きです

翌朝、リアはベッドの中で手を天井に向け指輪をジッと見ていた。

クライスはまだ眠っている。

(凄くキレイ、。クライスが、プロポーズしてくれるなんて。

何だか、クライスと出会ってから人生が動き出した気がする。でも、灰色の男がまだ、狙ってたらどうしよう。もしこの城が父のような邸になったら。)

プロポーズに浮かれている自分と狙われている不安とで、リアは言葉にできない気持ちになる。

そんな事を考えていると、クライスは目が覚めリアに抱き付いてくる。

「おはよう」

「おはようございます。」

お互いどちらともなく、朝のキスをした。

クライスが艶っぽい顔でリアを見つめる。

クライスのキリッとした切れ長の目とリアは目が合う。

思わず目を反らすと、クライスが肩を抱き寄せ顔が近づいた。

「いつも俺の顔から目を反らすけど、俺の顔嫌い?」

クライスは自分の顔がタイプではないのかと、的外れなことを思っていた。

「違います。恥ずかしいだけで、その、

クライスが、…格好いいから…」

(朝から何を言わすの!?)

朝からリアはドキドキしてた。

「俺の顔好き?」

「顔も好きです。」

(顔も、か。リアは俺の外見によってくる女とはやっぱり違う。)

クライスは顔立ちが整っており、陛下が正式に王位継承権を認めている為か、幼い頃と違いたくさんの女達が寄ってきていた。

王位継承権がなくても、クライスの容姿ならアリーのように夢中になる女も沢山おり、それをクライスは適当に遊び、本気になる事は一度もなかった。

私室に連れてくる事さえすらなかった。

「クライスが仕事に行ったら、今日は先生の所に行ってくるね。」

「…、本当はここにいてほしいけど、城の中ならいいよ。」

リアはクライスのジャケットを後ろから掛け、着替えを手伝おうとしていた。

「私って、朝寝坊だよね。」

「そうでもないだろ。」

「でも、父様の愛人は朝早く起きてたわ。朝、先生の所に行く時によく玄関で会ってたもの。」

リアの父は母がなくなってから、愛人を作っていた。

リアは愛人が殿方より遅く起きることはできませんわ。と話していた事を思い出した。

「愛人だからだろう。リアは朝勝手に出ていかないで。」

(あの伯爵(ジジイ)め、リアを大事にしてなかった癖に愛人を囲うとは。)

「リア、着替えを手伝ってくれてありがとう。朝食を食べたら、ヒューゴの所まで送るよ。さぁ、行こう。」

クライスの部屋の近くにある本ばかりの部屋の前で、執事ケインが立っていた。

リアはこの部屋に朝食が準備されているのがすぐにわかった。


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