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夜行草
「ねぇ、夜光草見に行こう!」
「今から?楽しそう!」
二人は着替えた後楽しそうに手を繋ぎ出ていった。
笑い声が廊下から聞こえセフィーロはそっと覗くと二人が見えこっそりついて行った。
(王族の癖に僕をないがしろにするなんて、リアナも兄を差し置いて!)
セフィーロは甘やかされて育ったせいで自分が一番という気持ちが強かった。
二人はカンテラを片手に手を繋ぎ、まるで夜の冒険を楽しんでいるようだった。
丘の上には30分程でつき、一面夜光草が広がっているのに二人は感動した。
「クライスとってもキレイ。」
夜光草の中立ち無邪気に笑うリアはとっても可愛いかった。
その時後ろから叫び声がした。
「うわぁぁー!?魔物だー!?」
セフィーロが必死になって走って来た。
セフィーロの後ろには魔物が追いかけて来ていた。
邸ではヒューゴがクライスがいない事に気づいた。リアの部屋でも訪ねて見ようかと思っていた。




