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伯爵令嬢は狙われている  作者: 屋月 トム伽
死竜のドラゴニアンシード
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戦う気はありますか?

リアside




村からすぐの森に入った所でリアはすぐに魔法を放つ。


「いけ、フレイムシード!」


ブレスレットの石はシードと呼ばれる魔法石だ。石に特殊な加工をし魔法を閉じ込め、攻撃をする。


クライスはいともたやすく凪ぎ払うように魔法で炎を防いだ。次いでナイフのような風がいくつか飛んで来た。


「きゃ、」


思わず声が出る。だがリアを傷つける気がないのか、致命傷のような攻撃ではない。


(戦う気がないのか!?)




その時バタバタと大勢の人達が森を横切り走って行く。まるでパニックを起こしながら逃げてくるように見え戦いどころではなくなった。そもそも相手に戦っている認識があったのかさえも疑わしい。


「レイ!」


クライスの声で一瞬ハッとした。走って来た人達のなかに知り合いが居たのか、大声で呼び止めていた。リアも思わず何事かと近付いていた。


「クライス、そんな所で何やってんだ。


遊んでる場合か!さっさと逃げろ、奴ら何か探してる。」


「…、レイは村人連れてみんなと逃げろ。アラン団長はどうした?」


「わからん、だがマルクが霧が出る前に知らない奴と村外れで話していたと聞いた。どうみても村人じゃない風だったらしいが…」


「マルクにテレーズ国に避難民として行け。と伝えろ。後はマルクに聞け。俺は逃げ遅れた村人がいないか見てから行く。」


「あんたは一緒に逃げないのかい?」


「私は、」と一緒に逃げないと言おうとすると、ザッとレイとリアの間にクライスが立った。まるでレイがリアに近付けないようにするかのように。


「この女は俺と行くから、お前らはさっさと行くんだ。」


ちらっとレイがリアの方を見ると


「ああ、そういう事。」


と納得し「気をつけろよ」と走り去って行った。(何を納得したような顔のしたのかしら?)


リアはさっき攻撃を受けた時に首筋から胸元が少し裂けていた所をはだけないようにギュッと握りしめたままだった。

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