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王都につきました
テレーズ国の王都は賑やかだった。
リアはあまり都会にくる事がなく、ここ3ヶ月はそれどころかではなかった。
王都にとっては日常だろうがリアにとっては新しい空気を感じていた。
だが普通にくれば、おのぼりさんのようになってただろうが、今は私が逃げた後の先生や邸の事、村の事、私の右脇腹の事。
色んな事で頭が一杯だった。
「おいで、ヒューゴとマルクは城にいるから先に会おう。」
クライスがサッと肩を抱き城へと案内する。
「先生は大丈夫なの?」
「ヒューゴは魔力の回復に時間がかかるらしい。そのせいか、眠っている時間が多いみたいだな。怪我は回復魔法で落ち着いてるだろう。」
「…先生」
胸に手を当て先生の身を案じていた。




