表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王軍のアウトサイダー  作者: 海月くらげ
1/23

プロローグ

前作については大変申し訳ございませんでした、こっちではやりたいことを好き勝手やっていきたいと思います。暇つぶしになれたら幸いです

 厳かな雰囲気漂う城の中、中性的な顔をした青年が王に謁見している、青年の近くに露出度の高い服を着た可愛らしい女性もいる。青年は王の前であるにもかかわらず対等かのようにタメ口で何かを話す。王のそばに控えていた偉そうな格好をした神官が不思議な道具で彼のステータスを確認し驚愕する。そんな神官を見て青年は言った「やれやれ」


暖かな日差しに包まれた森の中。鳥の歌う声なんて一つも聞こえないような閉め切られた洋館のひと部屋、豪華極まりない悪趣味なベッドの上に大の字に寝っ転がる男が1人。貴族っぽい服の上からかろうじてわかるくらいに鍛えられた肉体、サングラス、機械化された両腕、その様はまるで高度なロボットのようだ。

 そこへやってくるメイドが1人、歩き方などからその歴が長いことがうかがえる。メイドは扉をノックし中に入る

「レクター様起きてください、エヴェリーナ様が至急会議に参加しろと」

「あぁ!?うるせえな!なんで俺があんな女の言うこと聞かなきゃいけないわけ?こっちは今昼寝してんだよ!」

 男、もといレクターが上半身を起こしメイドに抗議する

「しかしレクター様、今日は魔王様からも集まってくれと頼まれていた会議ですよ」

「んなこと知ってんだよ、でもあそこの会議無駄が多いのわかる?そもそもここから魔王城まで遠いんだよ!そんなしょーもないことしてる暇なんか無えっつーの!あぁくそ!ムカつく・・・お前が行け、マリア」

「かしこまりました」

 マリアと呼ばれたメイドは主人(あるじ)に一礼すると部屋を出ていく、それを見届けたレクターはまたベッドに大の字になった


 ーーーーーーー


 魔王軍作戦会議室、部屋には巨大な長机と椅子のあるよく見る会議室だ、中央には筋骨隆々の見事な2本のツノの生えた大男、魔王が座っている。室内に椅子は11個あるが会議に出席しているのは魔王を含めた7名しかいない。

「・・・出席している十傑は?」

 魔王が口を開く。

「はっ、第10席『呪殺』のルイン、第9席『祈り』のカイン、第7席『隻眼』のビッグジョー、第4席『大錬成』セラス。第3席『拷問姫』マグノリア、そして私第1席『黒騎士』エヴェリーナの6名です。なお第8席『百面相』アリバイはスパイ任務で、第6席『鉄壁』のダストは城郭都市である我が国の壁を守っているため離れられません」

 魔王の質問に黒い鎧を身に纏った美しい女性が答えた

「・・・はぁ、第5席と第2席はまた無断欠席か」

 その風貌に似合わず魔王が力なくため息を吐く

「無断欠席ナンていつものコトじゃナいでスカ」

 全身に包帯を巻いた、頭に巨大なネジの刺さった女が話す

「まーた魔王様を困らせるなんて、きつ〜いお仕置きをしてやろうかしら」

 ゴスロリ巨乳の金髪ツインテールが話す

「やめておきなさいマグノリア、貴方では2人には勝てませんよ」

 神父服の男がマグノリアを諌める

「うるさいわねカイン、あんたから先に拷問してやろうかしら?」

「嫌ですよ、痛いの嫌いですし」

「まあまあ落ち着きなさい、来ないものは仕方がない、議題に入ろう。今回集まってもらったのは人間との戦争において情報が入ったからだ、エヴェリーナ」

「はい、アリバイからの定期連絡によると人間の国の一つである魔導国家『カサンドラ』が転生者を抱え込むことに成功したとの情報が」

「転生者デスって?ナニそれ」

「聞いたことがあるわ」

 いかにも魔女といった格好をした猫耳少女が話し始める

「転生者、それは全ての魔法適性があり、全ての武器を自在に操る、体力切れなんて知らないかのようなタフネス、その人望で多くの人を惹きつけるまるでおとぎ話か子供の考えたヒーローのようなデタラメな存在よ」

「今セラスが話したようにとんでもない存在だ、今はまだ召喚されたてのようだがこの城まで攻めにくるのは時間の問題だ。アリバイ(彼女)には転生者を見張るよう指示を出し、何かわかれば随時報告してもらう予定だ、だがそれだけでは後手に回る可能性がある、なんでもいい、現状で何か策のある者は?」

 魔王の問いかけに一同は黙ってしまう。しばしの沈黙の後、戦闘服に身を包んだ耳の尖った隻眼の老人が手を挙げた

「ビッグジョー、何かあるのか?」

「俺は何もないが、何かありそうな奴を連れてきては?具体的に言えばレクターを」

「奴に強制することはできない、自由を条件に我が軍に入ってもらっているからな。破れば簡単に反旗を翻し、我が軍に甚大なダメージを与えるだろう」

 そこへ扉をノックする音が聞こえマリアが入ってきた。

「第2席『機械腕』のレクター様の代理として参りました、マリアです」

 マリアはそのままレクターの席に行くと座らずに椅子の後ろに立った。

「マリアよ、レクターはどうした?」

「はい魔王様、レクター様はめんどくさいとのことで代理として私を使いに出しました」

「そうか、代理が来てくれただけでもありがたい」

 この日の対策会議は丸1日かかった。

十傑紹介 第10席『呪殺のルイン』

 本名「ルイン・フラグシップ」。全身に包帯を巻いてるマミー族の女性、呪殺の二つ名の通り呪い系統が得意分野で彼女の右に出るものはいないと言われている。強力な呪術を扱う代償に話すときにセリフの一部がカタカナになってしまうという呪いがかけられている、頭に刺さったネジは自身の力を抑える効果があり、本気を出すときはこれを外す。普段は包帯で隠れているがスタイルがよく巨乳であり美人、何気に魔王軍開催のミスコンで何度かグランプリに輝いている。

 魔王軍内での役割は城内にトラップ式の呪いを設置したり、占拠した地区の防衛をしたりしている

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ