第4話 ギルドへ行こう
「ふぁ~、早いな、もう朝か」
今まで朝見てきた天井とは違う天井が目に入る。
さて、朝ご飯でも作るか、ベッドから出ようとする。
のだが僕の腕に何かが抱きついている。
何だろうと思って毛布を取るとアリスが全裸で寝ていた。
いや、なんで服を着てないのかな?
ていうか胸が当たってるんですけど。
これは、、、年齢の割には少し控えめであるがまな板というわけではなく、確かな柔らかさとぬくもりがある。
と、いけないいけない。何を考えているんだ僕は。
とりあえずここから脱出しなくては。
アリスの腕をそっと外そうとする、、、がアリスは僕の腕を離すどころかいっそう抱きつく力を強くする。
なんで抱きつく力が強くなるんだよ、と思いながら僕はアリスからの脱出を試みた。
数分後、ベッドの上にはアリスからの脱出を諦めた僕と相変わらず全裸で僕の腕に抱きつきながら寝ているアリスの姿があった。
最終的にはアリスの腕を無理矢理引き剥がそうとした僕だったが普段のアリスからは想像もできないような力によって抱きつくアリスに負けてしまった。
どうやったら寝ながらあんな力が出せるのだろうか。
アリスが起きたのはそれから三十分後のことだった。
起きたときとっても顔を真っ赤にしてたけど。
そういえばここは宿屋だからだから頼めばご飯は出してくれるね。
とりあえず適当なものを注文し僕たちは朝ご飯を食べた。
「お兄ちゃん、これからどうする?」
「そうだな、王都に来たのはいいがこれからどうしようか」
「とりあえずお金を稼がないといけないんじゃない?」
「とりあえずこれから働くとしてなんの仕事をしようか」
「できればちゃちゃっとお金を稼げる仕事がいいですね。早く家が欲しいので」
ちゃちゃっと稼げる仕事かぁ。あるのかなそんな仕事。
僕たちがうんうんと悩んでいると不意に声がかかった。
「それなら冒険者というのはどうでしょう~」
隣をみるといつの間にか昨日部屋を案内してくれた店員さんが立っていた。
「冒険者なら~、そこらの店で働くよりもいいたくさん稼げると思いますよ~」
「冒険者か。たしかにそれならお金はたくさん稼げるな」
「でも冒険者って危険じゃないですか?」
「大丈夫ですよ~。危険じゃないような敵と戦っとけばいいんですよ~。私も昔は冒険者やってたんですよ~。それに~勝てないような敵が出てきたら逃げちゃえばいいんですよ~」
「そういうことなら、いいかな」
「それじゃあまずはギルドに行かないとですね~」
「またこの迷路を歩かないといけないのか、、、」
「大丈夫ですよ~ここからギルドは近いですし地図もお渡ししますからそれを見れば大丈夫ですよ~」
「ありがとうございます。よしそうと決まれば早速出発だアリス」
「うん!」
僕たちは身支度を済ませ店員さんに地図を貰い宿屋をでた。
店員さんの言っていたとおりギルドは近くにあり五分ほどで着いた。
「ここがギルドか」
「お兄ちゃん、これから頑張ろうね」
「ああ」
そんなやりとりを交わしながら僕たちはギルドの中へと入っていった。
どうも寺宮ユーです。少し前の投稿から期間が開いてしまいました。ごめんなさい。