第2話 過去と決意
寺宮ユーです。はじめての方ははじめまして。1話を読んで下さった方はありがとう。
このまま話していてもきりがないので、また明日じっくり話そうということになり僕は寝ることにした。
これから僕たちはどうなってしまうのか、王都へ行くべきなのか、王都へ行った場合お金はどうするのか、そもそもどうしてモンスターが現れたのか、などと考えているうちに僕は眠りに落ちた。
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「はやくその子を連れて逃げるのだ」
「ですが、それでは父上が」
「私の事はよい。はやく行け」
「しかし」
「私の最後の願いだ。その子を、、、アリスを幸せにしてやってくれ」
「、、、わかりました。必ずアリスを幸せにします。」
「それでよい、、、それでよいのだ」
父上の最後の願いを叶えると約束した僕はアリスを抱き王城を後にした。
王城が燃えている。
僕はこの町を出て安全な所へ行くためひたすら走った。
町の至るところに人が倒れている。
それでも僕は父上との約束を果たすためひたすら走った。
「シオン」
不意に声をかけられる。
隣を見ると僕に並んでティアナお姉さんが走っている。
「どうしてティアナお姉さんがこんなところに?はやくお姉さんも逃げよう」
「、、、それはできない。私は騎士だ。国民を、この国を守る責任がある。」
「それじゃあお姉さんが死んじゃうよ」
「なに、心配するな。私を誰だと思ってるんだ?緋剣の魔女をなめるなよ」
そう言ってお姉さんは笑う。
人々は彼女を「緋剣の魔女」と呼んだ。炎を二本の剣にまとわせ戦うその姿からつけられた。世界でも彼女を知らない者はほとんどいない。世界で一番剣で強いのはだれか?と聞けばおそらく全ての人が彼女の名をあげるだろう。しかし、最強にも限界はある。
「デストロイビートマンティス」
この国を破壊し父上を殺した張本人だ。
こいつはお姉さんでも一体倒すのに苦労するような強敵だ。こいつがおよそ百体の群れを成しこの国を襲撃してきた。勝てるわけがない。なのにお姉さんは諦めていなかった。
「シオン、アリスを頼む」
その言葉を残し彼女は消えた。
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窓から朝日が差し込む。
「夢か」
僕は夢だったことに安堵し父上とお姉さんに言われたを思い出す。
ふと横を見るとアリス寝ていた。いつもは自分の部屋で寝ている。
寂しかったのかな、そう思い僕は決意した。
王都へ行こう。
読んでくださりありがとうございました。
今回は主人公の過去です。次回は王都へ行って何かします。何か。
次回も読んでいただければ幸いです。
中耳炎は辛い、、、