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13 加護チートですヨ

 はてさて。

 あっちもこっちもザワザワざわざわしてるのどうしようねー(棒読み)

 おや。マレットが……


『看破結果』

 ガゼル 53歳 メルディ国ギルド・カジス支部の支部長

 魔力量・緑・最大731 魔法使いとしては中の下レベル 鑑定魔法が使える

 加護なし 独身 既婚の受付嬢メリーナと不倫関係……だったが、今後は無理

 罰・成長神の加護を持つ存在を害した事により成長神の怒りにふれ、世界の理から外された


『老化現象』

 成長神の加護を持つ存在を害すると成長神の怒りにふれ、世界の理から外される事が判明した。

 最盛期で止まっていた成長が一瞬にして押し寄せ、蓄積されていた『若さ』、『能力』、『魔力』等が成長神により没収される。

 没収されたモノは全て成長神の加護を持つ存在に贈られる。


 ……老化現象、あたしの所為ではないけど、あたしの所為だったようです……って、は? 何それ? 害する? あたし何か害された?

 ああ……あの悪趣味王子は分かるよ、あたしを足蹴にしたんだし――? ん? あれ? という事は……この世界に召喚されたほぼ当初から、あたしってば成長神の加護を持ってたって事!? あたしが、自分の姿がおばあちゃんなのに気付く前から!? え、早過ぎない??

 それに、あたしを不快にしたから、あのおっさん達やこのオヤジは老化したって事だよね!? それ以外、老化した理由が分かんないよね?


 ~~~~~~~っほんっとーーーーーっにっ! 神って過保護じゃないですかぁあ!?


 それに、加護効果が色々と都合良過ぎなんですが? これって良いの? あたしに甘くないか!?

 え? 貰えるものは貰っておけ?

 ……ああ、確かにそうだ。あって損はない、か。加護がチート過ぎてちょっと引くけど……あたしに害がある訳じゃないし、マルの言う通り良いか。気にしない事にしよう、うん。あたしの精神安定の為に。


 そんな風にマルと戯れているうちに、目の前のオヤジが呆然としながら己の手の平なんかを見てる。自分に何が起こったのか理解が追い付いてないようだ。

 まあ、ねぇ……今の今まで成長神の加護の付加価値(?)が不明だったんだもん、どうして老化したかなんて理解できる訳ないよねぇ。

 まあ、教えてやる義理ないし、お前が悪いって突き付けとこう。あたしの所為にされるのも不愉快だし。


「――人に断りなく『鑑定魔法』を掛けるのがギルドの流儀なの?」


 目の前のオヤジがギョッとしたようにあたしを見る。受付やその後方に居たギルドの職員達が一斉に青ざめる。

 あ、これ、あかんやつやー(棒読み)

 やっぱり、やっちゃいけない事なんだろう。さっきまでざわついていた冒険者達が静まり返り、あたしの言葉に聞き耳を立てている。

 あはは……あたし、このオヤジより先に看破魔法使っちゃったけど……。

 でも、さっきも考えた通り、これまでの事を考えると、マルが『はい』、『いいえ』の選択を出す時って、その必要がある時って感じだからなぁ。

 警戒しろって意味だと都合良く解釈して使ったけど、バレてないようだ。うん。

 今はこの部分を考えないで、オヤジの遣った事だけサクッと暴露してやりますか。


「気付かれないとでも思ってた? 鑑定魔法は、魔法を掛ける者より魔力量が多い者なら気付くし、弾く事ができるんだけど? そんな事も知らずに鑑定魔法を使ってるの?」


 これは本当。今、マレットにすらすらすら~と表示された。


「あんた、人の事をバカにし過ぎ。今までも同じ様な事やってたんでしょ? 平気で鑑定魔法を掛けて人の秘密盗み見て……何をする気? ――脅迫でもするの?」


 その瞬間、ギルドの職員全員と一部の冒険者が動揺した気配を感じた。

 あっちゃ~。マジで脅迫してたって事? 加護持ち害する以上に最低じゃないか。

 もし叶うなら、幸運神の加護、こいつから幸運を奪ってよ。こいつの所為で嫌な思いした人達にその幸運還元してやって。

 で、こいつが不幸になるのを笑って見てやろう。


『幸運神の加護』が発動し、ガゼルの幸運値が罪の重さに合わせてマイナスとなりました。今後、普通に生きていくのは無理です。

 没収された幸運値は被害者及び加護持ちに平等に分配されました。


 ……うん。ソウデスカ……。

 やっぱり神って、自分の加護持ちには過保護だね~。願っておいて何だけど、これって叶えて良いの?

 え? ありがたく受け取っておけ? 自分に損はないから?

 何だろう……マルの黒さが増してない? まさか、あたしか何かの神の影響でも受けてる?

 あっそう……秘密ですか……き、気になる――!!


 あたしがのんきにマルと遣り取りしている間に、冒険者ギルド内は凄まじい喧騒に包まれていた。

 うん。非難轟轟。老化オヤジを始め、ギルド職員みんなが冒険者に責められている。

 まあ、自業自得だよね~。こいつら、冒険者の事、み~んな自分より『下』だと思っていたんだろうから。

 決まりだから衝立はあったけど、個人情報の管理はずさんだろうね、これ。

 中にはこのオヤジみたいに脅迫して甘い汁吸ったり、袖の下渡してたのとか居るね~絶対。真っ黒なの多い気がする


 おや。出入り口近くに居た冒険者が「兵士呼んで来い」とか、「おうっ」とか言ってるのが聞こえる。あ、何人か外に出て行った。

 なるほど。個人情報に関しては、国の兵士が絡んじゃうくらいにマズイ事なんだ。

 ギルドや冒険者自体は中立だけど、働いてるのは……どうなるんだろう? ま、ゆっくり観察させてもらおうか。


 取り敢えず、ご利益あるのかって疑ってごめん。

 うん。どの神の加護もチートだった。


 あ、ついでに。

 あたしが使った『看破魔法』の件は内緒という事で。

 え? ばれないから大丈夫? そもそも看破魔法の存在を知らない人が多い?

 まあ、数百年に一人いるかいないかじゃそうなるか。

 じゃあ、安心して、敵っぽいのにはガンガン使いますか。

 その辺の判断はマルよろしくね!




 それにしても……あれ? あたしの冒険者登録……どうなるんだろう? ちゃんと登録、できるの、か……?

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