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帰ってくるのがはえーよ! だらり現代生活記  作者: 国後要
なんてことのない現代生活という名の異常な現代生活
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スーパーロボット

 さて、ぼちぼちお昼を楽しんだ後、修也とほたるちゃんは今度は都心まで出かけるらしい。

 なにしに行くのかは知らんが、ほたるちゃんが100円玉でいっぱいのサイフ揺らして、修行に行くって言ってたからゲーセンに行くのは間違いない。

 オレは色んなゲーセンから出入り禁止喰らってるのでついていかない。

 それに、あんまり修也の邪魔しちゃ悪いしな。


「すると、途端にヒマになってくるんだよな……」


 どうしたもんかなと思いつつ、肉を焼き続ける。

 当然ながら、そんなことしてりゃ気付く奴もいるもので、早川と香苗がバーベキューをタカリに来ていた。


「おーい、孝也、肉たりねぇぞ」


「自分で焼けやクソカス。ほら、香苗、いっぱい食べろな」


「ありがとタカちゃん!」


「香苗にはやるのに俺にはくれないとはどういう理屈だ」


「お前、オレが肉足りねぇぞって言ったらくれるか? え? おい?」


「まぁ、やらねぇな」


 焼いたピーマンをパリパリ食いながら早川が言う。分かってるんだったら最初から言わなければいいんだ。


「しかし、なんでお前いきなりバーベキューなんか始めたの?」


「なんでだろうな。オレにもよくわからない」


 本当になんでオレは肉を焼き始めたのだろうか。わからない。

 なんか暇つぶし的なスメルを感じるアレな感じで焼き始めた気はするんだけどな。


「ところでお前ら夏休みいつから?」


「ふつーに20日くらいだけど?」


「んじゃ、前半は予定開けとけよ、遊びに行くから」


「あのさ、俺たち受験生なんだけど?」


「お前如きが少々頑張ったところでタカが知れてるんだ、だったらクソ詰まんねぇ勉強なんかしてねぇで遊びに行った方がいいだろうが」


「まぁ、うん……そうだな……」


 香苗の方はと言えば、遊びに行くと言った時点でワクワク顔で予定表をぺらぺら捲っている状態だ。


「ねぇねぇ、タカちゃん、どこに遊びに行くの? 山? 海?」


「色んなところだ。好きなとこ連れてってやるぞ」


 夏までに免許取りたいな……無理か。時間足りねぇもん。

 運が良ければ1か月でとれるとはいうが……。


「じゃあね、じゃあね、海にいきたい!」


「いいぞー。どこの海でもいいぞー」


「やったぁ! あとでローザちゃんと一緒に水着買いにいこー」


「あいつ誘っても無駄金は使わない主義とかいって絶対に水着買わねぇぞ」


 そういう理由でオレはあいつがスクール水着以外着てる姿を見たことが無い。

 どうでもいいけど、あいつの体型でスクール水着着たら視覚的な暴力になりそうな気がするな。


「そーなんだよねー。ローザちゃんなんで水着買わないのかなー? 美人さんなのに」


 さぁな。単純にあいつが着飾らない性格ってだけなんだろうけど。

 あいつが身だしなみ整えるのは、マナーとして整えてるに過ぎない節があるし。


「それから川にも遊びにいこうぜ。で、川べりでバーベキューすんだ」


「うんうん。おさかな捕まえて塩焼き食べたいなー」


「いいな。塩とか持っていこう。それから山にもいこう。んで、黒いビニール袋に詰めて早川埋めよう」


「うんうん。うん? あれ? おかしくない?」


「いや、おかしくない」


「あれぇ? そっかぁ」


「いやいやいやいや、確実におかしいから。俺のこと勝手に埋めないでくれよ」


「わかったわかった。海に流せばいいんだろ?」


「いやだから亡き者にするな」


 そんな冗談を交わしつつ、穏やかな昼下がりを楽しみ、幼馴染ーズの夏の予約を取り付け終える。

 色々と楽しみだな。夏はいろんな思い出つくらないとな……。




 早川と香苗に腹いっぱい肉を食わせてやった後、早川は昼寝するとかで家に戻った。


「はふぅー……お腹いっぱいだよタカちゃん」


「そりゃーよかったな。デザート食うか?」


 トモエさんが作ってくれた杏仁豆腐だ。なぜそのチョイスなのかはわからないが、トモエさんの杏仁豆腐は最高に美味いのでさほど気にすることではない。


「うん、たべるー」


「ほら、杏仁豆腐だ」


 野外に急遽作られたテーブルの上に杏仁豆腐をおいてやると、香苗が一口スプーンで食べる。


「ん~! おいしい!」


 ぽやぽやほんわかふんわり。香苗のあほの子具合を見てると癒される。


「一杯食べろ」


「うん!」


 香苗に甘いのではない。オレはあほの子に甘いのである。

 ぶっちゃけ子供に甘いのと一緒だ。香苗とか図体でかい子供だから。


「はふー。明日は体重計がこわいかもー」


「その分は運動して消費する、がお前の持論だろ?」


「うん!」


「んじゃ、午後からも稽古頑張れ」


「うん、がんばるー!」


 てぺてぺと走り去っていった香苗を見送る。

 香苗の家はよくわからん武術の流派らしい。よくは知らんがな。


「さて、なにすっかな」


 昼飯も終わってしまったし、やることがない。

 昔はこうしてヒマな時間が出来たらネットやってたが、今はそこまで余暇が無いしな……。


 などと思っていると、さっきから紅茶を楽しんでいた店主さんが立ち上がる。


「準備が出来たようです」


「準備ってなんのです?」


「スーパーロボットですよ」


「は?」


「だから、スーパーロボットです。言っていたじゃありませんか」


 ……そういえば、そんなことも、言ったような気がする……?

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