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帰ってくるのがはえーよ! だらり現代生活記  作者: 国後要
なんてことのない現代生活という名の異常な現代生活
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違うと言っても嘘つき。そうだと言えば歓喜される

 格ゲーは楽しい。特に相手が居ると、なおさら楽しい。

 なぜ楽しいかと言われたらいまいちどうとは言えないが、とにかく楽しい。


「一文字孝也さん、家からゲーム持ってきましたよ」


「おお、ありがとうございます、店主さん。お、世紀末バスケが! これやってみたかったんですよねー!」


「ふふふ、そうでしょう。ちなみに私はバスケできません。というか、相手いないのでアーケードばっかやってたのでやる必要なかったんです」


「みんな初心者だから、まともな格ゲーとしてプレイできるはずだ!」


「あ、すいません、私その世紀末ゲーはアーケードで200クレくらい突っ込みました」


「200クレって割とやってるな! ん? 店主さん、このPCは?」


 ちなみに1クレは100円。つまり200クレは2万円だ。

 まぁ、ものによっては1クレ50円だったりするので1万円の可能性もあるが。


「ゲーミングパソコンです。同人格ゲーとか色々インストールしてあります」


「あ、なるほどなー。同人にしか展開してないのも割とあるしなぁ……」


 まぁなんでもいいや、遊べれば。


「ところで修也、なんでお前携帯ゲーム機を親の敵のように睨んでんだ」


「練習してるんだよ!」


 そういえば、さっきやってた奴は携帯機にも移植されてたっけ。

 まぁ、今から練習してもあんまり意味ないと思うけどな。


「しかし、今ふと思ったんだが……」


「なんですか?」


「友人たちと格ゲーをして騒ぐ……これはもしや、リア充なのでは!?」


「またまた御冗談を」


 店主さんが笑顔を浮かべて否定する。


「リア充は都市伝説ですよ、お兄さん」


 ほたるちゃんまで否定した。


「だが……オレには嫁が三人居て、なおかつ結婚の約束をしている相手が一人居て、美少女の幼馴染が居て、隣の家にはドイツ人の美少女が住んでいて、なおかつ同性の悪友が一人いるんだが……」


「ゲームのやり過ぎですよ。現実と区別できなくなっていませんか? まさかとは思いますが、その「嫁」とは、あなたの想像上の存在に過ぎないのではないでしょうか」


「カーチャンは三人子供が居るとは思えないくらい若くて、トーチャンは単身赴任中で、二歳年上の姉が居て、六歳年下の弟が居るんだが……」


「お兄さん、そんな都合のいいエロゲーみたいな家族は居ませんよ」


「そしてオレは異世界に唐突に転移してしまって、世界を滅ぼそうとする魔王を倒した勇者になって、一年に及ぶ激戦を潜り抜けて平和な世界を取り戻し、元の世界に帰ってきたんだが……」


「はい、お薬増やしておきますねー」


「戻ってきた世界では魔法や神様が存在している事が分かって、なおかつICPOの裏の顔とかいう奴が居て、挙句の果てには弟が異世界で勇者になりかけたりもしたんだが……」


「お兄さん、今度カウンセリングも受けましょうねー」


 すごい! 全部本当のことしか言ってないのにすごく嘘くさい!


「ううん……オレはリア充じゃないのか……?」


「ええ。あなたはリア充などではありません」


「そうだったのか……ちなみに店主さんはリア充ですか?」


「私には嫁が一人居て、娘が一人いて、なおかつ和服の似合う絶世の美女の友人が居て、心優しいシスターの友人が一人居ました」


「朝菜さん、まさかとは思いますが、その「嫁」とは、あなたの想像上の存在に過ぎないのではないでしょうか」


 店主さん、自分が使ったネタでほたるちゃんに返されてる。


「じゃあ、かく言うほたるちゃんは?」


「私には格ゲーの弱い男友達が居て、そのお兄さんと格ゲーをしたりしています。お父さんは先月リストラ、お母さんは蒸発、痴呆のお婆ちゃんが一人!」


「お、おう……」


 どうしよう、オレも同じネタで返してやろうと思ったら壮絶過ぎて何も言えなかった。


「まぁ、おじいちゃんが大地主で生活には全然困ってないし、お婆ちゃんは老人ホームに入ってるし、お父さんは再就職決まってるんですけどね」


「ほたるちゃん、頼むからそういう心臓に悪いのやめて」


 いったん不調に陥ってはいるけど、再度順調に動いてるじゃん。

 びっくりさせんなよ。

 ……よく考えたらお母さんについての言及がないぞ。


「お母さんは……」


「え? 私は木の根から生まれて来たんですよ?」


「アッハイ」


 ほたるちゃんこわい。


「え、えーと、なんか空気が変になってしまいましたし、ここはセキララに好みの異性の話でも……」


「お兄さんはどんな人が好みなんですか?」


「物騒な性格じゃなくて、アホの子じゃなけりゃもう誰でもいい」


「なんだか悟ってますね……修也くんはどうですか?」


「えっ? ぼ、ボク? そ、そうだなぁ……」


「修也、チラチラほたるちゃん見るなよ。セクハラだぞ」


「うるさいなあもう!」


「それで異性の好みはどうなんですか? もしかして、異性じゃなくて同性の好みの方が……」


「修也が言うにはノンケらしいから……」


「ホモは嘘つきですね!」


「つまり世の中の男はみんなホモ!」


「そういう事です! お兄さんはホモですね?」


「トモエさんと店主さんなら掘られてもいいかもしれない」


 つまりオレはバイセクシャルか。

 なんかトモエさんと店主さんならそれが正しいような気すらしてくるからどうでもいいや。

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