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帰ってくるのがはえーよ! だらり現代生活記  作者: 国後要
なんてことのない現代生活という名の異常な現代生活
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格ゲープレイヤーは割と存在が判明しない

 修也が女の子連れて戻ってきた。

 そして、家の庭で繰り広げられているパーティーもかくやという調理に驚く。


「なにしてんのタカヤ!?」


「えーと……ヒマつぶし?」


 最初はヒマつぶしで始めたんだから、その延長線上としてヒマつぶしであってるはずだ。


「ヒマつぶしが盛大過ぎる!」


 言われてみりゃその通りだ。


「まぁ気にすんなよ。鹿のスペアリブがあるぞ。食うか」


「いや、いいよ……木下さん、行こう」


「あ、うん……」


 修也と一緒にやってきた女の子。

 木下というらしいが、やっぱり美少女である。

 修也という平凡なツラした奴がこんな美少女引っ掛けられるとは、この世は終わってる。

 あれ、でもオレが美少女4人引っ掛けてるから、世界は滅亡してると言ってもいい気がするな。

 なんだ、世界は滅んでたのか。なら問題はないな。


「じゃあ、オレはお茶でも用意してやるよ」


「え、いやいいよ。タカヤはヒマつぶしに肉焼いててよ」


「遠慮すんなって」


 まったく、オレの弟の癖に遠慮するとはふてぇやろうだ。

 というわけで、いったん家に戻る。


「ただいま」


「お、おじゃまします……」


「よく来たね。さあ、遠慮なく上がって。タカネ! お茶の用意出来てんのかー!」


「あたりきよ! 緑茶! 紅茶! コーヒー! どれでもあるぜ! 好きなの選びな! お菓子もあるぜ!」


「え、えっと、あの……」


「さあさ、遠慮なくどうぞどうぞ」


 修也の連れて来た子を家の中にあげて、その後について来た修也に一言。


「あ、君は帰っていいよ」


「ここボクん家なんですけど!?」


 修也が激怒した。

 まぁ、修也が激怒しても赤ん坊泣く程度しか威圧感はないのでどうでもいい。

 さて、そういうわけで居間に案内して、ティーカップにほうじ茶を注ぐという暴挙をやらかして出す。


「どうぞ。ところきみ、名前、なんていうの?」


「あ、木山ほたるっていいます」


「なんだ、ホタルであってたのか」


「いや、いいから、そういうの。というか、もうタカヤは戻ってよ」


「ここはオレん家だ!」


「なんでいきなり怒ってんの!?」


 いや、意味はないけど、なんとなく。


「さて、オレが激怒したのはさておき、服もさておき」


「いや、脱ぐな」


 タカネにダメ出しされた。


「先ほどの冗談はさておいて、クッキーとチーズケーキがあるから遠慮しないで食べてくれ。修也は食うな」


「なんで!?」


「冗談だっての」


 真に受けるから修也は面白い。


「じゃあ、オレたちは外に戻ってるわ。なんか食いたくなったら来いよ」


「あ、うん、ありがとう」


「ちなみに昼飯はピザな」


「へぇー。宅配頼むの?」


「いや、トモエさんが作ってる」


「あの人何でもできるね……」


「まぁな」


 むしろトモエさんに出来ないことがあるんだろうか。

 割とオレも出来ないことが殆どないし、トモエさんはオレ以上に出来ないことが無いだろう。


「んじゃな」


 靴をつっかけて外に出て。

 同時に【オプティックイリュージョン】という魔法を発動して内部に潜入。

 魔法の意味は光の幻影。いわゆる光学迷彩だ。


 そして修也とほたるちゃんの動向を見守るのだが……。

 なんでこの二人無言でゲームしてんの?

 しかもなんか格ゲーガチってるし……あ、ほたるちゃんめっちゃ強ぇ……。

 すげぇな、修也のキャラとやったら、7:3で不利つくキャラだぞ。


「強いなぁ……このキャラ弱すぎだよ」


「違うよ」


「え?」


「修也君が弱すぎるんだよ。6Pで甘えまくりだし、そもそも反確なのにロクに読まずに超必ブッパなんて信じられない。まともにやってればほぼ確実に勝てるキャラセレなのに、なんで負けるの? キャラ差幾つあると思ってるの? そもそもキャラ対も全然できてないし、そんな腕前でゲーム強いからって誘うなんて考えられない。本当にこのゲームやった事あるの? 始めてやったならそう言って、接待プレイしてあげるから」


 ほたるちゃんがガチ勢で怖い。しかもさらっと煽ってる。


「ご、ごめん……」


「謝らないで。面白くない。帰る」


 ほたるちゃんマジ怖い。

 だがそこで颯爽と現れるオレ。


「修也がやられたようだな……」


「ククク……奴は我が家の中でも最弱……」


「家ゲー勢ごときに負けるとはガチ勢の面汚しよ……」


 順番にオレ、タカネ、店主さん。

 でも店主さん、あなた家ゲー勢ですよね?


「なっ、タカヤ!? 何やってんの!?」


「お前がオレにたびたびボコられてるだけなのに、格ゲーうまいからとかほざいてると知ったので制裁に来ました。さぁ、コントローラーをよこすのだ!」


 修也からコントローラーを強奪。

 そしてオレは持ちキャラでほたるちゃんへと挑みかかる。


「ふふふ、お兄さん、そのキャラは私のキャラに6:4不利ですよ。その差はどう埋めるんですか?」


「オレの超絶の反射神経で埋めて見せる」


「ふふふふ、3Pを振られるだけでだいたいの行動を封じられるというのに……」


 試合開始。そしてオレ、完封勝利。


「ザコ乙! 3Pは甘え!」


「いや、タカヤが本気でやったら勝てる人類そうそう居ないから」


 ごもっともで。

 とはいえ、本当のガチ勢ならコンボルート読んで、次の手を予測してくるからなぁ……。

 さすがに完璧に読まれたらシステムを超越できるわけではないから、負ける可能性もあるんだよな。

 それ考えると、いくら超絶の反射神経があっても勝つための手段の一つにしかならないんだよな。


「くっ……強い! お兄さん、再戦です! 本キャラで行きます!」


「ふはは、よかろう! 来るがいいさ!」


 キャラ不利は殆どなし。強いて言えば、4.5:5.5でオレが微妙に有利。

 そこらへんはキャラ対と慣れで埋められるから、あとは純粋な対策量と腕……!


「くっ、強い!」


「だが、ほたるちゃん、君もなかなかやるな!」


「ふふふ、お褒め戴き恐悦至極」


 熱い接戦の末、勝利したのはオレ。

 そして、オレはほたるちゃんと固く握手をした。


「いい腕をしている! ぜひとも毎日のごとく遊びに来てくれ!」


「はい! お兄さん、他に使えるキャラは居ますか?」


「悪男と団長、それからハンサムと包帯!」


「なかなかですね! ぜひともいろんなキャラで対戦しましょう!」


「ああ! しかもこの朝菜とかいうナマモノもゲーム出来るぞ!」


「すごい! ここは家ゲー勢の聖地ですか!」


「そこまで大げさじゃないと思うけどね……」


 ソフト自体はそんな沢山ないし、そもそもアーケードコントローラーないし。

 でもまぁ、ほたるちゃんが楽しいならよかった。

 オレも久しぶりに強い相手と戦えて楽しかった。


「……おかしいなぁ、ほたるちゃんと遊ぶはずだったのに……なんでこうなったんだろ……」


 唯一、修也が不幸になってたが知ったこっちゃない!

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