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帰ってくるのがはえーよ! だらり現代生活記  作者: 国後要
なんてことのない現代生活という名の異常な現代生活
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友情破壊

 店主さんにはスーパーロボットをくれたらいいということにし、何とかカーチャンの誤解も解いて、シエルちゃんがうっかりジャーマンポテトを食べて天に召されたりしたが、何とか全ては丸く収まった。


「で、オレが死んだときに見たアレはなんだったんですか?」


 いったん落ち着いたところで、店主さんに尋ねる。

 あの時に見たアレ。アレは説明のしようがないくらいに凄まじいものだった。


「私たちにもイマイチよくわかっていませんが、分かりやすく言うと神でしょうね」


「神様ねぇ……」


 そういう感じはしなかったが……。

 むしろあれは、なんというか、具現化した概念というか。

 説明はしづらいが、何かしらの表現で表現できるような存在ではない気がする。


「私はアレに対して強い目的意識を持っています。ですので、他者の感覚質で見たアレは重要な情報のひとつなんですよ」


「ふうん。だったら適当な人間でも連れていけばいいんじゃ?」


「出来たら苦労してませんよ」


 それもそうか。


「アレの情報は、もう数えるのがバカらしいくらい生きている私でも両手の指で足りるくらいしか得れていませんから。とても貴重なんです。だからこそのお礼の意志だったんです」


「へー。で、数えるのがバカらしいって何年くらいですか? 一万年とか?」


「もっとですよ。文字通りに数えるのがバカらしいくらいです。少なくとも、この世界で人類が生まれる前から生きてます」


「パネェ」


 よくわからんがとんでもない年数なのはわかった。

 確かに、とんでもなく貴重な情報だったらしい。


「ところで、アリシアちゃんの料理があんなにヤバかったのはなぜか分かります?」


「さぁ? そもそもあんなもの作れるわけがないんですが、彼女の料理に何らかの高次元存在が介入したのではありませんか?」


 高次元存在とやらどんだけ暇なんだよ。


「じゃあ、果てしなく落ち込んでしまったアリシアちゃんを慰める方法ってあると思います?」


「古来より深い仲の男女の仲直りや、慰めるにはコレが一番だと言います」


 そういって左手で輪を作り、右手の人差指をそこにスポスポ。

 んなこと出来るかボケ。


「それは却下で。他には?」


「じゃあわかりません」


 ダメだこりゃ。


「しょうがない……時が解決するのを待つか……」


 どうしようもねぇって、あれは。

 下手に慰めても、アリシアちゃんって自罰的な傾向が強いからなぁ……余計落ち込んじゃうかもしれない。

 今はそっとしておくのが一番ってわけだ。


「とすると、家でうだうだしてるのが一番かな」


 うかつに目を離してもいかんしな。そう思いつつ、部屋の隅でキノコが生えそうなくらい落ち込んでいるアリシアちゃんを見やる。

 うーん……とりあえず、ここでゲームでもするかな。


「店主さん、ゲームできますか?」


「得意ですよ。暇だからこの世界では死ぬほどゲームをやっていますし」


「へぇー……じゃあ、スマブラしましょうよ」


「いいですよ。他の面子はどうしますか?」


 部屋を見渡す。


 キノコが生えそうなくらい落ち込んでいるアリシアちゃん。

 真っ青な顔で横たわっているトモエさん。

 トモエさんの看病をしているタカネ。

 ソファーに腰かけてタバコを吸っているカーチャン。

 シエルちゃんはお風呂かな?


「タカネ、トモエさんの容体は?」


「さっきから心拍数が下がってるけど、まだ問題ない範疇だと思う……」


「今幾つ?」


「50ちょい」


 50ちょいね。確か、心拍数って15秒間脈拍を測って、×4するんだったな。


「えーと……」


 1………………2………………3………………。

 3回か。3×4で12だな。1分間で脈拍12か。


「オレの脈拍が1分間で12で、トモエさんが50ちょいってことは、トモエさんは高血圧か。問題ない範疇じゃね?」


「そうかな? あたしの心拍数は………………あたしは30くらいあったけど」


「小さい子供は心拍数早いらしいぞ。成人の倍近いとか」


「ふーん、そういうもんか。でも、トモエさん高血圧かー。気にした方がいいのかな?」


「お前が料理作ったりするわけじゃねえのに?」


「れ、練習してますし……」


 震えた声で言われても……。


「まぁ、オレたちはお菓子は作れるから。な?」


「だ、だよね」


「でも間食って体に悪いよな」


「うごごごごご……」


 タカネが撃沈した。だ、誰がこんなひどいことを……!


 などと思いつつ、いつの間にかトモエさんの容体を見ていた店主さんに目をやる。


「どうですか?」


「特に問題ありませんね。小一時間もすれば目を覚ますでしょう」


 なら大丈夫か。


「タカネ、トモエさんは大丈夫らしいし、スマブラするぞ」


「ああ、うん……」


 なんかまだ落ち込んでるけど気にせずにコントローラーを持たせる。


 さて、四人目だが、うちのカーチャンはゲームやるとコントローラー破壊するし……。

 シエルちゃんは教えるところから始めなきゃだし、コンピューターでいいか。


「じゃ、始めますかねぇ」


「そうですね」


「よーし、あたしタカヤだけ狙う」


「じゃあ私もそうしましょう」


「え? オレしょっぱなからフルボッコ確定?」

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