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麦茶カルピス

 昼寝をしてぼけーっとしていると、レンが帰って来た。

 まぁ、まだ小4だし、そこまで長時間授業はしねーもんな。


「ただいま帰ったぞ、タカヤ」


「おう、お帰り。学校はどうだった?」


「つまらなかった……」


「そうか。そう言うもんだ。耐えろ」


「うむ……この世界の小学生というのは、あんなつまらん生活を送っているのだな……」


 たぶんつまらなかったのはお前の性格的なものが原因ではあろうけど。もうちょっと子供染みた性格してたら楽しめたんじゃないかな。

 そんな事を考えていると、台所からカーチャンがカルピスと麦茶を持って出て来た。


「おかえり。学校初日はどうだった」


「その、正直に言うと……退屈なところでした」


「だろうな。そう言うものだ。耐えろ」


 レンと顔を合わせて思わず苦笑い。親子なんだなー、こういう発言がすぐに出る辺り。


「まぁ、とりあえずはカルピスでも飲め」


「うち、ジュース買わないのになんでこんなもんが?」


「去年のお歳暮が残っている事に気付いた」


 ああ、廃品処理ね、ハイハイ。そう思いつつ、コップにカルピスを注ぐ。

 そして麦茶でカルピスを割って飲む。うお、予想以上にうまい。


「ふむ、なかなか面白い味のする飲み物だな」


 そして、レンも不思議そうな顔をしつつ麦茶でカルピスを作って飲む。

 そして、またカーチャンがやって来て、麦茶の容器と同じものに水を入れて持ってきた。


「これでカルピスを……おい、お前たち、なぜ麦茶でカルピスを作っている?」


「おかしいなとは思ったんだけど」


 手近に液体が麦茶しかなかったもので。


「タカヤ……おかしいと思ったのならそう言ってくれ……」


「すまんすまん。許せ」


 でもまぁ、別にまずいわけじゃないんだし、よかったじゃん。

 そう思いつつもレンの頭をなでなで。髪が柔らかくて気持ちいい。


「む、子供扱いするな」


「おお、すまんすまん」


 確かに頭を撫でるのは子供扱いだな。

 そう思いつつ、今度は尻をなぜる。


「尻を撫でるなっ!」


「えっ、だって子供扱いするなって言うから大人扱いを……」


「意味がわからない!」


 キレてしまったレンを宥めつつ、ご機嫌を取って一緒にビデオを見始めた頃、来客が。

 誰かと思って出てみると、ローザだった。


「む? なんだその髪と目は」


「ああ、染めた」


「さっさと戻せ」


「はい」


 嫌だっつっても強制的に元に戻されるので、素直に元の色に戻す。


「これでいいか? で、何の用だ?」


「ああ、契約の履行を忘れていた事を思い出した。今から契約を履行するとしよう」


「契約……?」


 何の話だ? 不思議に思って首をかしげるが、分からない。


「30分もあれば終わる。来い」


「あ、はい。レン、ちょっと30分くらい出てくる!」


 それだけ言って家を出ると、連れ込まれたのはローザの家の洗面所。

 何がはじまるんです?


「さっさと脱げ」


「すいません、状況が全く分かりません」


 ローザも服脱ぎ始めてるし、全く意味が分からない。というかやっぱコイツかなりの巨乳……!


「お前が髪を伸ばす。私がお前の髪を洗う。そう言う契約だろう」


「ああ……そう言えばそんな約束もしたような……」


「分かったところで脱げ」


「あ、はい」


 言われた通りに服を脱ぐ。どうせ逆らったって酷い目に遭うだけなんだし。

 それにお前、同い年の美少女と混浴だぞ。喜び勇んで入るだろうが、常識的に考えて。


「さて、まずは体を洗うか」


「体はやめて! おねがい! 体だけは!」


「暴力亭主に怯える妻みたいな事を抜かすな。大人しくしろ」


「いやっ、やめてっ……! 触らないで……!」


「あまり気持ち悪い真似をしていると頭をぶち抜くぞ」


「は、はい。すんませんでした」


 ゴリゴリと後頭部に当たるのは明らかに何か危険な武器である。

 幾らオレでも銃弾が当たれば穴が開く。頭に直撃すれば場所によっちゃ即死だ。

 まぁ、撃つつもりは無いんだろうけど……後頭部に銃押し当てられたら焦るだろう。


 そう言うわけで強制的に大人しくさせられ、オレはローザに体を洗われる。

 始めは背中。背中をローザの手が滑って行くたびに、何か妙な気分になる。


「ほう……凄まじい体だな」


「なにが?」


「全身の筋肉の調和がとれている。過不足なく鍛え上げられ、それでいて無駄なく引き締まっている。さりとて筋肉だけではなく、うっすらと脂肪も乗っている。理想的な肉体だ」


「はぁ、よく分からんがありがとう。うひぃっ!?」


 なにか首筋を熱くて柔らかくて濡れたものが撫ぜた。


「ろ、ローザ、いま、なにした?」


「ん? ああ、首筋を舐めた」


「舐めた!?」


「こういうそそる肉体はしっかりと堪能しておかなくては損だろう」


 いや、堪能の仕方変だろ。味覚的に堪能すんなよ。


「しかし、本当にいい体つきをしている。肌もすべすべとつややかだ」


「うひっ、あの、ちょっと、なんで肩を噛む?」


「これは私のものだから印をつけておこうかと」


「勝手に人の体を所有物にしないでくれ!」


「ああ……本当にいい体つきをしているな。戦士の体だ……本当にそそる……」


 なにやら声に熱っぽいものが宿り始め、ローザが背後から抱き付いてくる。

 肩甲骨の辺りに感じる柔らかくてむっちりとした感触に、背中全体に感じる吸いつくような柔肌の感触。

 ……それらを感じても全くムラムラと来ないのがちょっと悲しい。不能の呪い、かけなきゃよかったかな……?


「ククク……ここは可愛いものだな」


 なんて思ってたら、ローザが体の前に手を回してきてた。


「どこ触ってんだぁぁぁあ!」


「なに、遠慮するな。私は処女だが知識は豊富だ。手で一発抜いてやろう。我慢はよろしくない」


「要らん要らん! そもそもそう言うのが出来ないように自分に呪いをかけてあるんだよ!」


「ちっ、妙な呪いをかけているものだな。さて、次は前だ。こっちを向け」


「うっ、うっ、うっ……オレは今日、お婿に行けない体になるかもしれません……」


 ……そん時はトモエさんに嫁に貰って貰おう。猫耳の無いタカネも希少価値があっていいだろ。

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