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豊穣神は本人も豊穣なんだよ!

「くそう! こうなったらミス・カミサマ! 眷属を出してくだせぇ! 眷属を! 眷属になら狐っ子がいるはずでしょう!」


「眷属はちょっと……この辺りには眷属になる者がおりませんので……」


「くそぉ! 神は死んだか!」


「ニーチェのおっちゃんが死亡診断書を書いちゃったからな」


「わたくしは生きておりますよ?」


「なんだ神はここにおられたか! さあ、狐っ子を!」


「狐の子はおりませんので……」


「くそぉ! 神は死んだか!」


「家畜に神はいないって言うしね。今のタカヤはほら、豚だし。萌え方向で」


「わたくしはここにおりますよ?」


「なんだ神はここにおられたか! さあ、狐っ子を!」


「眷属は生憎おりませんので……」


「くそぉ! 神は死んだか!」


「無限ループって怖くね?」


 確かに、怖いし飽きたしでそろそろやめるか。

 天丼は二回までって法律で決まってるからな。


「で……真剣な話、眷属おらんのですか」


「はい。特に眷属が必要になる事もありませんので……」


「なんてこった……」


 オ・ノーレ……我が世の冬が来たか……。


「しょうがねぇ……このいまいち萌えない猫耳娘で我慢するか……」


「萌えてもいいのよ?」


「難易度高い」


 タカネはタカネだしで、そう言う感情とは無縁だ。

 いや、可愛いとは思うんだけどな。でも萌えとはなんか違う。


「まぁ、いいか。とりあえず、拝んでおくか……なんまんだぶつなんまんだぶつ……」


「タカヤくん、ここ神社だよ?」


「念仏じゃダメなんですか?」


「いや、仏教と神道って別の物だからね?」


 それは知ってるけど、神仏習合とかあったし、別にいいんじゃね?


「ほら、レン。お前も拝んどけ」


「あ、ああ……え、ええと……こ、こういう場合、一体どんな挨拶をすれば……」


「拝めばいいんだ」


 よく分からないが、とりあえず拝んどけ作戦。

 怒ってる相手には理由が分からなくても、とりあえず謝っておけ作戦みたいなもんだ。


 まぁ、謎の理由でキレる奴って、謝っても、ごめんなさいじゃねえよ! とかわけのわからないこと言い出すけどな。

 じゃあどうしろってんだよ、って話だよな。


 それはさておき、とりあえず拝んでおくか。

 よく見ると、ウカノミタマさん、凄いナイスバディ!


 和服なんだか巫女服何だかよく分からん服だが、胸のサイズはよく分かるぜ。

 このサイズ……CだのDだのとケチくさい事は言っていない……。

 なんて戦闘力……!


「おお……ありがたやありがたや……。ほんとうにありがたいもんじゃあ……」


「タカヤ、どこ見てんのさ。いやしかし、これは確かにありがたい……ありがたやありがたや……御利益がありますよう……」


「タカネちゃん、拝んでも自分のは大きくならないと思うよ?」


「あたしにはあたしのよさがあるって信じてますから……」


 タカネ、声震えてんぞ。


「大丈夫。僕はタカネちゃん好きだよ」


「トモエさん……」


 なんでこいつら後ろでノロケてんすかね。


「ほら、レンも拝め。ちゃんと立派に成長出来るように」


「あ、ああ。剣士として大成出来るよう願をかけておこう」


「いや、そっちじゃ……まぁ、別にいいんだけどさ」


 何願うかは人それぞれだしね。

 それに、レンは秋穂さんの遺伝子受け継いでんだから、未来は明るいはずだし。

 ……たぶん。


 さて、そんな感じで拝んでいると、ウカノミタマさんが優しく微笑む。

 うーん、美人さんだなぁ。


「この社に参拝してくださる方は多いのですが、この時代に私が見える方がいらっしゃるとは思いもしておりませんでした」


 そーいえば、前までは見えなかったもんな。

 なんで見えるようになったんだろ? 異世界行って魔力とか使えるようになったから?


「あら、いけない。お客様だって言うのに、すっかりお持て成しを忘れていました。今お茶をお出ししますね」


「あ、いえいえ、お構いなく。夜分遅くに押し掛けてしまって申し訳ありませんでした」


 神様相手にそう言う礼儀作法要るのか分からんけど、常識的に考えれば夜遅くは失礼だしな。


「また日を改めて来ますので……その時には何かお茶菓子でも持ってきます」


「そうですか? それでしたら、心待ちにしております。どうぞ遠慮なく訪ねていらしてください」


 そう言ってお辞儀をしたウカノミタマさんにオレ達も同じくお辞儀。

 そして、本殿を後にする。


「よし、また来よう。次来たら狐っ子用意してくれてるかもしんないし」


「うん。週一くらいで通おう」


 自転車で三十分かからないし、そんくらいは平気だな。

 そう思いつつ、本殿の外に出る。さて、帰るか。


「さーて、帰るか。って、そう言えば、魔王は?」


 今気付いたが、魔王が居ない。

 考えてみると、本殿に入った辺りから居なかったような気がする。


「タカヤ! 大変だ! ここに人骨が転がっているぞ!」


「なんだってぇ!?」


 レンの指差す方を見れば、確かにそこには人骨が転がっていた。

 サイズからして、魔王のものとそう変わらない。


「なんてこった……ニンジャに襲われていたのか!」


「……? 忍者が何か関係あるのか?」


「忍者じゃない。ニンジャなんだ。奴等は恐ろしい奴なんだ」


 魔王に教えた嘘っぱちをレンにも教え込んだ。


「そんな恐ろしい存在なのか……この世界のニンジャとは……私たちに気取らせる事も無く魔王を暗殺していくとは……」


「恐ろしい奴等だぜ……」


 くっ、魔王……まさかニンジャに殺されてしまうとは……。


「いや、タカヤくんが本殿に連れ込もうとして、神気で浄化されちゃっただけだと思うよ?」


 なお、トモエさんの突っ込みは無視させていただきました。

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