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スク水大統領

 さて、昼食を食べてデート……いや、引率は続く。

 しかし何をすべきなのか、もはや分からない。オレは一体なにをすればいいんだ。


「うごご、遊ぶとは一体……」


 どうやって遊べばいいんだ。

 ……そうだ、主目的があったぞ!


「よし、水着を買いに行きます」


「水着?」


「はい、水着を買いに行きます」


 主目的それじゃん? というわけで水着を買う。

 水着を買う事によって主目的が達成され、同時にデートが成功……するのだろうか。たぶんしないな。

 そもそもデートってなんだよ。オレには分からない。

 デートとは一体……うごごご! ……これ前にも言ったな。


「さて、水着を買うわけだけど……レンが居ないとうーん。まぁいいか」


「いいんですか?」


「どうせ向こうにもオレ居るしねぇ」


 なんとかなるんじゃないかな。なんとかなるといいな。

 というわけなので、水着が売っているフロアへとレッツゴー。ジャスティンは関係ない。


「というわけで水着売り場に来たのだ」


 スク水に弱いオレはホイホイと……別にスク水が好きなわけじゃねえ! 水着が大好きで、スク水が特別好きなんだ!


「さぁ、好きな水着を選ぶのです」


「はわぁ……タカヤさんが選んでくれないんですか?」


「オレが選ぶとスク水一択だけどいいの?」


 それ選ぶって言うんじゃなくて、決定事項を通達するって言うんだと思うんだよね。


「スクール水着は持ってるよ?」


「うん。だから選ぶ意味ないよね、って事」


 いいよね、スクール水着。美しいと思うよ。

 あのローザですらスク水着てると可愛いと思ったからね。あのローザですら。スク水着用したローザなら頑張れば付き合える。


「それにオレ、センスとかないから……」


 扇子なら持ってるんだが。鉄扇とか。

 まぁ古典的ギャグはさておき、センスの無いオレが選ぶとハイセンスなお嬢様たちの容姿が台無しコロリンになってしまう。

 よって2人のスピリチュアルな感性に任せるのが一番だろう。決して責任逃れをしようとしているわけではない。


「じゃ、オレ、あっちの自販機のとこで待ってるから……」


「えー? いっしょにいかないんですか?」


「いっしょにいこ、タカヤ」


「オレ、自販機のところで……」


「いっしょにいきませんか?」


「いっしょにいこうよ」


「いや、キツイって。キツイってぇ。ほんとカンベンしてつかぁさい」


 無理だろ。絶対無理だろ。

 そう言うわけで必死で断ると、2人は残念そうにしながらもそこまで言うなら仕方ない、という事で納得してくれた。

 そして、水着を選びに行った2人を見送りながら、オレは呟く。


「……。おれは……塵だ。もう……生きて……おれの……塵……」


「しょおー」


 引っ叩かれた。


「いったいなぁ、もう。なにすんですか、店主さん」


「いえ、塵したらしょおーしないと」


 確かにその通りだが、分かる人そんないないぞ、そのネタ。

 というか、どっから湧いて出たんだこの人。たしかにさっきまでアリシアちゃんに電子について教えてもらってたけど。


「でもね、オレが恥ずかしいとか居た堪れないとかそんな気持ちで2人の純粋な気持ちを無下にするって思うと……おれは……塵だ。もう……生きて……おれの……塵……」


「はいはい、しょおー」


 また引っ叩かれた。


「オレはあのとき、どうしたらよかったんでしょう。店主さんは、ああいう事があったとき、どうしてましたか?」


「私は女性と言う事になっていたので普通に連れ込まれましたが?」


「そ、そうですか。大変ですね」


「ええ、大変でしたよ」


 となると、オレも性転換薬を飲んで……いや、やめとこ。なんぼなんでも体をいじくり過ぎだと思うんだ。

 なんか副作用か知らないけど、まぶたが二重から戻らなくなったりとか、頬がふっくらしてきたりとかしてるのが怖いし。


「しかし、そうなるとヒマだな……」


 待ってる間なにしてよう?


「ゲームセンターでも行きます?」


「いや、一応デートって事なんで。店主さんとデートしろと?」


「それはちょっと。女性から男性を寝取る趣味はあまりないので」


「寝取ること前提で話すのやめましょうよ」


 しかもあまりないのかよ。一切ないんじゃなくて。


「あ、そうだ。向こうのオレとちょっと感覚共有をしてみよう」


「ほう、分身してたんですか」


「ええ。同一の自分を作る奴です。あまり力は注いで無いんで、素のオレと同じくらいの能力しかないですけど」


 ガタいのいい兄ちゃんに絡まれたりしたら光の速さで土下座をしなくてはならないだろう。

 いや、戦闘経験とかはたくさんあるからたぶん殴り合いになったら勝つだろうけど。


「さて、んじゃ、さっそく見てみるとするか……」


 意識を集中し、向こう側のオレと意識を繋げる。

 さて……見えてきた。ふむ……。


「店主さん」


「なんです?」


 無言でグーパンチを繰り出した。

 オレの拳はよく分からない結界で受け止められる。


「なにするんですか」


「殴らなきゃいけないと、そう思ったので」


「そうですか」

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