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オレのスキだった動物や自然が云々かんぬん

「えー……さすがにレンのチョイスはアレ過ぎる上に、上映時間が尋常ではないので却下します」


「そうか。まぁ仕方あるまい」


 6時間とか……昼飯食う時間も無いよ。

 と言うか、仮に食う時間があっても内容次第じゃメシが喉を通らないのではなかろうか。

 オレとレンは大丈夫だろうけど、シエルちゃんとアリシアちゃんはヤバいと思う。


「シエルちゃんのチョイスも悪くはないと思うんだけど、残念ながら内容が大人向けな上に、20分前に映画が始まったばっかなので、次の上映開始が1時間半後くらいです。そういうわけなので今回は見送り」


「はいー……残念です」


 シエルちゃんが本気で残念そうだが、そう言う理由もあって却下だ。

 最悪、店主さん拉致って来て保護者役お願いして、2手に分かれて映画を見るって方法もあるんだが、それデートじゃないですよね、って事で却下。


「そういうわけなので、今回の映画はアリシアちゃんの選んだ映画にしようと思います。わーパチパチー」


 ………………誰も乗ってくれなかった。きょとんとした顔で見上げられてしまったよ。

 まぁ、仕方ないね。ちょっと淋しいけど仕方ないね。


「じゃ、映画のチケット買いますか」


 受付のお姉さんにチケット4枚頼んで、ついでにポップコーンとコーラも。

 映画にポップコーンとコーラとか必要不可欠だろ。これが無い映画館とかつぶれちまった方がいい。

 いや、さすがに言いすぎかもしれないが、それくらい大事だよって事だ。特に、つまらん映画をウッカリ選んでしまった場合、時間を潰すためにな……。


「さて、いざ鎌倉」


「かまくら? かまくらってあれだよね、雪が降った時に造るやつ!」


「ああうん、そうなんだけど違うんだ。いやごめん、もう黙ってるわオレ」


 もうオレ黙ってた方がいいんじゃないだろうか。口が減らないやつだと言われたら、1個しかない口が減ったら大変でござるよウェヘヘヘと答えるオレだが、さすがに黙った方がいい気がしてきた。


 さて、出来るだけ口数を減らしたオレ。

 映画館inオレand3人娘。

 アリシアちゃんは楽しそうに映画を見ている。興奮気味なのか、今にも飛び跳ねそうな勢いだ。

 シエルちゃんも真剣な表情で映画を見ている。お望みの映画ではないけど、十分楽しいんだろう。

 一方レンは一応見ては居るが、あんまり楽しくなさそうである。

 アニメ自体ウケが悪いしな、コイツ。基本的に特撮好きなのである。


 で、オレはと言うとそれなりに楽しんでいるが、やっぱりお決まりの展開と言うかなんというか……。

 そういうわけで「知ってた」的な展開ばっかりで、あんまり楽しくはない。


「わぁい醤油バター。たかや醤油バター大好き」


 なのでポップコーンをむさぼり食ってる。

 醤油バターおいしいよね。キャラメルもおいしいけど、やっぱり醤油バターが最高。

 でも、その場合はコーラよりもむしろ甘めの……そう、カフェオレとかを組み合わせたいところなんだよな。

 キャラメルの場合はコーラの方がいいんだけど……。

 しかし、そんなもんばっか食ってたらデブになるな……基礎代謝上がってるから問題ないけど。


「ふぅ……」


 ぐちゃぐちゃ考え事をしてるうちにポップコーンは空っぽ。しかし映画はまだ1時間半も残っている。

 なんかゲーム機持って来ればよかったな。携帯無いからそれでゲームってのも出来ないし。


「タカヤ」


「どうした、レン」


 真横に座ってるレンが尋ねかけてきた。

 ちなみに席順は熱いジャンケンでの戦いで決まりました。

 アリシアちゃんが負けて悔しがってたけど、映画始まったら完璧に忘却の彼方だった。ちょっと寂しい気がするぜ……。


「この映画は詰まらん。私の見たかった映画を見に行ってもいいか?」


「まぁ、お前どう考えても無理してるしな」


 フュージョンジャック、フュージョンジャック、フロートってくらい無理してる。

 自分でも何言ってるかよくわかんないけど、とりあえず2人が楽しんでる中で、1人だけ楽しめてないって事は確かだ。


「ふむ……まぁいいんだが、あれ年齢制限あるぞ?」


「こっそり忍び込めば問題あるまい」


「やめんかい」


 見つかったらコトがコトだぞ。保護者のオレが大目玉喰らうわ。

 まぁ、方法は幾らでもあるだろうが、オレが居なかったまずいよな……。


「しょうがないな……ちょっと待ってろ。分身するから」


 魔法を使ってこっそり分身。周囲には隠蔽魔法とかで見えてない。


「さて、分身、お前がレンについてってやれ」


「え? オレが本体だろ?」


「あれ? そうだっけ?」


 おかしいな、オレが分身を使ったはずなんだが……。

 と思ってみると、向こうも同じく分身を使った自覚があるのだ。

 もう一人の自分を造り出す完全な分身なので、こういう事が起きてしまうのである。しかも分身を生成した時点で魔法は完結してるので、効果を解除して消すと言う事も出来ない。

 どっちが本体なのか分身なのかわかんなくなってしまった。


「……まぁいいや。オレ2号」


「オレが2号かよ」


「どっちでもいいだろそんなもん」


 どっちだって変わんねえよそんなの。


「嫌ならオレがオレ17号名乗るからお前は1号でいいぞ」


「え、お前が17号だったらオレは16号名乗るけど」


「うるせーよ、オレのスキだった自然や動物たちを守ってやってくれって頼んだあと踏み潰されちまえ」


 何やかやあったが結局そう言う形で済んだ。

 レンを連れて出て行ったもう一人のオレを見送りつつ、オレは映画のスクリーンに意識を向ける。

 あー……オレがレンについていけばよかったかな……。

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