表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

“オクラホマ オルゴール ハンカチ”



 どこからか、オルゴールの音がする。


 オクラホマミキサーだ。そして、今私はその調べとともに踊っている。


 からくり時計の円盤の上で。


 しかし、パートナーはずっと変わらないのだ。オルゴールは鳴り続けているのに。

 

 永遠にオクラホマミキサーは鳴り続けている。

 

 何回も何回も同じメロディを繰り返し、鳴り続けている。

 

 そして、私は同じメロディで踊り続ける。


 そう、私はからくり時計に内造されているオルゴールとともに、踊り続ける人形でしかないのだ。

 

 本当は嫌だった。ここで永遠に踊り続けなければいけない人生なんて。


 自分の好きなように踊りたかった。


 自分の好きなように、音楽になんて縛られずにいきたかった。

 

 でもそんなのは叶わない……。


 私は涙を流した。


 ただ踊りながら。誰にもきづかれずに、涙を流した。

 

 でも、本当は拭いて欲しかった。

 

 優しく、優しく、滑らかな絹のハンカチで、涙を拭いて欲しかった。でも___…….。

 

 もう涙は流さない。


 足が痛いのも、悲しいのも気にならない。


 ずっと踊り続けるのも気にならない。


 人に愛されなくても傷付かずにすむ方法を見つけたから___。

 

 

 いつの間にか、オルゴールは止まっていた。


 そして、ろう人形達も無表情のままで踊るのをやめた。


 頬に涙の跡を残したままで…….。




     三題話を書いてみました。もしよければ、レビューをください!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ