“オクラホマ オルゴール ハンカチ”
どこからか、オルゴールの音がする。
オクラホマミキサーだ。そして、今私はその調べとともに踊っている。
からくり時計の円盤の上で。
しかし、パートナーはずっと変わらないのだ。オルゴールは鳴り続けているのに。
永遠にオクラホマミキサーは鳴り続けている。
何回も何回も同じメロディを繰り返し、鳴り続けている。
そして、私は同じメロディで踊り続ける。
そう、私はからくり時計に内造されているオルゴールとともに、踊り続ける人形でしかないのだ。
本当は嫌だった。ここで永遠に踊り続けなければいけない人生なんて。
自分の好きなように踊りたかった。
自分の好きなように、音楽になんて縛られずにいきたかった。
でもそんなのは叶わない……。
私は涙を流した。
ただ踊りながら。誰にもきづかれずに、涙を流した。
でも、本当は拭いて欲しかった。
優しく、優しく、滑らかな絹のハンカチで、涙を拭いて欲しかった。でも___…….。
もう涙は流さない。
足が痛いのも、悲しいのも気にならない。
ずっと踊り続けるのも気にならない。
人に愛されなくても傷付かずにすむ方法を見つけたから___。
いつの間にか、オルゴールは止まっていた。
そして、ろう人形達も無表情のままで踊るのをやめた。
頬に涙の跡を残したままで…….。
三題話を書いてみました。もしよければ、レビューをください!