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帰路

 大通りを再び歩く


「服も買ったし、ひとまず今日はうちに泊まりなよ」


「……う、うん。頑張るね、」


 頑張る?何を頑張るつもりなんだろう……


「先月、バーグに家を買ったんだ。馬車で向かおう」


「……うん」


 俺たちが今いるハンバ市と家があるバーグ村は隣接している

 近いから来る時は走って来たが、今は買い物袋もあるしソーレもいる

 馬車で帰ろう






 ◆◆


 馬車の中


「リヒト、何から何まで私なんかの為に……、ごめん」


 向かいに座るソーレは伏し目がちに口を開いた


「別に謝る必要なんてない」


 今のソーレは自分を卑下するようになってしまっている

 これも奴隷として過ごした影響だろう……


 何でソーレがこんな目に合わなくちゃいけなかったんだ


 憤り感じた俺の拳に力が入る


「……、殴るの?」


「え?」


 ソーレの予想だにしなかった発言に


 思考が一瞬停止する――


「……どうぞ、」


 ソーレは身を寄せてくる


「そんなことはしないよ……何でそう思ったの?」


「手……」


 手?


 もしかして……握り拳を見ただけで、自分が殴られるって思ったのか?


 何だよ……、それ……、今まで……一体今までどんだけつらい生活を送ってきたんだよ!


「ひぃっ!」


 ソーレが小さな悲鳴を上げる


 窓に反射した俺の険しい顔が視界に映る


 落ち着けっ、俺、今は感情的になるべきじゃない!


 一番つらいのはソーレだろ!


 早く安心させないと……


「……イライラしてるっ、ならっ、いっぱい、殴っていいよ?」


 沈黙に耐えかねたのかソーレが口を開く


「ごめんなぁ、別にイライラしているわけじゃないんだ……だからそんな悲しくなるようなこと、言わないでくれ」


「……うん、分かった」


 ここから村につくまで俺たちは一言も喋らなかった






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