考察『ビキニアーマー』~なぜ着るのか。その効果について~
RPGにおける印象的な装備『ビキニアーマー』。
あきらかに防御性能のゼロなこの装備を人はなぜ着るのか?
その理由について考察をしていきたい。私の考える三つの説を上げていこう。
理由その①『戦い方が異様に上手い』
ビキニアーマーといえばその極端な露出が印象的だ。身体の一部しか覆っていないので防御力はまったく期待できない。
なのでそんな装備で攻撃を受ければ一撃で致命傷を受けかねないだろう。
また露出度が高いということは、過去に負った古傷がある場合それを隠せないということだ。
しかしビキニアーマーを着ているキャラクターを見る限り、例外はあるが傷だらけの女の子は少ない。
ほとんどが大胆に肌を露出させながら、傷のない柔肌を皆に見せつけているものだ。
これらの理由から何が言えるか。
それはビキニアーマーを着る彼女が、過去の戦いでまったく被弾をしていない、ということだ。
防御力がないのだから、まともに攻撃が当たったらほとんど死である。
またそこまで行かずとも傷が残り、露出の多さからその古傷は隠せない。
しかしそんな状態で生き残り、傷も受けていないというのだからこれはもう結論は一つしか無い。
その女の子は戦いの技量が異常に高く、戦いで傷など受けないのだ。
なのでビキニアーマーを着ることは、その類まれな技量の証明になる。
普通の人間であれば生き残れないような戦場を、防御力皆無の装備で生き残ってきたのだから。
並の戦士には許されない最強であることの証明。
それがビキニアーマーなのだ。ゲームで言ったらノーダメージクリアの証みたいなものである。
以上が一点目の理由だ。
自分の戦いのセンスに自信があるなら進んでビキニアーマーを着るべきだろう。
理由その②『そもそも人間ではない』
理由の二つ目はそもそも人間でないパターンだ。
種族の特性として防御力に自信があるので、わざわざ重い装甲に頼る必要がないのだ。
たとえばドラゴンの血が流れているとか、人間ではなく実は吸血鬼だ、といったパターンだ。
竜の血を引いているので皮膚が鋼のように固いとか、吸血鬼の力で四肢がちぎれても再生できる。
……といった具合で防御を装備に頼る必要がないのだ。
また人間ではない種族である場合、風習の違いからそういった重い鎧を好まないといったこともあるかもしれない。
このような無粋な重苦しい装備は高貴な立場である私にはふさわしくない。
装備に頼るなど弱者のやることだ、というようなスタンスだ。
また通常だとビキニアーマーはその露出度の高さから、しばしば着ることを躊躇させることがあるだろう。
しかし彼女らは異種族であることから貞操観念も人間と異なっているのかもしれない。
もし戦いの中で相手がビキニアーマーを着ていたら警戒した方がいいだろう。
その相手は人外の力を秘めた相手かもしれないのだ。
以上が二点目の理由。そして次が最後だ。
理由その③『戦う相手が規格外で鎧が効果を成さない』
理由の三点目。それは戦う相手が異様に強いといったものだ。
例えば一般的なファンタジー作品でも、冒険者で上位の者となれば戦う相手は強大なものとなる。
巨大なドラゴンとか、巨人とかだ。
そういう相手になった場合そもそも鎧を着ることが有効ではないことが考えられる。
相手の攻撃力があまりにも強大なので小手先の防御に頼った戦いはできないのだ。
現実でもルネサンス期にマスケット銃による戦いが主体になって、全身を覆ったフルプレートの鎧が廃れたように、攻撃力のインフレに防具がついていけていないのである。
なのでドラゴンのような強敵と戦う場合、求めるのは防御力ではない。
動きやすさや快適性。あとは見た目が好みかどうかなのだ。
ビキニアーマーの女戦士を見た時、それを馬鹿にしてはいけない。
彼女はもはや対人戦など生ぬるいことは想定していない。実は強大なドラゴンを何匹も倒してきた豪傑なのである。
以上が私が考えるビキニアーマーを着る理由である。
ビキニアーマーというと、現実感がないと馬鹿にされることも多いがちょっと待って欲しい。
そもそもそんな装備を着て生き残っていることが普通ではないのだ。
少し考えれば、尋常じゃない実力者であることがわかるはず。
ファンタジー作品においてもビキニアーマーを効果的に登場させることで、そのキャラクターの強さを上手く際立たせられると思う。
なので皆、もっとビキニアーマーを着て欲しい。
そんなところで今回は終わろうと思う。ではまたの機会に……
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