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第37話 ロレットの頼み事②

37話~今日か明日までにいままで登場した人物の説明をまとめたものを投稿します。


「我に変身してくれないか?」


 そのロレットの頼みに一瞬ルアは思考が停止してしまったが、一先ずどういった経緯でそうなったのか問いかけてみることにした。


「え、えっと……ど、どうしてか聞いてもいいですか?」


「うむ、実はあのドッペルゲンガーの魔法に重大な欠点が見つかったのだ。」


「重大な欠点?」


「それは、日々同じ強さに見えたやつらが次第に我の魔力を吸って日増しに強くなっているようなのだ。」


「そ、それって!!」


 ロレットからその事実を聞いたときルアは、ここ最近ロレットが剣術の稽古をしている時に苦戦するようになったことに納得がいった。


「うむ、この頃の稽古相手が妙に手ごわかったのはそのせいらしい。」


 食後の紅茶を一口口に含みながらロレットは言った。そして一息つくとまた口を開いた。


「そして……今日、我はドッペルゲンガーに負けた。由良が助けてくれた故、この体は無事だが。」


「そ、そうだったんですか……。」


「それで……だ!!ルア、君に我に変身して稽古相手になってもらいたいのだ!!」


 ロレットの事情を把握したルアは、う~ん……と悩みながらもおずおずと口にした。


「理由はわかりましたけど……ボクじゃロレットさんの相手にならないですよ。」


「それはやってみなければわからんだろう?頼むっ!!この通りだっ。」


 両手を合わせて、ペコペコと頭を下げながらロレットはルアに頼み込む。すると、ルアは慌てながらロレットに頭をあげるように言った。


「や、やめてくださいよロレットさん。女王様なのにボクなんかに頭を下げないでください。」


「お願いをするのに、身分なんぞ関係ないだろう?我はお願いをしている側なのだから、それなりに敬意を払うのが当然だ。」


 慌てふためくルアに、正論をぶつけるロレット。彼女の言葉があまりに正論過ぎてルアは何も言い返すことができなかった。


「それで……どうだろう?引き受けてはくれないか?」


「うぅ……分かりました。」


 しぶしぶといった様子でルアはロレットのお願いを承諾する。すると、ロレットは表情を明るくしながらルアの両手を取った。


「ほ、本当か!?」


「で、でも絶対手加減してくださいよ!?これはボクからのお願いですからね?」


「手加減か……それは時と場合によるな。もしルアが我より強かったら……全力を出さねばなるまい?」


 好奇心に満ちた笑顔でロレットはそう言い放った。そしてロレットは手元にあった紅茶を一気に飲み干すと、ルアのもとに歩み寄る。


「さぁ、善は急げだ。早速手合わせ願おう!!」


「わわわっ!?ちょっと待ってください!!まだ心の準備が~っ……。」


「心の準備など要らん。ルアは我との手合わせに集中すれば良いのだ!!」


 ひょいとロレットはルアのことを抱き抱えると、城の中を走り、中庭へと連れ出した。


 すると、そこには既に由良が待機していた。


「おぉ、由良か。もう研究はいいのか?」


「研究よりも良いものが見れそうなのでのぉ~。わしは休憩がてらここで見物させてもらうのじゃ。」


 ロレットとルアのことがよく見える位置に由良は腰かけると、尻尾をゆらゆらと揺らしながら二人のことを眺め始める。


「さぁルア、君のメタモルフォーゼとやらを我に見せてくれ!!」


「分かりましたよ……もぅ…………。」


 ルアは心の中でロレットのことを強く思い浮かべた。そして、キーとなる言葉を口にする。


「……メタモルフォーゼ。」


「…………っ!!」


 メタモルフォーゼとルアが呟くと、彼の体を光が覆う。そしてその眩い光が弾け、中から現れたルアはロレットに酷似した特徴が体の至るところに現れていた。


 まずは体表……ロレットと同じように腕と脚の皮膚が鱗で覆われている。そして背中には広げたらルアの体より大きそうな、立派な翼。翼の少し下には、トカゲの尻尾をもっと凶悪にしたようなゴツゴツとした尻尾が生えている。


 ロレットと唯一違うところと言えば……それは鱗の色だった。ロレットの綺麗なエメラルドグリーンの鱗に対し、ルアの鱗は黒一色……光すらも吸収してしまいそうな位の黒い鱗だった。


 メタモルフォーゼが完了し、自分の体を確認しているルアの傍らで、ロレットは彼のことをみてひどく動揺していた。


「そ、その鱗の色……ブラックドラゴンなのか?」


「…………??ブラックドラゴン?」


 ロレットの言葉に首をかしげたルアだったが、次の瞬間にはロレットは、高らかに笑っていた。


「フフフ……アッハハハハッ!!!!君は最高だルア!!」


「えっ?ろ、ロレットさん?」


「よもや伝説とまで言われていたブラックドラゴンと戦える時が来ようとはな……我は運がいい。」


 ロレットは背中に背負っていた愛用の長剣を引き抜くと、ルアに向けて突きつけた。


「さぁ!!いざ尋常に……勝負っ!!」



 

それではまた明日のこの時間にお会いしましょ~

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