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第21話 助っ人登場

21話です~。


なんとか執筆できるぐらい体調が良くなりました。


「ガアァァァッ!!」


 オーガの怒声と共に、ルアに向かって彼の体よりも遥かに大きな棍棒が振り下ろされる。

 この後起こる出来事に、体が反射的に目を瞑ってしまったその時だった。


「まったく……急いで来てみればこの始末か。クロロのやつめ後で仕置きが必要じゃな。」


「えっ?」


 恐る恐る目を開けてみると、そこにはオーガの振り下ろした棍棒を片手で易々と受け止めている由良の姿があった。


「お、お母……さん?」


「うむ!!わしが来たからにはもう大丈夫じゃ。」


 由良は一度ルアの方を向いてにっこりと笑いかけると、再びオーガの方に向き直った。


 そして今度は怒りに満ちた表情に変わる。


「さて……我が子を傷付けようとした罪は重いぞ?覚悟するのじゃな。」


 由良の体から魔力が大量に溢れてきたかと思うと、彼女の尻尾が1本増えて2本になった。


 これは妖狐の特性の1つで最大で9本まで増やすことができる。この尻尾一つ一つには、由良が日常生活で溜めていた魔力が込められており。強力な魔法を使うときに増やすらしい。


 つまり今から使う魔法は……強力な魔法ということだ。


「芯まで凍れ。」


「グアッ!?」


 由良がそう呟くと、受け止めていた棍棒が一瞬で凍りづけになる。もちろんそれだけでは留まらず、凍った棍棒から更にはオーガの体が徐々に……徐々にパキパキと音を立てて凍っていく。


「死ぬまでの数秒の間に自分が何をしでかしたのか、よ~く考えるのじゃな。」


 そして由良がオーガにクルリと背を向けると、オーガの体が完全に氷の氷像と化した。


「すご…………。」


 由良が使って見せた魔法に思わずルアはそう口にしてしまった。


「なぁに、このぐらいルアも放出魔法を学べばできるようになる。っと、まぁそんなことは置いといてじゃ。」


 ぺたんとへたりこんでいるルアに由良はしゃがんで目線を合わせると、こう問いかけた。


「怪我はないかの?」


「あ、うん。大丈夫……。」


「なら良い。……さて、次はあのバカ猫にキツイ仕置きをしてやらねばならんな。ルアはここで待っておれ。」


 ここで待っていろ……とルアに告げると、由良は未だに戦闘を繰り広げているクロロのもとへと向かっていった。


 そしてまさに今クロロが最後の1匹を倒そうとしていたその時だった。


「堕ちろ。」


 そう呟いた由良の言葉とともに、突然青空から落雷がオーガへと一直線に降り注いだ。


「アグググググッ……。」


「ふえっ!?」


 雷が落ちた跡には、全身が真っ黒焦げとなったオーガの姿があった。そのオーガが力なく前のめりに倒れると、その後ろから由良の姿が現れる。


「あ、あれ?由良さん?何でここに……」


「ど~も1匹のバカ猫が無茶なことをしでかしそうじゃ……とギルドより連絡を受けてのぉ~。」


「な、なんか言い方に棘がありません?ちゃんと由良さんが倒したやつ以外は私が倒したんですよ?」


「ほぅ?ではあれはなんじゃ?」


 由良はルアがいる方を指差す。その指を追ってクロロがその方向に視線を向けた時……彼女は自分の甘さを痛感することになった。


「お主がこっちで戦闘に夢中になっておる間に、ルアが危険な目にあうところじゃった。」


「す、すみません……。」


「今回はわしが間に合ったから良かったものの、もし……仮にわしがいない状況だったらどう責任をとるつもりじゃ?」


 由良の言葉にクロロは何も答えることができない。正確には……何も言えない。


「良いか?魔法を身に付け、自分に自信を持つのは良いことじゃ。じゃが、有頂天になり周りを見失うでない。」


「はい……。」


 由良の言葉に、自身の甘さを痛感したクロロは、しゅん……と落ち込んでしまう。

 そんな彼女の頭に由良はポン……と手を乗せた。


「誰しも過ちは犯すものじゃ。二度目が無いように気を付けよ。ルアも無事じゃし、此度は不問じゃ。」


「~~~っ、ありがとうございますっ!!」


「さて、ではとっととギルドに戻るかの~。報酬を貰わねばならん。」


  そしてオーガの討伐を終えた三人がギルドに戻ると……あの鬼の女性が彼女達のもとへ駆け寄ってきた。


「お、オーガはどうなったんだ!?」


「安心せい、お主の畑は無事じゃ。しばらく魔物に襲われることはないじゃろう。」


「ほ、ホントか!?」


「うむ、して……報酬の話じゃが。お主、オーガ十数体分の現金は持っておらぬじゃろ?」


「うっ……あ、あぁ。」


 由良の言葉に申し訳なさそうに鬼の女性は頷いた。


「じゃから、お主の畑で採れた野菜や果実を定期的にわしらに譲ってはくれんか?」


「そ、そんなことでいいのか!?」


「うむ、近頃野菜が高くてのぉ~。ほとほと困り果てておったところなのじゃ。」


「それなら任せてくれ!!最高にうまい野菜を届けてみせる。」


「では楽しみにしておくのじゃ。」


 彼女の言葉に満足そうに由良は頷くと、受付のメルルアの方に向かった。


「さて、メルルアや。こっちはこっちで、素材の換金の話をしようではないか?」


「あ、あはは……お、お手柔らかにお願いします~。」


 由良は報酬金を受け取れなかった分、オーガの素材を通常よりも高値でギルドに買い取ってもらい、ほくほくとした表情でギルドを後にしたのだった。

それではまた明日のこの時間にお会いしましょ~

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