箸で、闘えますか?
はぁぁ・・・。
やっと、昼休みが..。
来たぁぁぁぁ!
久しぶりの昼休みが来たぁぁぁぁ!
最近、あまりにもこの時間ばっかりに、呼び出されて・・・。
早速、弁当を持って屋上へと向かった。
駆け昇る階段が、懐かしく感じる程に久しぶりだった。
息を切らしながらも、ドアノブに手を掛けて?
開けた!(満面の笑顔で)
「あらぁ?先輩。遅いじゃぁありませんか?」
と、聞き慣れた声が……。
声の主は、私の後輩。
「また。お前か?いい加減私の場所に来るなよ!」
後輩にそう言い放った。しかめっ面を全面的に出して……。
「宜しいじゃありませんか?」
「宜しくない!!せっかくの昼休みが、台無しだぁ。」
やっぱり。屋上は日差しがまぶしい。
日陰のある場所に、仕方なく移動して時間を気にしながら弁当箱に手を掛けた。(いっただっきぃまぁす)
「先輩?」
また、弁当箱に顔を向け話しかけて来た。
[うるさい!じゃますんな!!ムシャムシャ……。]
私は、弁当を食べる事に専念して、話しには口を出さずに
ひたすら食べる事にした。
ちょうど、食べ終わりに近付いた?その時!
携帯が、鳴り出す!
またぁ。あと少しで……終わるのにぃぃ!
「はぁい!なんすかぁ?」
仕方なく携帯に応対する。(食べながら)
[おう。すまんなぁ。ハハハいつも!今は?何している?]
私の上司だった。歯切れ悪い口調が更に嫌みに聞こえる。
「今、弁当を食べてますけどぉ。」
嫌みに対して、ささやかな抵抗を示した。
[そうか。そうか。なら好都合だ!]
(何が好都合だ!)
[すまないが、今からまた。行ってくれんか?!]
(また?久しぶりの場所の気持ち良い日に?)
「わっかりました。で場所と案件の内容は?」
上司からの内容を聞き、愕然とした。何が?
更に聞き出した。まさかと思っていたが?
「ですが?私は丸腰です。無理ですよ!しかも場所が遠過ぎます。」(丸腰の私が、何の役に立つっていうんだ!)
[その件は大丈夫だ!お前、今手に何を持っている?]
絶望しか感じてない私に対して、いまさら何を。
「箸?を持っています……。」
(弁当食べていたから、当たり前じゃん。)
[箸?良し!それで十分だぁ!箸で闘える!]
上司からの言葉に、唖然、愕然、頭ノ中真っ白状態。
「何、言ってんの?箸で闘える訳ないじゃない!?」
私は、あまりの言葉に喰って掛かった!
(何考えてんだ。あのバカは。箸で?箸で闘える訳ないじゃないか)
[大丈夫だ!お前なら出来る!その為に傍に居るんだ。]
ふと、後輩に目を向けた……。
私を見ながら、何かを取出していた。
「はい!先輩!
後輩が差し出したモノに、目を向けた。
「これは?まさか。」
驚きと、感動がココロの内側から溢れ出した。
「これなら大丈夫でしょう?先輩。」
2つのモノを受け取ると、意を決して!
【ありがとう。これならイケル!】
後輩は、にこやかな笑顔で
「行ってらして下さいませ。」
いざ、参らん!
皆さん。
初めまして_(_^_)_
最後まで、読んでくださっって
ありがとうございます。
登場人物の上司は、幼なじみの設定です。
いつも、けんかばかりしながらも仲の良い関係です。
どうか、宜しくお願い致します。_(_^_)_