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希望のフリントロック  作者: 猫丸 玉助
第1章 葛藤の放浪
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第7話  重ねる力

前に進む度に、木の枝が、身体の至る所に、小さな切り傷を作っていくが、そんな事はお構いなしに、ただ、走り続ける。

それに、レンガは今、そんな事を気にしている場合では無かった。


・・・あのドラゴンを、どうするか・・・。


弾丸程度では、怯ませる事も出来ない強靭な鱗、それに、あの巨体とブレス。

只、戻って、また正面から突っ込めば、返り討ちに合う事は、火を見るより明らかだ。

どうにか、隙を突き、撃退させる事さえ、出来れば・・・。


俺が、奴より勝れる事、それは・・・知恵だ。

先程の奴の一連の動作から、頭の良い生物ではないのは間違いない。

少なくとも、人間よりは劣る筈。

それが、唯一の突破口・・・。


そう考え、レンガはドラゴンの一連の動作を思い返してみる。

そして、一つ、気掛かりな点を思い出す。


最初の男が炎に包まれた時・・・何か違和感を感じた。

確か、男の周囲が瞬間的にボヤけ、そして、炎に包まれている。

その間、奴はずっと口を開いていた。

何故だ・・・。


ブレスと言うのは、本来、口から炎を吐き出すもの、だと・・・思う。

しかし、奴は、口を開いたまま、暫くしてから、火炎を吐いた。

まるで、息を吹き掛けていたーー。


そう思いかけて、雷鳴の如く閃く。


そうか・・・奴は、吹き掛けていたんだ。

あの空間の歪み・・・その正体は、恐らく、高濃度のガスだ。

それを、目標に噴射して、口内の小さな火種で着火しているんだ。

もし、そうならば、奴は炎を吐いていたのでは無く、炎の通るレールを吐き出し作る・・・。

その為、時間が掛かる・・・。そういう事か!


すると、あのブレスは最大の武器にして、最大の隙を作る事にもなり得る。

後は、あの巨体が仇となる、旋回速度の遅さを利用する事が出来れば・・・。



再び、村の裏手に戻った頃には、あのドラゴンを撃退する方法は、完全にまとまっていた。


まず・・・生き残りが最低二人は必要だ、まだ、誰か残っていてくれ・・・。


心で強く祈りながら、再び、村の中に飛び込んだ。

まずは、生存者を探す為、ドラゴンに見つからない様に、家屋の残骸に身を隠した。

家屋は、そのほとんどが倒されていて、至る所に木材が飛び散っており、先程の様な悲鳴や怒号は、何も聞こえず、

辺りは静まり帰っていた。


もう既に、全員やられてしまったのか・・・。


そんな考えが、頭を過った時。


「グレース!」


レンガの潜んだ残骸の、正面の残骸に彼女はいた。

片膝を付き、弓矢をその手に持ち、周囲を探る様に身構えている。

すると、彼女はレンガの上げた声に、直ぐに気が付き、視線が彼を捉えると、その顔は驚愕の表情へと変化した。


「えっ! レ、レンガ様? な、何故こんな所に!?」

「グレース! 少し、声の大きさを抑えてくれ!」


そう言いながら、彼女にこちらへ来る様に手招きをする。


「あ、あの、レンガ様ーー」

「ゴメン、今は、時間がないんだ。俺は戻って来てしまった、以上だ」


その返答に、彼女はポカン、とした表情を浮かべる。

しかし、今は、長々話をしている時間はない、俺は、直ぐに質問を重ねた。


「他に、生き残りはいないか?」


そんな質問をしたのと、同時に後方から声が上がった。


「レンガ様!!」


後方から、最初に村へ案内してくれた男が駆け寄って来た。


「何故こんな所に、御られるのですか!?」

「今はその質問はなしで、行かせて下さい・・・。とにかく、今はーー」


その時、少し離れた所で、ドラゴンの咆哮と男達の叫び声が、広場に響き渡った。


「くそっ! 他の身を隠していた仲間達が、襲われているみたいです・・・」


そう言って、男は怒った様に立ち上がろうとしたが、レンガはその動きを制した。


「レンガ様・・・こうなってしまっては、もう、あいつから逃げるのは無理です・・・。ならば、せめて・・・」

「わかっています・・・。」


仕方ない・・・もう、この3人でやるしかないか。

そう決意を固め、もう一度、口を開く。


「二人とも、今から言う事をしっかり聞いてくれ・・・。」


そう切り出してから、自分のまとめた考えを二人に話し始めた。




「わかりました。もう、私はレンガ様に全てを賭けます・・・」

話を聞いた男は、力強く呟いた。


「グレースさんも、いいか?!」

先程、撃った古式銃に装填を行いながら、横にいる少女にも尋ねる。


「はい・・・頑張ります」

彼女も、こちらを真っ直ぐ見つめて、しっかりと頷いた。


「じゃあ・・・行くぞ!」


丁度、ドラゴンがこちらの気配に気が付いたのか、その巨体を震わせながら、真っ直ぐこちらへ向かって来ていた。

だが、今は、その行動はかえって好都合だ・・・。


そして、二人の人影が広場へと飛び出した。

レンガはドラゴンの右手側、男は左手側に、それぞれ回り込む様に全速力で走る。


グレースはドラゴンとは反対の方向、瓦礫の群れを縫う様に走り、瓦礫群の裏手へと回り込む。

そして、目当ての場所に到達すると、地面に手を置き、その身体を強く発光させ始めた。


レンガと男は、各々、ドラゴンを挟む様にして、側面に向かって走る。


撃てる弾丸は後4発・・・無駄撃ちは出来ない!


「いいぞ!!!」


そう男に叫ぶと、ドラゴンは二人の動きに、強い威嚇の意思を露にする。


グオオォォォォォ!!!


二人は、その凄まじい轟音に、走りながらも、しっかりと耳を押さえる。

そして、まず、男が、ドラゴンの顔面、目掛けて矢を放つ。


ドスッ!


ドラゴンの頬に矢が突き刺さる。

だが、それはドラゴンにしてみたら、虫に刺された程度のものでしかなく、怯む様子等は微塵もない。


ドラゴンはその些細な抵抗者を探し、勢い良く、男の方に向き直る。

その巨体の激しい方向転換で巻き起こる、尻尾の掘削作業が辺りに被害を及ぼしていく。

しかし、レンガはそれが起こる事は、見越しており、その範囲外へ、真っ直ぐに、逃れる。



「どうぞ!!」

続いて、男がレンガに叫んだ。

その声を聞いて、レンガはドラゴンの後頭部、目掛けて引き金を引く。


シュッダン!!


撃ち出された弾丸はその後頭部に突き刺さり、微量の鮮血を舞い上げる。

ドラゴンは、その突然の、背後からの攻撃に、苛立った様に唸りつつ、今度は、視線をそちらに向けようと、動き始める。

レンガはその動きを、確認すると、もう一度、声を張り上げた。


「撃て!!」


ドラゴンがこちらを振り向こうしている刹那。

男の放った矢が、再びドラゴンの頬を捉える。


ドスッ!


ドラゴンは首だけを動かし、男を横目で見ると、睨み付けながら低く唸りを上げる。

その瞳には、明らかな怒りの色が色濃く、滲み出ていた。


「どうぞ!!」


男から再び出た合図と共に、レンガは、もう一度、ドラゴン、目掛けて引き金を引く。


シュッダン!!


再び放たれた、その弾丸は、今度はドラゴンの右目を掠めた。


グォォォォォォォーー!!!


ドラゴンは右目を固く瞑り、悲痛の声を上げる。

そのあまりの激しい声は、耳を塞いでいるにも関わらず、鼓膜を乱暴に叩きつけてくる。


何て、声量だ・・・。


すると、ドラゴンは固く耳を塞いでいる俺達を地面に残し、凄まじい風を起こしつつ、上空へ舞い上がった。

逃げるのか?、一瞬、そうも考えたが、奴の目にはまだ、明確な怒りが灯されたままである事に気が付く。


「レンガ様!! 終りました!!」


グレースさんが瓦礫の奥から顔を覗かせた。

ドラゴンは、今だ、上空でこちらの様子を伺う様に静止している。


「ダメだ、今は出て来るな!!」


俺は、グレースさんがこっち来ない様に、大きく手で制す。

その時、瓦礫群れからはみ出る様に出ていた、一枚の絨毯を見つけた。


・・・これだ!!


突如、一つの考えが形成され、その絨毯の元へ走りながら、只、ドラゴンを見上げている男に叫んだ。


「おい!! こっちだ!! 直ぐに、来てくれ!!」


その声に気が付いた男は、何も言わずに、こちらへと駆け出してくれる。

一足に先に目当ての場所に辿り着いたレンガは、その絨毯を瓦礫郡から乱暴に引っ張り出す。

すぐに、駆けつけて来た男に、絨毯を大きく広げた。


「反対を持ってくれ! それで、合図と共に振り上げるんだ!」


言われた通りに、絨毯を持ってくれた男は、その意図を理解してくれたのか、力強く頷いた。

ドラゴンは上空から、こちらへ狙いを定め、口を開いた。


シュッーーーー・・・。


微かな排出音と共に、自分の周りがガスの匂いで満たされていくのが、わかった。

やっぱり、そうだったんだ・・・俺の考えは間違ってなかった!


「今だ!!」


その言葉を合図に、俺達は何度も、絨毯を上下に仰ぎ続ける。

自分達を覆っていた、濃密なガスの匂いは、一瞬で散らされていく。


次の瞬間、ドラゴンの口内から放たれた火炎が、自分達を目掛けて、突き進んで来た。

しかし、火炎は自分達の手前で、突如、その推進力を失い、散り散りになっていく。

そんな予想外の結果に、ドラゴンは、その表情を曇らせている様にも見えた。


ドンッッ!!


ドラゴンは激怒し、唸るつつも、再び、その巨体を大地へと降り立たせると、激しい咆哮を上げながら、真っ直ぐににレンガ達、目掛けて走って来た。


グォォォォォッッ!!


「うっ! い、行くぞ!!!」


こうなる事はある程度、予期していたが、その余りの迫力に少々気圧されてしまう。

まぁ、でも、こんな巨大で、恐ろしい生物が追い掛けて来たら誰でも、そうなってしまう筈だ・・・。


ドンッ!ドンッ!ドンッ!


逃げる背中にドラゴンが足を踏み鳴らす音が、地鳴りの様に響いている。

横目で奴との距離を確認してみる・・・。

翼を高く上げながら、走るドラゴンとの距離は、みるみると縮んで行く。


「まずい・・・何て、速さだ!?」


方向転換こそ、鈍かったが、直線のスピードは人間では話にならない程、速い。

もう、すぐ前方には、グレースさんが目印に立ててくれた、矢が見える。


後・・・少しだ!


「うああぁぁぁぁぁ!!」


その目印を踏み切り線にして、幅跳びの様に大きく跳躍し、その勢いのまま、転がりながら、衝撃を逃がす。

そして、その勢いが無くなり止まった所で、直ぐに、後方から迫るドラゴンに目を向けた。

奴も丁度、踏み切り線に差し掛かった所。


しかし、奴はそんな線は無視して、そのまま、線の先へと足を踏み入れた、その時。


ズボッ!!!ドガァーン!!!


その線の先に形成されていた泥濘に、深々と嵌まり込んだ。

奴の巨体のお陰もあってか、胸の辺りまで、その泥濘に落ちていた。


・・・よし、これでもう、自由に身動きすら出来ないだろ!


「後は、火矢でーー」


そう言い掛けた時、何かに強く押し出された。


ドンッ!


見ると、男が自分に両手を付き出していた。

何だ?・・・いきなり、何を・・・するんだ?


次の瞬間、風を切る様な音が・・・聞こえた。


グシャァ・・・。


ドラゴンの振り下ろした爪が、男の身体を深く切り裂き、噴水の様に血を撒き散らせていた。


ドチャ・・・・。


男の身体は後方へ吹き飛ばされ、水気を含んだ音を立てながら、大地に転がった。

俺は、それを尻餅をついたままの姿勢で、只、眺めていた。

それは・・・まるで、現実味が無かった。


ほんの先程まで、一緒に動き、話をしていた人間が、今は潰れたトマトの様になって、動かない・・・。


「いやぁー!!」


グレースさんは大きく叫びながら、火矢をドラゴンに向けた。

しかし、ドラゴンは、間髪入れず、彼女を手の甲で激しく殴りつける。


ドォン!!


グレースさんは、それに反応する事すら出来ず、大量の埃を巻き上げ、瓦礫の中へと消えて行った。


「う、嘘だろ?・・・」


先程まで、グレースさんが居た所には、もう誰も居なかった・・・。

上手く、行っていたいた筈だ・・・思惑通りに、事は運んでいた筈だ・・・。

なのに、この・・・今の、状況はなんだ・・・。

もう、ここには、グレースさんは、愚か・・・男も・・・誰も居なかった。

目の前には、上半身だけを出している、巨大なドラゴン・・・。

その奴の黄色い瞳が、自分を捉えている。


俺は、何の為に、ここに戻ったんだ・・・。

この先に、待っているものは、絶望のみ・・・それが現実だった。


ドラゴンの身体が動き出すのを見て、俺はキツく瞳を閉じた。

自分の視界が暗闇に包まれる・・・。



しかし・・・いつになっても、何も起こらない。

いや、もう終わっているのかもしれない・・・。


そして、俺は呆れた様に溜め息を吐きながら、目を開いた。

そこには、先程と変わらない光景が広がっていたが、ドラゴンの爪は自分の位置では届かない様で、自分の前の空気を何度も、切り裂いているだけだった。


その余りに間抜けな、光景に思わず、苦笑いが漏れる。


今さら、好機が訪れたっていうのか?・・・でも、もう遅すぎる・・・。


もう、こちらには致命打を与える攻撃手段がないのだ。

先程のスピードを考えれば、逃げる事も、多分、出来ない。


寧ろ、ドラゴンが冷静さを取り戻し、炎を吐けば、それで全て終わりだ・・・。

もう一度、深く溜め息を吐く。


ならば、せめて、最後の一太刀に目の一つ位はは潰してやる、かと考え、古式銃をドラゴンに向けようとした、その時。


「!!」


俺は、確かに・・・見た。

ドラゴンの後方にあるもの・・・そして、その変化を。

すっかり、諦めのムードで沈みきっていた心に、活力が戻ってくる。

・・・こいつを、皆の恨みを・・・晴らす事が出来そうだ!



そして、俺は、直ぐ様、撃ち尽くした古式銃を取り出し、装填を開始する。

ドラゴンは今だ、泥濘から抜け出そうと、必死にもがいている。


まだだ・・・もう少し待ってくれよ・・・。


一発だけ、装填を完了した古式銃をホルスターへ戻し、まだ、未使用だった古式銃を抜いた。

これで、準備は整った。


「おい!! こっちを見ろ!!!」


俺は、ドラゴンに対し、大声で叫んだ。

しかし、ドラゴンはそんな俺には目もくれず、一心不乱に暴れている。

だが、俺も、そんな事には、意を介さなず、躊躇いなく、奴に引き金を引いた。


シュッダン!!!


弾丸はドラゴンの頬骨の辺りに突き刺さる。

今回はかなり、距離が近い為、かなり効いているしく、奴は苦しそうに声を上げた。

そして、更にもう一度、引き金を引く。


シュッダン!!!


今度は、ドラゴンの眉間の付近に突き刺さり、再び、苦しげな唸りを上がる。

俺は、その隙に、撃ちきった古式銃を戻し、先程、装填した古式銃を抜き、ゆっくりと撃鉄を下ろした。

その銃口を、再び、向けると、ドラゴンは激しい怒りに燃える目で、こちらを睨んだ。

俺は、引き金に指を掛けたまま、動きを止める。


そして、奴の口がゆっくりと開いていく。

それを見て、思わず口許が緩んだ。


「そうだ。それを、待っていたんだ! これを、食らえ!」


ドラゴンが口を開ききるのと、同時に引き金を引く。


シュッ!!


撃鉄が勢いよく、倒れ、激しく火花を飛ばす。


ダンッッ!!!!


続いて、火薬が爆発を起こして、何かが大量に付着した弾丸に炎が引火し燃え上がる。

その、銃口から射出された、燃える弾丸は、まだ、ドラゴンの口内周辺に充満していたガスに突き刺さり、そして・・・。


ドォォォン!!!!


ドラゴンの顔面の前で、激しい爆発を起こした。


グギャァァァァァ!!!


ドラゴンは今まで、上げた事がない大きな悲痛の叫びを上げ、激痛に顔を振り上げた。

その顔は、幾つもの牙が欠け落ち、顔中の皮膚は激しく、爛れていた。


ドォォォン!!


そして、力無く、その場に顎から倒れ込む。


あの時、レンガが見たもの・・・それは、この体液。

そして、それが、近くの火の元に触れ、激しく燃え移る様子だった。

この体液は、ガスを噴射する際、一緒に排出されるガスが固形化した様なもので、この村の至るところに飛び散っていた。

彼は、古式銃の装填の際、これを弾丸にたっぷりと塗りたくっていたのだ。



「ついでに・・・これも、貰ってくれ」


そう言って、予め、グレースに運んでおいて、貰った布袋を、ドラゴンの鼻先に投げつける。

その中には、ありったけの爆震石が詰めらていた。


後方へ、大きく飛び退くき、その場にしゃがみ込んだ。

そこら中に飛び散っているドラゴンの体液、その一つを弾丸にたっぷりと塗りたくる。

そして、弾丸を詰め、押し矢を銃口から引き抜くと、撃鉄を下ろし、ゆっくりと布袋に狙いを定めた。

自分を見つめるドラゴンの瞳が、恐怖の色に染まった気がした・・・。


「こっちも。生きる為なんだ・・・悪いな」


そう言って、引き金を引いた。

撃鉄は倒れこみ、爆発と共に起きた白煙を掻き分けながら、火炎の弾丸が射出された。


シュッダンッッ!!!


それは、布袋に深く突き刺さり、そして・・・。


ドォォォォォォォォン!!!!!!!!


大爆発を起こした。

予想を上回る爆発に、軽く後方へ吹き飛ばされる。


膨大な白煙と砂埃が舞い上がり、何も見えない。

飛び上がった砂利がバラバラとシャワーのように振り続けている。

これで、だめなら・・・。



少しずつ、ドラゴンのシルエットが見えてくる。

やがて、視界はクリアになり、その全貌が明らかになる。


そこには、鼻が全て吹き飛び、顔の下半分にペンキをぶちまけられた人間のような平面の顔になっているドラゴンの亡骸があった。


「流石に・・・これは、生きてないな・・・」


緊張が一気に解け、急に、身体の至る所が痛くなって来る。

そして、そのまま、地面へ仰向けに倒れこみんだ。


何とか・・・生き残る事が出来たみたいだ・・・。



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