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私は被害者

作者: 藤本GJ
掲載日:2017/09/24

プライバシーの権利を守れ!

根木さんって普段何も喋らないねぇ。


バイトの人たちの評価だ。根木さんは物静かな女性だ。


こちらから話せば返すが向こうから話しかける事はない。


結婚してて子供はおるらしいよ。けど、子供の年齢教えてくれへんねん。前に


「指輪してるけど、結婚してるん?」


「・・・えぇ」


「子供は?」


「・・・います」


「何年生?」


「・・・」


「えっ?」


「それは・・・言えません」



あの人、変な人やんねぇ。家の最寄り駅も教えてくれへんかったわ。


「どっから通ってるん?」


「・・・」


「あっ!私は阿倍野からやけど」


「・・・」


「電車?」


「・・・」



あの人って自分の事、絶対教えてくれへんやんなぁ。何でやろ?


前科持ちちゃうん?


冗談で言った。みんな笑ってた。





ある日、事件が起こった。


派遣元のシフト組む人から電話があった。


「根木さんがプライバシーの件はどうなってるんだと言われたんですが・・・」


「えっ?」


「私と話した内容言いふらしてるって言われたんですが・・・」


「あの人、自分の事何も教えてくれないですよ」


「いえ、ドラマの話とか・・・」


「あ~、あのドラマのあの人カッコ良いねとかは言いましたけど」


「それを言いふらさないで欲しいらしいです」


「はぁっ!」




意味わからん。




別の人にも派遣元から呼び出しが


茶店に呼ばれ


「あの、すいません。根木さんに神社の話しましたか?」


「はい。あの神社もうすぐ祭りやねって感じで」


「・・・私の家どうして分かったのって言ってまして」


「はぁ?」


「何か根木さんの家の近くらしくて、僕もよ~分からんのですよ。シフト郵送する住所から遠いぞと」


「・・・」


「何か根木さんの家の室外機が最近、壊れたらしく、疑われてますねぇ(苦笑)」


「私が犯人やと!」


「・・・あの人、意味分からないですよね。ほんで、根木さんからやってないってサイン貰って来いって署名にサイン貰えますか?」


「サインしたるからあの女と一緒に仕事入れんといてな」


「そりゃそうですよね」




結局、この署名は最初にサインした人が家の住所を言い振らしてるんじゃないかと言う事で派遣社員全員がさせられた。



これにより何人か気味悪がって辞めた。



1人の若い兄ちゃんが根木さんにキレた。


「そんな周り信用出来ひんねやったらお前が辞めろ!あんたがいたら常識ある奴が辞めてまう」


「すいません。すいません。もう消えてしまいたい」


「あの、室外機が故障とは思わないんですか?誰かがやったとしか思えないあなたはちょっとおかしい」


「・・・」


「1人で出来る仕事したらどうですか?」


「・・・はい」



根木さんは辞めた。


その事を伝えると辞めたオバちゃん達が戻って来た。








~1か月後~



「次のニュースです。今日午後、大阪府のマンションで遺体の1部が見つかり、犯人の供述によると、性器や肺などは焼いて食べたとの事で・・・」


犯人の名前が根木京香だった。




派遣元には実家の住所を言ってたらしい。

お前は被害者じゃなくて加害者じゃボケッ!

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