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風詠と蟲姫  作者: 彩ぺん
八章 破滅と再生の激動大嵐

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聖と血の結婚式典【序】3

【ペジテ大工房】


 ペジテ大工房の国旗を小さくした旗を振る民衆の間を、ゆっくりと通り過ぎる自動荷車(オートカー)。セリムは窓の外へぎこちなく手を振った。


「凄い歓迎ね、セリム」


 隣席のラステルも戸惑っている。セリムとは反対側、ラステルの隣に座るソレイユは、興味津々といった様子で窓に張り付いている。それを外を歩くティダが、窓をコツコツと叩いて(たしな)めた。


「一人だけ歩かせるなんて、アシタカ様にドヤされる……」


 自動荷車(オートカー)の脇を歩くティダを見て、運転をするフォンがボヤいた。その瞬間、ソレイユがフォンの席を殴った。軽くのように見えたが、自動荷車(オートカー)が大きく揺れる。


「ゴガモ、兄様の心配ではなく自己保身なんて最低。兄様を信じないのも、実力を見抜けないのも最悪。でも貴方が悪い訳じゃないのは分かったわ。こんなゴミ溜めみたいな匂いの国で生まれて、育って、匂いが染みついたのね。だから、謝るわ。比較したら、フォンはマシな匂いよ。ゴガモの呼称は止める。ごめんなさい。ゴミに顔を突っ込んでも笑う練習をしておいて良かったわ」


 満面の笑みで窓の外へ手を振るソレイユ。爽やかで優しい笑顔なのと、発した言葉の落差が激し過ぎる。


「おい、待て。何だって? この国がゴミ溜め?」


「ええ、とっても嫌な匂い。ここが化物(オーガ)の里にある悪魔の国ね。でも、ソレイユはまた学んだわ。国って概念でまとめてはいけない。セリムの国にも最悪な匂いの人はいたし、悪魔の国には誰にも負けない素晴らしい匂いがする星の王子アシタカ様がいる。攻撃してこない限りは無視。それが大掟よ」


 ()()()()()()()()()()()。セリムが大掟についてソレイユに問いかける前に、フォンが声を出した。


「なら互いに無視出来るな。この国はソレイユさんの国を知らない。そしてペジテ大工房にも大掟がある。他国の戦に関与するべからず。侵略するべからず。先制攻撃するべからず。但し、他国の戦に関与するべからずは、例外法を施行予定。他国の戦を人道的手段で止める事は許される。その具体的内容を議会で議論中。発案、改定内容の草案はアシタカ様」


 へえ、とソレイユが感心したような声を出した。今はアシタカの独断後、緊急会議を行っての採決。もしくは問題一件ごとに緊急会議で決定後に特例を執行。そう聞いている。崖の国を発つ前、ペジテ大工房の大掟に関する法は数百年振りだと、フォンが熱く語っていた。


「単語はよく分からないけれど、発言の意味は何となく想像がつくわ。星の王子アシタカ様はやはり素晴らしい方なのね。強い尊敬が伝わってくる」


「アシタカ様は我らの至宝。慈愛に満ちていて、誰よりも勤勉で努力家。これまでは主に福祉関係で活躍されていたが、亡きヌーフ様の意志を継いで政治だけではなく精神面でもこの国を導いてくださる」


 ソレイユが窓を開けた。身を乗り出して、大きく手を振る。止める暇もない。


「ティダ皇子がアシタカ様と手を結び、アシタカ様を救ったことは正しかったわ! ロトワは慈愛に満ちた至宝アシタカ様を敬愛しております! 至宝アシタカ様! 至宝アシタカ様!」


 途端にアシタカの名前を大勢の者が叫んだ。


〈吐きそう。頭が割れそう。最悪。()()()星の王子アシタカ様と家族がいなくなったらこの国を滅ぼすのね。教えてくれてありがとうアシタバアピスの子。その時はソレイユも先陣きって戦う。それが協王候補ソレイユの役目。ええ、任せて大蜘蛛(アラーネア)蛞蝓蟲(リーマークス)


 ソレイユは心の中の叫びをまるで顔に出していない。ソレイユの声は勝手に聞こえる。しかし彼女と語っているらしい別の種族はサッパリ。アシタバアピスの子の気配すら感じられない。蛞蝓蟲(リーマークス)は知っている。蟲森の薬師のような存在だ。しかし、大蜘蛛(アラーネア)はまだ知らぬ一族。人を、セリムを敵視しているという。


 孤高ロトワとはどんな国なのだろうか。胸の奥がザワザワする。


 ソレイユの演技力や扇動的な行動はティダに似ている。離れて育った兄妹なのに、似ているのは何故なのか。龍の民とは、そういう一族なのだろうか? 協王とは? 孤高ロトワ龍の皇子フェンリス……。そのティダは自動荷車(オートカー)の前を歩いていた。


「まもなくハイエナは牙を折られ滅びる! 救われた命を燃やした民が岩窟龍王を呼び、ベルセルグ皇国は龍の国へと戻る! 毒蛇の巣の魑魅魍魎を祓い、大蛇の国へと呼び戻したアシタカ様がおられるからだ! ハイエナの裏切り者こそ龍たる一族! 侵略戦争を止めようと奔走し常に死線に立ってきた、テュール皇子がついにアシタカ様と遭逢(そうほう)した! 龍の民は覇王と龍王の救済を天に祈り、飢餓に耐え、戦に送られようと健気に待っていた! 龍王は誰だ?」


 いつのまにか、ティダはペジテ大工房の大きな国旗を掲げている。トンッと跳ねて姿が消えた。衝撃がしたので、上に乗ったのだろう。目には見えないが、ティダが高らかに国旗を掲げる姿が瞼の裏に浮かんだ。


「命を差し出し、民を守らんとしたのは誰だ! 龍王は——……」


 ティダの叫びを掻き消す、群衆の歓声。呼ばれた名前はティダ。次々とティダの名が叫ばれる。窓の向こう、高い建造物に動く絵が飾られている。そこにティダがいた。今のティダではない。場所も違う。大勢の陰惨な顔付きの者の前、おそらくベルセルグ皇国兵の前に立っている姿。絵の右上に「大技師ティダ様の軌跡」と文字が書いてある。


〈クソッ! 何ていうもんがあるんだ異次元国家! 劇薬に軟弱臆病テュールめ! それに毒蛇娘だな! 俺の采配を邪魔しやがって!〉


 屋根に棒が突き刺さって、心臓が飛び跳ねた。ラステルとフォンが固まっている。刺さったのはティダが持っていた国旗の柄だろう。他に思いつかない。直ぐに助手席という、フォンの隣の席にティダが乗り込んできた。


「おい軽口小僧。ありゃあ、何だ。劇薬の野郎、俺が細かく監視出来ないと分かっていて、最悪なもんを用意しやがって」


 ティダに睨みつけられたフォンは真っ青。


「公務車が……。さ、さ、最悪ですか? あのような賞賛なのに? あ、あれはアシタカ様ではなくマスメディアかと……」


「あ"あ"? 最悪に決まってるだろう。マスメディア? 俺に分かるように説明しろ。ありゃあ、動く写真のようなものだろう? 何故、政治機密だろう捕虜解放の事を垂れ流してるんだ」


 動く写真? 写真とは何だ? 以前にも聞いた気がする単語だ、何なのか聞きたいのにそういう空気ではない。


「その通りで動画です。マ、マスメディアとは不特定多数者へ多量に発信される情報媒体で、あのように動画や映像などと共にニュースを伝えるのが仕事です。捕虜解放はアシタカ様の大功績。よって防衛庁や裁判長が報道許可や情報提供をしたのかと……。ペジテ大工房は民主主義。政治情報を知る権利があります。あの感じだと、今流れているのはティダ皇子の特集のようですね」


「政治情報を知る権利……。偏向してそうに見えるがな。異文化過ぎて七面倒だなこの国は……」


 ティダが黙った。ふいに、周囲も水を打ったように静かになった。フォンが何やら自動荷車(オートカー)の機械、ツマミをいじった。


『繰り返します。緊急速報です。偽りの庭前でのデモに対して、大技師庁より公表がありました。先月のペジテ戦役より都市内に流布していた大技師一族原罪説を否定する内容となっており……』


 デモ? 男性の声が響き渡る。音響収集器(スピーカー)だろう。男性の声は震えていた。


『公表されたのは三点です。大技師聖書の改竄(かいざん)文書。サングリアル大聖堂の不朽体(ふきゅうたい)と初代テルムの聖骸布(せいがいふ)の遺伝子解析結果が別人で親子関係を示すこと。聖人テルムの日記の一部。また、大技師一族であるアシタカ様の遺伝子解析検査が予定されているとのことです』


「デモ? 遺伝子解析? テルムと古代アシタカの事を公表した、ってことなのか? アシタカが検査って、テルムの子孫だって証明する為なのか? そんな技術があるのか?」


「大技師一族否定派が暴動を起こしたのか? 改竄(かいざん)文書? 別人で親子関係を示す?」


 フォンとセリムの声が重なった。フォンが勢いよく振り返り、セリムを見つめた。


「古代アシタカ?」


 何の話だ。そういう困惑と、セリムが隠し事をしていたことへの批難の目をしている。


「あのアンリが酷く取り乱してな。軽口小僧には話すなと言うので黙っていた。まあ、公表するようだし語るか。かつてアシタカのようにあらゆる一族と和平を結ぼうと奔走し、大虐殺を実行しているペジテ大工房に平和を訴える為に外界からペジテ大工房へ乗り込んだ漁師テルム。蟲の女王の夫だ。あと少しのところで、陰謀策略で蹴落とされ炎で灰にされた。蘇ったと偽り、自らは神の遣いだと、聖人だと騙り父親の続きを行ったのが古代アシタカ」


 サラリとしたティダの発言にフォンがわなわなと震え出し、自動荷車(オートカー)を停止させた。フォンはジッとティダを見つめている。


「総司令室でヌーフ様から聞いた話と違う……」


 フォンが疑心に満ちた瞳でセリムを見た。総司令室でヌーフから聞いた話? セリムが口を開く前にティダが続けた。


「何を聞いたんだか知らないが、この件はヌーフさえ知らなかった歴史の真実。蟲の王(レークス)が遺跡の深淵への行き方をアシタカに教えたので見つかった。命の尊厳を無視した生体兵器を開発。大戦争。悪魔の炎で蟲森を作り出す。崩壊した世界に背を向けて楽園に引きこもったと思ったら、再生した世界が羨ましいと侵略戦争をして大量虐殺。反抗よりも平和を説くことを選んだ外界の聖人テルムを火炙り。最悪な国と民だな」


 ティダの最期の台詞を聞いて、フォンが真っ白というほどに青ざめた。ヌーフとルルと降りたペジテ大工房の地下遺跡の入り口。そこでセリムが知りたくないと拒否した、真実のうちの断片。既に耳を塞いでしまいたかった。内側から突き上げてくる憎悪の嵐に、目眩と吐き気がする。


〈俺が見張っていてやるから、喋りたければ話せ。ドメキア王国の時と同じように飲み込まれかけても、今は大分落ち着いていそうだから大丈夫だろう〉


 ティダはセリムを見ていないが、伝わるだろうとセリムは小さく頷いた。フォンが震えている。


「ヌーフ様が……聖人テルムが生体兵器を、蟲を開発した一人だと……。しかし彼は悔いた。贖罪の為にペジテを建国し民を守り、侵略を仕掛けたペジテ人を止め、蟲の女王と不可侵の誓いを交わしたと……。その話が伝わって、大技師一族こそが罪の元凶だという話が市民に……。それさえ違っただなんて……。聖人テルムを火炙り……」


 青ざめて泣き出しそうなフォン。ティダの声で音響収集器(スピーカー)からの声が聞き取れなかった。目配せされて、セリムは重苦しい気持ちで言葉を選んだ。


「生体兵器を、蟲を作った一人がテルムというのは違ったんだ。それはペジテ大工房で暮らしていたらしいテルムの義父。この人について殆ど情報が無い。同じサングリアルだから捻じ曲がったか、わざと同一視したのか分からないが……。あの、フォン。共に励むと言ってくれた君に黙っていて悪かった……。信じていたものが崩れるというのは、想像もつかないのだが……」


 宙を彷徨うフォンの視点。フォンの目が大きく見開かれた。


『先に言おう。信じることは難しいが信じなさい。受け入れなさい。しかし、過去に(おのの)くのではなく、今持つ崇高さを感じて欲しい。それが鮮やかな未来へと続く。真実を知りたいという声が大きいので、断腸の想いで公表を行うことにした。大技師聖書の改竄(かいざん)は大技師により隠されつづけてきた。その他はつい先日、知った内容の確認である。真実は何故隠されてきたのか、よく考えて欲しい』


 穏やかな、春風のようなアシタカの声。フォンが自動荷車(オートカー)から飛び出した。セリムも思わず外に出ていた。動画というものに、崖の国の祝宴の時のように髪をあげたアシタカがいる。黒い背広に黒いネクタイ。小さな木製の台に両手をついて、マイクであろう棒状の機械へ少し前屈み。背景は白。そのせいか、アシタカが輝いているような錯覚がした。


『真実は残酷だ。このペジテ大工房と民は罪まみれ。一方の大技師一族は原罪説とは正反対で清廉潔白。おまけに聖人テルムはこの国や民とは縁も所縁もなかった。私や大技師一族、そして大技師庁がこの件を公表したのは、ペジテ大工房の信奉を根底から覆してしまう代わりに、とても大切なことを伝えられると判断したからです』


 アシタカの隣に知らない白髪頭の男が現れ、公表された三点の概要が簡単に説明された。セリムはそもそもペジテ大工房の信仰をよく知らない。他のことに気を取られ過ぎて、よく学べていなかった。しかし、ティダとセリムが見知った歴史の真実を語った際に泣き崩れたアンリを知っている。


 過ちを犯したが、道を正したペジテ大工房。蟲の女王と不可侵を交わしたペジテの聖人と共に二千年、贖罪をしながら生きてきた。その根本が覆えった。侵略に虐殺という罪に罪を重ね、歴史を歪め、信じてきた聖人はペジテ人でもない。崖の国を守り続けてくれている風の神。その風の神が崖の国を憎み、逆突風を与え続けてきた。例えばそう言われてセリムは信じるだろうか? そんなの信じたくない。


  少し険しい表情だったアシタカが、柔らかな笑顔になった。


『父ヌーフの口癖です。信じることは難しいが信じなさい。受け入れなさい。もう一度言う。過去に(おのの)くのではなく、今持つ崇高さを感じて欲しい。それが鮮やかな未来へと続く。過去は変えられない。しかし、今と未来は変えられる。私達は変わってきただろう? 二千年、二千年もの間、不可侵の誓いを守ってきた。多くの者が知るように、時に罪を犯したが、正して律しより気高くなろうと努めてきた。そしてついに古代とは逆で、平和の使者を目指している。嘆く必要があるか? 我らペジテ大工房はこれ程重い罪を背負い、償おうと歩んできた』


 やはり、泣いている者が多い。中には号泣という者もいる。しかし、アシタカの言葉にその通りだと、そう誰かが力強く呟く。


『大技師一族の血にはもうペジテ人の血が混ざっている。それこそ聖人テルムの意志を継いだ古代アシタカ・サングリアルが残した許しの象徴。恨みと憎悪の壁を破壊し、この地で生きてきたのは絶望を与える為ではない。いつか子孫が真実を知った際に、胸を張れるようにと残されてきた、慈愛に満ちた祈りと願い。私はそう感じている。悪しきところより、美しいものへ目を向けなさい。大技師聖典は改竄(かいざん)されていても、教義は手付かずだった。その理由を一人一人が考えて欲しい』


 次々と賛同の声が上がる。渦巻く熱気。ドメキア王国でシュナが演説した時のような、異様な空気。いつの間にかラステルがセリムに寄り添っていた。背中にはティダとソレイユ。


『初代大技師アシタカは許しを選び、この国の中で愛する者を見つけ、生き続けた。内外どちらの世界も幸福になって欲しい、それが大技師教義の根幹。二千年、大技師一族とペジテ大工房の民は混じり合い、手を取り合い、罪を償ってきた。私達には罪を批難されても胸を張って否定できる誇れる歴史がある。崇高さ、高潔さを築いてきた。我らは過ちから学んできた。むしろ積み上げられてきた徳の巨大さにこそ怯えるだろう。しかし、堕ちるな。戻るな。私達大技師一族もまた同じような重圧を抱え、今までのように共に栄えていきたい』


 次々と呼ばれるアシタカの名前。拍手喝采。ノアグレス平野にアピスの子は七色の世界をもたらした。ドメキア王国には紅の塩と雪、それに彗星が現れた。今、ここには何もない。しかし、セリムには輝いて見える。アシタカの慈愛に溢れた、優しく穏やかな笑顔がその象徴というように、煌めいている。


 アシタカの横に見知らぬ男が現れた。目元は何処と無くアシタカ、鼻から下はティダに似ている。


「ティダ、あの人が……」


「パフォーマンスは祖先や妻の真似か。ここまで開き直るとは、本当に潔癖症を卒業したんだな……。しかし、まあ、あの雰囲気は誰にも真似出来んだろう」


 とても小さな声を出したティダがセリムの横に並ぶ。耳元で「テュールだ」と囁かれた。ティダは心底悔しい、そういう表情と目付きをしている。最近のティダはアンリによく今のアシタカのような優しい笑みを向けるので、アシタカの模倣も出来るのではないだろうか? 口にすると睨まれ、下手すると殴られそうなので止めておいた。アシタカやジークに進言しよう。


 アシタカの隣でテュールが深々と頭を下げた。


『許しなさい。銃弾に倒れた父上の最期の言葉です。裏切られても私はこの国を信じた。その結果、どうなったか皆が知っているだろう。昼の放送で、大勢の者が見ていたようにベルセルグ皇国テュール皇子は謝罪にきた。ドメキア王国は無血革命起こし、新たな政権にて国民全員で罪を償うと嘆願している。平和を求めている者が国内外に大勢いる。この国を見本だと言っている。敵国と一括りにして、高らかに宣言して報復をしていたら知ることはなく、賞賛もなかった。民よ、英断良くやった』


 昼の放送? セリムはティダに顔を向けた。ティダは肩を揺らしただけだった。動画の中で、アシタカはとても優しい笑顔を浮かべている。


——英断良くやった


 記者会見後に、アシタカ達にヌーフが告げた台詞と同じ。今のアシタカは雰囲気もヌーフに似ているように感じる。


『此度、民の嘆願があり大総統の座に就く。大技師一族が大総統など史上初。本来なら抑制し合う地位が一つになる。道を踏み外しそうで怖い。しかし、この国は民主主義。私が間違えば止めてくれる。盲信ではなく監視して欲しい。仕事が過剰だと質が落ちる。権力分散も兼ねて、国内統治は副大総統ハンネルと議会、総統府、裁判所、護衛庁など政府に任せます。私は外交を担う。公布通り三日後の結婚式典後に各国の首脳と会談を執り行う。どうか今後とも私に助力して欲しい』

 

 アシタカがテュールの頭を上げさせ、背中に手を回した。テュールは俯いて申し訳なさそうな顔をしている。二人の姿が遠くなり、場所が分かった。記者会見を行った舞台の上。


『まずは話を聞くという慈悲。ペジテ大工房の皆様、ありがとうございます。解放してくださった捕虜達からも手厚く支援していただいたと聞いています。会談にて謝罪と賠償について話す予定です。既にアシタカ様やこの国の要人方と話を進めています。感謝を述べたくてこの場にいます。本当にありがとうございます。必ずや慈悲に相応しい対応をします』


 口を真一文字に結び、また頭を下げたテュール。これを見て、ベルセルグ皇国を許すな、射てという声は流石に上がらない。血に染まった記者会見の時は酷かった。あの時のまとまりのない空気は感じない。


「前の時は話も聞かずにアシタカさんを撃って、震える程怖い国だと思ったけど、もう違うのね」


 ラステルが笑顔で拍手をしはじめた。そんな単純な話ではない。一先ず今はそう見えるだけ。そう言うのは野暮かと、セリムは顔を縦に振った。


『頭を上げて下さいテュール皇子。外と内から国を変えよう。ティダ皇子とそう約束していたそうですね。彼からも貴方はとても信頼出来る、国を支えてきたと伺っています。何度でも謝辞を述べたいというので、会見の場に連れてきました。時間は貴重です。また会談の続きをしましょう』


 アシタカとテュールが二人並んで舞台袖へと向かっていく。外と内から国を変えようとは、まさにテルムとアモレの三つ子達の思想。動画の向こうから、アシタカの名が呼ばれるのが聞こえてくる。そして、ティダ。セリム達の周りからも、拍手と共にアシタカとティダの名が呼ばれていく。


『以上、アシタカ様と大技師庁からの緊急会見でした……。だ、大技師庁は既に考古大学と大工房博物館へ資料を提出。二つの分析、解析チームが結成されて資料の真偽を国民へ発表予定です。続きまして護衛庁が発表した……』


 歓声で動画の人物の声が聞き取り辛い。話している男性の声が震えているのもある。涙ぐんでいる。それにしても、知らない単語ばかり出てきた。アシタカに聞きたいことが山程出来た。


「ティダ、君はテュール皇子とそんな約束……」


 いきなりティダにデコピンされた。手加減なのだろうが痛い。


〈嘘に決まってるだろう! 勘だがアシタカじゃねえな。未だ軟弱臆病テュールとは(なぶ)り半殺しにしてやる。俺は囲いたくない者まで囲わなばならん王など断固拒否。この場の雰囲気も最悪。逃げるが勝ちだ、行くぞ。このタイミングでシュナを持ち上げるとは助かった〉


 爽やかな笑顔と片手で優雅に手を振るティダが、周りから見えないようにフォンの足を蹴った。優しい笑みなのに、完璧に偽っているのに、ティダの目は据わっていて雰囲気が怖過ぎる。動画にシュナの姿が出てきた。


 反乱軍へ首を差し出すように頭を下げてているシュナ。次は七色の輝きの下、アシタカへ柔らかく可憐に微笑みながら涙を零すシュナ。そこに、病だった時の戦場を駆け抜ける険しい表情で返り血を浴びたシュナ。


『内乱傍観を貫く覇王に背中を預けよ! 一人でも多く生き残れ! このシュナが必ずや本国に革命の火を灯し虐げられてきた者へ手を伸ばす! 我らの新たな王は不敗神話を築く! 臆するな! 死に甘んじるな! 這いつくばってでも生きよ!』


 力強い大空色の瞳。片目が灰色に濁り、浮腫みと硬質化で酷い顔。しかし、なんて美しく力強い目をしているのだろう。


『尽力してきてやったのに、平和掲げて帰ってきたのに、反乱なんぞしおって殺してみるが良い! 私の姿を見抜けなかった事を呪うが良い! 一生アシタカ様へ心血捧がせる!民が(うる)おうぞ!』


『民を見捨てられないお前達は、至宝と紅の宝石から絶対逃げられん!』


 美女と変貌を遂げたシュナ。その瞳の輝きには変化がない。アシタカの膝の上からルイ達への叫び。愛くるしい見目なのに、貫禄たっぷりの昂然とした姿。見惚れているようなアシタカ。こんなのを記録していたなんて知らなかった。おまけに市民に公表するとは、何故この場面? フォンが言うようにアシタカではなく「マスメディア」という人達の仕業なのだろう。


 今度は玉座の間。護衛人長官の前に膝をつくシュナ。


『首を刎ねられるというのに侵略行為に反対の声を上げた。新国王ルイはそういう方です。調査をお願いします。ルイを庇護したのは兄シャルル。侵略戦争の業は第二皇子ジョンとこのシュナが背負います。軍法会議を開くなら、(わたくし)を裁いて下さいませ。厚かましいお願いですが、新国王と彼を支持する民が過ちを正すのか、誠意ある謝罪をして罪を償うのか、どうか暫し猶予を下さい』


『貴女様の何を裁けというのですか? ルイ新国王を隠匿して庇護していたのはシュナ様。王家に囮役にされ我が国に保護されても暗殺覚悟で帰国。自ら王になるのかと思えばルイ殿への支援。裏切り者の親も、兄も、民も、革命軍も何もかも許して、次は裁かれたい? 部屋にお戻りください。アシタカ様が心配されます。むしろ激怒します。部屋にお戻りください。もう一度言います。貴女にどんな罪がありますか? ありません』


 頭が痛いというように、眉根を寄せてこめかみを揉むのはエンリヒ長官。彼の他にも長官がいて、同じような表情。


『いいえ、初めから許しを選べませんでした……。(わたくし)は生きているだけで、庇護者へ死を与えています。この命尽きるまでに償えるでしょうか? いいえ、この罪は増えていく。ペジテ大工房のような国なら、(わたくし)は死刑にはならないでしょう。どうか、死ぬまで贖罪の道を歩けと突き刺して下さい。恐怖と自己愛で逃げないように。何度でも申し上げますし、手も回します』


 申し訳なさそうに、悲しそうに立ち上がり、長官達に背を向けたシュナ。


『ルイ! カイン! アシタカ様が炊き出しをする、しないと呟いておられました! 短時間睡眠と健康が取り柄だなんて、大嘘ばかり! また顔色が悪くなっていました! 先回りなさい! ここはドメキア王国! アシタカ様にばかり奉仕させてはなりません!』


 急に、昂然と言い放ったシュナはまさに王者の風格を纏っている。護衛人長官と並ぶルイとカインを見つめた後、シュナがドレスをつまんで優雅に駆け出し、転んだ。慌てて駆け寄る護衛人長官、ルイとカイン、待機を言い渡されていたのだろう扉前に整列する騎士団。ゼローとビアーの姿もある。


『治ったのは嬉しいけれど、ちっとも言うことをききません。奇跡といえど完全ではないのはやはり罪深いから……。まずは体を鍛えないと……』


 小憎たらしいというように、自分の足を軽く叩くシュナ。膨らんだ頬と相まって、本人には全くそんな気はないだろうが、愛嬌たっぷり。


 ティダに促されて、全員自動荷車(オートカー)に乗り込んだ。ティダが大きなため息を吐く。


「軽口小僧。あれはどう思う? あんなの、アシタカでもシュナでもねえな。なんつう脈絡がなくて、目的がうすらぼんやりした情報公開。今のを見て、何をどうしようっていうんだ。マスメディアとやらは阿呆か」


 そうだろうか。シュナの人柄が伝わる。そう言おうと思ったら、フォンが正面に指を伸ばした。


『緊急速報。アシタカ様御乱心』の文字。


 シュナの動画から、アシタカの姿に変わった。アシタカが誰かの胸倉を掴んで、こめかみに青筋立てて怒っている。


『護衛庁大臣と大技師庁大臣を呼べ! 放送局長を全員召集しろ! 妻の不眠を悪化させるつもりか! そもそも重病の為に変形した辛く苦しき者を醜いと形容するなど恥を知れ! しかも骨格見れば完治した姿など簡単に分かるのに何たる恥知らず! 放送禁止用語の真意を読めぬからこのような侮辱行為を行うんだ! 妻にこのような仕打ちをするなら大総統就任も大技師名代の座も降り……。離せ!』


 背広姿の大勢の人に囲まれているアシタカ。ブラフマー長官とアンリに羽交い締めにされ、パズーがアシタカの口を押さえている。アシタカのすぐ近くにいるハンネル裁判長、いや副大総統がアシタカに叱責の言葉を吐いた。


『落ち着いて下さいアシタカ様! この激怒で我を忘れるのをいい加減直して下さい! 放送内容は検証させます。侮辱行為かどうかの判断は裁判所にて裁判官長たちと会議を行います。なので、大臣や放送局長に直々に物申すなど、独裁は許しません! 報道法を犯すのは言語道断! 激務で疲れているからこのように爆発するのです!』


 ブラフマー長官も、ハンネル副大総統に続いた。


『護衛庁が公表した映像と資料を使用する権利を剥奪するのは独裁です! 全てを許すなら 史実の公示も許しなさい! 不適切な文言や形容は注意しますが、個人的見識で放送局長を詰問など許しません! 医師の休養指示に従わないから余裕が無くなるのです!』


『そうだ! 睡眠不足だからだ! それに仕事のし過ぎだ! お前が働き過ぎると周りは迷惑だ! 誰かシュナさ……シュナ様を呼んでくれ!』


 身をよじるアシタカの隣でパズーが大声で叫んだ。顔を大きく動かし、パズーの手から逃れたアシタカの口からまた罵声が放たれる。


『黙れ!クソ野郎共を呼べ! 僕の妻を刺すのは何人たりとも許さん! この——っ⁉︎ んんん!』


 パズーではない、誰か別の者がアシタカの口を塞いだ。護衛人の服装で長官の腕章がついている。誰かが撮影するなと叫んだ。


『記者は退去! アシタカ様には休養が必要だ!』


 ハンネル副大総統が叫んだのとほぼ同時に、人垣が割れ、動画にシュナが現れた。困り笑いをしている。ガタガタと画面が揺れた。撮影を止めろ、記者は撤収という怒号が飛ぶ。声色はブラフマー長官。それにヤン長官。過剰報道は規制する、というアンリの声も聞こえた。


『庇っていただいたようなのは嬉しいのですが、全てを許しなさいと演説した後にこれでは示しがつきません。それこそ、あの程度のこと許すどころか虫刺され以下です。石を投げられたり、嘲笑されたりした訳でもありませんのに何を怒っていらっしゃるのですか? 』


 揺れる動画に現れたり消えたりするシュナとアシタカ。次は灰色の地面や人の足の群れ。チラリとシュナの顔が現れた。心底不思議。シュナの表情からそう伝わってくる。今度はアシタカが悲しそうな顔で立ち尽くしている姿。荒ぶる風が急に微風になったように、アシタカから怒りが萎んでいる。申し訳なさそうな顔で周りを見渡し、軽く頭を下げるアシタカ。また見えなくなった。誰かの靴が現れている。


『取り乱してすみません。そうだ、許さねばならない。許しを選んだ者こそ幸福になれる、そういう仕組みを作る。世界はそうあるべきなんだ。怒るより改善策を考えるべきだった。皆、止めてくれてありがとう。シュナ、君のことだと、どうも過剰に心配してしまう。虫刺され以下だなんて、比較対象がおかしいからだ……。不眠が無縁とは嘘ばかり……』


 声しか聞こえないが、アシタカの悲痛な表情が脳裏に浮かぶ。そういう声色だった。アシタカであろう、大きなため息も漏れ聞こえてきた。アンリの「退去せよ!」という叫び声。それに知らぬ男が「護衛人に強制退去させるぞ!」と怒鳴った。


 また二人の姿が現れた。離れたところから見ているような画。シュナがアシタカの左手を取って、両手で包み込んでいる。


『そもそも、醜かろうが化物でも良いのですよ。母や姉、騎士達など愛してくださる方がいました。アシタカ様も痛む体を労ってくれていましたね。アシタカ様の目の隈が濃くなっている方が心配です。結婚式典と首脳会談の警護体制の最終確認をしておきました。山積みになっていた書類も仕分けして整理しましたし、少々お休みください』


 揺れる動画の中のシュナは、とても愛おしそうな目をしている。声が先程よりうんと小さくなっていた。


『ああ、ありがとうシュナ。労働基準法違反が目に余るから休めと言われていたが、忘れていた。しかし、あの件はどうなった? 協定調印書の内容再確認。大陸連合憲章の再々確認。それに君のティーセット。共に選ぶと決めたが街には出れなそうなので、カタログか? いっそ特注しよう。いや、シュナはそこまでするなと突っぱねる。ああ、そうか。君が僕の資産を食いつぶすように、法的に義務付けよう』


 何だって? セリムが驚いていると隣のラステルも目が点になっている。


『欲しいものはあります。何度も言っているのに……。資産を食いつぶせなど困ります。そこまで言うならこの国の料理の本を一冊贈っていただきたいです。足りないなら料理と製菓の二冊にしましょう。バルフィでしたっけ? 作ってくださると言っていたお菓子の名前。シュナも作れるようになりたいです』


『試しに作ってみたが、簡単だった。冷やしているから後で一緒に食べよう。気に入ったと言っていたので、ロモモタルト用のタルト生地も作って寝かせてある。本を二冊など、またそんな……。ああ、そうだ。君が使わないなら、各国に図書館を建てよう。異文化交流が始まるので他国の書籍を置く。より教育の幅が広がる。それで君の名をつける』


 アシタカはまた、とんでもない事を言い出した。ドメキア王国でアシタカはちょこちょこ変だったが、治った訳ではないらしい。堂々と妻の手を引くと思っていたアシタカの予想外の姿。熱視線といい、アシタカはシュナに首ったけで、この事だけはとても見本にはならない。シュナにアンリが何かを囁いた。


『アシタカ様のご様子から、てっきりもう撮影は終わりかと……』


 小さな、小さなシュナのすまなそうな声が響いた。


「アシタカの奴、過剰な荷を背負い過ぎて脳みそが溶けたのか? 軽口小僧、この隙にとっとと進め」


 呆れたように鼻で笑うと、ティダがフォンの腕を軽く叩いた。茫然としていたフォンが無言で首を縦に振り、自動荷車(オートカー)を動かし始める。建造物に飾られる動画が見えなくなった。しかし、自動荷車(オートカー)から音声だけは聞こえてくる。


 誰かが——声色はブラフマー長官——が「アシタカ様は会見での緊張から解放されたのと、疲労で支離滅裂です」と言った。アンリの声で「アシタカ様は働き過ぎで少々思考回路が変になっています」とも聞こえた。二人とも説明口調。


「本当、妙な男だな。人畜無害そうなのに、中身は激しく世界の中心にいやがる」


 自動荷車(オートカー)の機械をティダが弄った。アシタカ達の声が聞こえなくなる。


「あら、ティダ師匠も世界の中心にいるわ。シュナがそう言っていたの。二人でいるのね」


 ね、セリム。とラステルがセリムに笑いかけた。何が「ね、セリム」なのだろう。


「ああ、そうかラステル。僕も必ずティダとアシタカに並ぶ。アシタカの演説は真似して、その後のあの有様は反面教師。そういうことか」


「違うわ。セリムって時々話を聞いていないわよね。アシタカさんも変だけど、セリムも変よ。お手伝いしないとねって言ったのに、どうして自分が頑張るって話になるの? カイ君のことといい、話を聞くことから始めないとならないわね」


 もうっ、とラステルがセリムを呆れ顔で見た。ソレイユがラステルに「やっぱり星姫と星の王子は目標よね。素敵な夫婦だわ」と感嘆の声を漏らしたので、ラステルがセリムから顔を背けた。自然と頬が引きつる。


〈劇薬もお前も妻にぺちゃんこの阿呆だな〉


〈それは君だ。あとアシタカ。僕は二人のそこだけは見習わない〉


 突如、大蜂蟲(アピス)の子達から「遊べセリム」「お祭りだセリム」「古きテルムの子がお祭りだから遊ぶぞセリム」と声で襲撃された。


——繁殖期の匂いがする。お祭りだお祭り


 繁殖期の言葉を使用禁止にしたが、セリムはもうお祭りが示す意味を知っているので無意味。なんとも言えない気持ちになる。感動的な演説。それに歴史的瞬間だっただろうに、その後のアシタカの失態とこれ。


〈外を見てみろ。人間臭さってのも時に必要だ。というか完璧な者などおらん。弱味も阿呆なところも時に武器になる。お前はちょいちょい視野が狭くなるから、これこそ学べ。今回の最後は怪我の功名だがアシタカは色々と使い分けてるぞ。まあ、根っこは全部清々しい程真っ直ぐだがな〉


 窓の方に肘をついて、拳を頬に当てているティダは目を瞑っていた。このような助言、ティダは本当に目付監視役になってくれたらしい。促されたのでセリムは言われた通りに窓の外に視線を移動した。


 ティダが言うように、街中には声援や拍手が満ちていた。それに笑い声が聞こえてきそうな愉快そうな笑顔。


 夕暮れが街を赤く燃やしている。キラキラと光る笑みが満ちた光景は紅の宝石と呼べるのではないだろうか。アシタカの演説は感動をもたらしたが、今の様相の方が好きかもしれない。セリムは何となく大蜂蟲(アピス)の子達の意識に身を投げてみた。


 歓喜と祝福。


 胸が一杯になる幸福感。


 丘に立って、夜空に流れる美しい流れ星を見上げている。そういう景色が見えた。

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