マカロン
今回は緩いお話しです
エマとクロエは廊下で雑談をしていた。
「なぁ、クロエ。ニア様の好きな菓子とは何だろうな」
「ぇえ?突然なんで?」
「いや、ニア様最近よく悪夢を見ると聞いてな。それで、甘いものでも食べれば少し身体が休まるかなと思って聞いてみたんだが」
「ふ~ん、そう言うことか。悪いが俺は知らねえな」
「そうか、」
「にしても、ニア様の好きな菓子ねぇ」
と、考えている2人のもとへマリがやってきた。
「あ、エマさんにクロエさん。…なにをそんな難しい顔してるのですか?」
「ん?あぁ、マリか」
「なぁ、マリ。ニア様の好きな菓子を知っているか?」
「好きなお菓子ですか?なんでまたそのようなことを?」
「ニア様、最近よく悪夢を見るそうなんだ。だから、甘いものでも食べて少しでも身体が休まればと思ってな」
「なるほど、それでしたらマカロンかな」
「ほう、マカロンか」
「えっ、ニア様が、マカロン…」
「ぇえ、そうですマカロンよくお食べになりますよ」
「ニア様、あの性格で意外と可愛らしいものが好きなんだな」
「まぁ、ともかく急ぎマカロンを調達するか」
そうしてエマはマカロンを調達しに街へと出掛けた。
数分後、エマはマカロンの入った箱を片手に王城へ戻ってきた。
「あ、エマさん。マカロン買ってきたんですね」
「あぁ、早速ニア様へ渡しに行こう」
「はい!」
途中でクロエも合流し3人でニアのもとへと足を運んだ。黒い扉の前で立ち止まり、扉をノックした。
「開いている」
中からニアの声がした。
「失礼致します」
3人はニアの部屋へと足を踏み入れた。
「ん?なんの用だ?」
「最近よく悪夢を見るということを聞きあまり疲れがとれなくてないのではと思い。甘いものでも食べれば少し身体が休まると考えまして、このマカロンをもってまいりました」
エマはニアにマカロンの入った箱を渡した。
「おぉ!これは嬉しい!ありがとう!」
そのニアの嬉しそうな顔を見たクロエはこんなことを口にする。
「へ~、本当にニア様ってマカロン好きなんだ~」
「なんだ?」
「いや、意外と可愛らしいもの好きなんだなと思って」
「そうか?」
そのようなことを話ていると扉をノックする音が聞こえた。
「開いているぞ」
「失礼致します。ニア様」
入ってきたのはタタラだった。相も変わらず鎧を着ていた。非番だと言うのにも関わらず。
「最近よく悪夢を見ると聞いて様子を伺いにきたのですが…、大丈夫そうですね」
タタラは笑顔だったニアを見て大丈夫そうだとそう思った。その後タタラの目線はニアが手に持っているものの方に向けられた。
「あぁ、わざわざ来てくれてありがとう」
「いえ、その、それより。ニア様」
「なんだ?」
「その、マカロンを…いえ、何でもありません」
「タタラ、お前、そのか顔で意外と可愛いとこもあるな」
「え?」
「いや、なんでもない。やはり、マカロンはみんなで食べよう」