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第二百三章 猫耳猫の流儀

この連載小説は未完結のまま約2ヶ月近くの間、更新されていません。

今後、次話投稿されない可能性があります。予めご了承下さい。




……という不安を持たせてしまった読者の皆さん、申し訳ありません。

ですが、もう心配いりません!


今日更新したので、これであと60日は大丈夫です!!

 ちょっとした行き違い(猫耳)から真希に偽者認定されてしまった俺だったが、誠意を持って話をしたら何とか誤解は解けた。


 十数年の付き合いがある相手なのに猫耳くらいで偽者扱いはひどい、とは思わなくもなかったが、まあ真希が動揺する気持ちも理解出来る。

 真希にはリヒテルの街の人たちが全滅させられた時の記憶があるのだし、そこで何の説明もなく時間が巻き戻って混乱したのも分かる。

 何より子供の頃から交流のある従兄弟に突然猫耳が生えていたら、俺だってきっと驚いてあらぬことを口走ってしまうかもしれない。


 とにかく、無事に真希の誤解を解いた翌朝、俺たちは連れ立って外に出かけることにした。

 その目的は、ちょっとした事情により歪んで使えなくなってしまったカーテンをシャーッてやる金具を買うため、ではなく、いや、一応それも目的の一つとしてあるのだが、基本は情報収集のためだ。


 二週間後、この街を滅ぼすことになる大聖堂の邪神の欠片は倒した。

 これで当面の危機は去ったと言ってもいいだろう。


 ただ、邪神の欠片は倒されるとその力が残りの欠片や本体に分配されるという。

 俺は封じられた四つの欠片のうち、二つを壊してしまった。

 そのせいで残った欠片の力が増し、封印が解ける可能性は否定出来ない。


 それに、邪神を放っておくという選択肢は、もう俺にはない。

 復活した邪神の欠片に仲間たちを殺された時、決めたのだ。


 ――絶対に邪神を倒す、と。


 それは復讐のためではなく、ただ仲間たちの、この世界の人々の安全のために。


 復活した邪神の欠片の前に、次々と倒れていく仲間たち。

 あの時のことを思い出すと、まだ胸に黒い澱が淀んでいるような感覚に襲われる。

 リンゴを、ミツキを、サザーンを、この世界で俺に関わってきた全ての人間たちを、もう二度とあんな奴の犠牲にするつもりはない。


 欠片全て、なんてケチなことは言わない。

 邪神の欠片を全てぶっ飛ばし、元凶である本体まで完膚なきまでに叩き潰す。

 それはもはや、俺にとって決定事項だった。



 だが、そのためにはまだ知らなければならないことがたくさんある。

 残る二つの欠片のうち、一つの場所はまだ分かっていないし、それ以外でも邪神のことについては謎が多いのだ。


 たとえば、巻き戻る前の世界で、王都を襲った邪神の欠片が映像記録の邪神本体よりも大きかったのはなぜなのか。

 儀式魔法の影響か、確かに消滅していったはずの邪神の欠片が、なぜその直後に俺を襲えたのか。

 それから、映像記録にある邪神大戦において、どうして英雄アレクスたちは邪神を滅ぼすのではなく、封印したのか。

 邪神を封じた英雄の一人、ネームレスが残した「邪神とは、決して戦ってはならない」という言葉の意味も気になる。


 それを知るための最大の手がかりは「邪神大戦映像記録」の石板、その最終話だが、それを見た唯一の人物、真希は「直接見た方がいい」と言って口をつぐんでしまっていた。


 最後に真希が使った最終話まで見れるようになった石板は、世界の巻き戻りの時に失われてしまった。

 また一話ずつ進んでいくにしても、最終話が見られるようになるまで、最低でも二週間の時間が必要になってくる。

 そんなもの、とてもではないが待っていられない。


「それで、あの図書館にもう一度行くってことですね!」

「ああ。前はネクラノミコンのことばっかり考えて、あそこの本はちゃんと読んでなかったからな」


 横から声をかけてきたイーナに、俺はうなずいた。

 邪神大戦映像記録があった場所であるし、イーナも王都のではないにしろ、図書館を探して封印の一族の情報を仕入れたと言っていた。

 必ず成果があるとは言い切れないが、情報を探すとっかかりとしては間違ってもいないだろう。


「探し物ですか。頑張ります!」

「…ん。がんばる」


 反対側から、イーナとリンゴの気合の入った声が聞こえた。

 昨日のうちに、俺は仲間たちに巻き戻しの詳細について話した。


 流石にリンゴやミツキ、サザーンが殺されたことだけは濁して話したが、大量の人間が死んだ、とんでもない事態だ。

 もっと恐がるかと思っていたのだが、俺が「元の世界にもどる前に邪神を倒す」と宣言したところ、リンゴやイーナはむしろやる気に満ちた表情で俺に賛同を示してくれた。


「……マ」


 もう俺は、誰も失うつもりはない。

 矢面に立って邪神と戦うのは俺が一人でやるつもりだが、邪神との戦いとなると、何が起こるか分からない。

 彼女たちのやる気が心配である反面、それでもやはり俺にはとてもありがたいものに思えて……。


「ソーマ! さっきから呼んでるだろ! 無視するな!」

「おわぁああああ!」


 俺の歩きながらの思索は、後ろからのしかかってきた黒いモノによって強制的に中断させられる。

 それが俺の仲間の一人、サザーンの身体だと気付いて、俺は大慌てでその身を振りほどいた。


「どうした? そんなに動揺して」

「い、いきなりくっついてくるなよ! あ、暑苦しいだろ!」


 不思議そうに仮面を傾けるサザーンに、俺は我ながら説得力のない言葉を返す。

 邪神大戦の映像記録やスターダストフレアに関する試練などで、サザーンとはだいぶ打ち解けた。

 だが、一連の騒動の記憶はこいつの頭の中からは消去されている。


 それでサザーンとの関係もリセットされた……はずだったのだが。


「ふふん。暑苦しいのは嫌か。それはいいことを聞いたな。

 実は、図書館に行くにあたって貴様に頼みたいことがあったのだが、くくく」

「なっ、ちょっ、お前!」


 サザーンは嬉しそうに言うと、また俺にひっついてこようとする。


 ……実は、俺が邪神を倒す、と宣言して喜んだのは、リンゴとイーナだけではなかった。

 真希は猫耳騒動で意気消沈したまま、今は屋敷で留守番をしているレイラは突然増えた情報に混乱している様子だったが、サザーンは違った。


 実はサザーンは救国の英雄の一人、魔術師ネームレスの血を引く貴族の子供。

 あと数年もすれば家を継ぎ、好きでもない相手と結婚しなくてはいけない境遇にあり、それを回避するため邪神の欠片を倒し、一族に自らの力を、価値を認めさせることを目標としている。


 はっきりと口にされた訳ではないが、過去の話を総合すると、サザーンの事情はそんなところだと俺は想像している。

 そんなサザーンが、俺の邪神討伐宣言を喜ばないはずがない。

 俺が邪神を倒すと言ってから、サザーンは目に見えて機嫌がよくなり、前よりも一層、俺に気安く接するようになって……。


「ばっ! だっから、くっつくなって!」

「ふふふ、暑苦しいか? だったら離れる代わりに僕の入館料、お前が代わりに払ってくれるというのはどうだ?」

「何言ってるんだお前は! いいから離れろ!」


 巻き戻しの効果で、サザーン本人にはその話をした記憶はない。

 だが俺はその話を聞いてしまっている訳だし、それに、その、巻き戻しをする直前、仮面を取ったあの(・・)顔を見てしまった俺に、以前のようにサザーンと接するのはちょっと無理がある訳で……。


「サザーンさん。もう、そのくらいで」

「え? お、おわっ!」


 狼狽する俺に助け舟を出したのは、意外な人物だった。


「貴方の入館料なら私が払いましょう。それで、構いませんね」

「う……。う、ん。払ってくれるなら、誰、でも」


 口ではそう言いながらも、なぜか不満そうに口ごもるサザーン。

 だが、俺の意識はもう別のところに移っていた。


「あ、悪い。助かったよ、ミツキ」

「いいえ」


 俺に向かって穏やかに返事をする、和装の凄腕剣士で、俺のもっとも古くからの仲間の一人、ミツキ。

 その姿に、俺の意識はまたしても過去に飛ぶ。


 邪神の欠片の復活と、王都の壊滅。

 仲間たちが驚きの表情を浮かべる中、ミツキは、ミツキだけは、他の誰とも違う反応を示した。



 ミツキは、俺が邪神の復活のことを話しても、世界の巻き戻しのことを話しても、表情を全く変えなかった。

 いや、それどころか会話が進むにつれ、トレードマークの猫耳を動かすことすらほとんどなくなり、ただじっと俺を、俺だけを見つめるようになった。


 それはまるで、俺が語らなかったことも含め、全てを見透かしているかのように。

 俺が語る世界の危機や、邪神に殺された人間の話が、まるでよくある出来事、ほんの些事であるかのように。

 何を話しても、完全完璧に、少しも感情を表に出すことがなかったのだ。


 その超然とした態度は、あの邪神の欠片が復活した時の彼女の姿に、父の死を知っても取り乱したりせず、自らの命すら目的のための捨て駒としたあの時のミツキの姿に重なる。

 もしかすると、ミツキにだけは邪神の欠片に仲間たちが、当のミツキ本人すら殺されていたのだと、悟られているかもしれないとまで思う。


 今も、ミツキはあの透徹した目で俺を見て……って、あれ?

 近くに寄ってみて初めて気付いた。

 これって何だか、俺を見ているというより、もっと上、俺の頭の方を見ているような……。


 俺がミツキの視線の向かう先に気付いた時、


「え?」


 不意に、ミツキの唇の端が緩んだ。

 一瞬だが、それはもう、今まで見たことのない角度で、にへら、と緩んだのだ。


「み、ミツキ!? ど、どうしたんだ?!」


 あの鉄面皮のはずの彼女に、何が起こったのか。

 俺がびっくりして尋ねると、彼女は今初めて俺に気付いた、というような顔で俺を見て、言った。


「いえ、何でもありません。……ただ、お揃いだな、と思っただけで」

「おそろい?」


 俺が訊き返すと、ミツキは、ええ、と短く答え、


「なっ!?」


 俺の肩に自分の肩をもたせかけるように頭を寄せた。

 彼女の頭の上の猫耳が、俺の頭の上の猫耳にちょん、とぶつかって、思わず俺は身をすくめる。


「ね。お揃い、でしょう?」


 今までの無表情はなんだったのか、というような勢いで、緩み切った笑顔を見せるミツキ。

 それで俺はようやく、今まで超然として見えたのは錯覚だったと気付いた。


「私は今まで、私と同じような耳を生やした者に、それなりの数会ってきました。

 彼等と話して、その耳を見ても、何ら特別な感慨を覚える事はなかった。

 ……なのに、不思議ですね」


 曇りなき目に見えたのは、逆に他の要素がなくなるほど、濁り切っていたから。

 悟り切ったような態度に見えたのも、何もかもを見透かしていたからではなく、途中から本当に気にしてなかったのだ。


「それはその耳が、その形が、私の琴線に触れる何かを、持っているからなのでしょうか。

 それともやはり、貴方だから、なのでしょうか」


 いつから、だっただろうか。

 そういえば、俺が何の話をしている時でも、彼女はずっと一心に、ただひたすらに俺を、俺の頭の上だけを見ていた。


「貴方のその耳が揺れる度、震える度に、私の心がざわめき、華やぐのです。

 この、沸き立つ気持ち。これは、もしかすると……」


 つまり、あれだ。

 ミツキは、今――



「……恋、という物なのかもしれませんね」



 ――完全に、色ボケている!!




「え、えーっと、その、ミツキ?」

「……はい」


 熱に浮かされたような目で、なぜか嬉しそうに返事をするミツキ。

 何も危ないことはないはずなのに、冷汗が噴き出る。

 かつて感じたことのない類の、途轍もないプレッシャー。


「あ、そ、そろそろ図書館だな! と、とりあえず行こう!」


 だが幸いにも、そのミツキのプレッシャーに呑み込まれる前に目的地に着いた。

 俺がホッとして、目の前に見える建物に向かって足を速めようとした、その時だった。



「――ねぇ、そーま。もう、やめない?」



 後ろから、俺の足を縫い止めるに足る言葉がかけられたのは。


「……真、希?」


 いつも超がつくほど明るくて、騒がしくて、活力にあふれていた二つ年下の従妹。

 だが、今の彼女の声は疲れ切り、怯えているようだった。


 そこでやっと、俺も気付いた。

 真希が静かだったのは、俺を偽者と言ってしまったからだけではないことに。

 彼女が人知れず、ずっと悩んでいたことに。


 それでも俺は、わざと軽薄に訊く。


「やめる、って、図書館に行くのをか?

 別にいいけどそれは……」

「そうじゃ、ない。そうじゃないよ、そーま」


 分かっているでしょ、と。

 鈍い光を宿した瞳が、俺に告げる。


「じゃあ、やめるって、何を、だよ」


 かすれる声。

 半ば予想した答えを、それでも俺は真希から引き出そうとする。


「邪神を、倒すこと」


 答えは、俺の想像した通りだった。


(そう、か。終わってないんだな。真希の中でも)


 俺が、いまだに仲間の死に様を思い起こしては胸を痛めているのと同じように。

 真希もずっと、あの地獄の記憶を引きずって、そこから抜け出せていないのだと悟った。


「わたし、昨夜そーまが一人で外に出ていったの、知ってる!

 王都の地下にいる邪神の欠片を倒しに行ったんでしょ!」

「気付いて、たのか?」

「わたしだって、伊達に十何年もそーまの従妹やってない。

 そーまの考えてることなんて、簡単に分かる」


 そこで、真希の眼光が、一層強くなる。

 不退転の意志で、彼女は口を開く。


「だったら、もういいはずだよ。これでもう危ないことは起こらない。

 将来封印が破られるかもしれないけど、それはきっと、先のことだから、だから……」


 真希が、心の底から俺たちの、俺の身を案じていることは分かった。

 だが、だからこそ俺は引き下がれなかった。


「やめる、なんて無理だ。真希も知ってるだろ?

 邪神の欠片を倒すと、その力は残った欠片に行く。

 俺たちはもう、二つも欠片を壊している。

 もう、最後まで、邪神の本体を倒す以外、俺たちに道は……」

「でも、だけど、あいつは、邪神は倒せない。

 戦っちゃいけない。絶対に」

「真希?」


 真希は、一体あの石板で何を見たのだろうか。

 恐怖に怯えるように身体を震わせ、しかし、すぐに今まで以上に強い目で俺を見据えて、言った。



「――ねぇ、そーま。これは、ゲームじゃないんだよ」

「なっ!?」



 そしてその言葉は、思いのほかしたたかに、俺の心を打った。


「ゲームだったら、そこには必ずゴールがあって、努力をすればそこに辿り着けるのは決まってる。

 だけどここは、ううん、ここから先は、ゲームの向こう側。

 必ずゴールがあるとは、邪神を倒すってゴールが存在するかどうかは、分からない」

「それ、は……」


 確かに、真希の言葉には一理あると、俺の理性は言っていた。

 ゲームで、魔王は最初から「倒されるモノ」として設計される。

 そこにあるのは勇者が魔王を討つという予定調和。


 だが、この世界は、魔王を越えた邪神と対決しようという今の状況は、ゲームの世界を越えてしまっている。

 もうこの世界は、邪神が倒せる存在であることを保証してくれない。


 もしかすると……。

 どれだけ努力しても、人が生身で空を飛べないように。

 邪神を倒す、という結末は、どこにも存在しないかもしれない。


「……違う」

「え?」


 だが、俺の口は自然と否定の言葉をこぼしていた。


 決まりきったゴールライン。

 約束された予定調和の終幕に向かって走るだけ。

 普通のゲームだったら、そうだ。


「分かってないのは、真希の方だ」

「そー、ま?」


 だけど、違う。

 あのゲームは、俺たちの『猫耳猫』は、違う。


 あのゲームに、予定調和なんてなかった。

 制作者にすら予測不能なバグがあって、予測不可能なランダム要素が道を阻んで、誰にもクリア出来るかどうかなんて分からなかったし、運が悪ければ本当にゲームクリアが不可能になった。


 それでも、俺たちは前に進んだ。

 何も信じられるものがなくても、ただがむしゃらに、前に進んだんだ。

 だったらそれが、それと同じことが、あの『猫耳猫』から生まれたこの世界(・・・・)で出来ないはずがない。


 だから、俺に言えることは、一つだけ。


「俺たち猫耳猫プレイヤーは、いつも道のないところに道を作ってきた。

 だから今回だって、そうするだけだ」

「そー、ま」


 呆然と立ち尽くす真希。


「で、でも、失敗したら、死んじゃうかもしれないんだよ!

 成功するか、ううん、成功する可能性があるかどうかも分からないのに、そんな……」


 取り乱す真希は、なぜだろう。

 まるで、べそをかく迷子の子供のように見えた。


「……だったら、証明すればいいのか?」

「え?」

「猫耳猫プレイヤーが、俺が、道のないところに道を作れる人間だって、証明すればいいのかって言ってるんだ」


 だとしたら、その泣き虫の涙を止めるのは、俺の役目だ。

 答えることも出来ず、ただ呆然とするだけの真希に背を向け、


「危ないから少し、離れていてくれ」


 仲間たちに短い言葉だけをかけて、俺は仲間の中から抜け出し、一人歩き出す。

 そして、図書館の壁の前でターン。

 図書館の壁を背に負う位置で、鞄から愛用の武器を取り出した。


 それは、特殊な能力を持つ刀、巻き戻し前の邪神戦で一度は失った不知火……ではない。

 今使うべきは、そんなものじゃない。

 俺が取り出したのは、合成で強化された不知火よりもずっと殺傷能力の低い、ただの忍刀。


 だが、これでいい。

 いや、これじゃなきゃ、いけないんだ。


「そーま? なに、を……?」


 怯えすら混じった真希の視線に、今だけは気付かないフリをして、俺は動く。

 手にした忍刀を、自由への刃を抜き放ち、


「見てろよ、真希! これが、俺たちの、猫耳猫プレイヤーの、生き様だ!!」


 真希に、その場の全ての人間に見せつけるように高く掲げ、そのキーワードを口にする。



「――『夢幻蜃気楼』!!」



 その次の瞬間、俺の姿はかき消える。

 真希も、リンゴも、ミツキも、仲間たちの全てを置き去りに。

 俺は道なき道を通って、歴史とカビの匂いのする本の館に転移していて……。



「――って、そぉおおおまぁあああああああああ!!」



 入館料をちょろまかすためのダシに使われたと気付いた真希が怒りの形相で俺を追ってきたのは、実にその三十秒後のことだった。


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この時のためだけにわざわざ一年前に連載を始め、この一週間で何とか二十三話まででっちあげた渾身作です!
二重勇者はすごいです! ~魔王を倒して現代日本に戻ってからたくさんのスキルを覚えたけど、それ全部異世界で習得済みだからもう遅い~
ネタで始めたのになぜかその後も連載継続してもう六十話超えました
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