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それでも2人は、一心不乱に応援し続けた。
すると次第にマミカの声が大きく、ダンスはキレを増していく。
それを見た観客が、彼女のパフォーマンスで盛り上がりだした。
マミカは、さらに魅力を発揮していく。
純男とガヤオの動きも、ますますダイナミックになった。
やがてマミカの歌とダンスは会場全体を巻き込んだ。
そして、曲が終わり、マミカがかわいらしいポーズを決める。
「おおおー! マミカちゃーん!」
純男が号泣した。
ガヤオも、ホッと胸を撫で下ろす。
舞台袖からキューティーズが出てきた。
マミカを見る彼女たちは、満足げに頷いている。
「それでは判定に入ります!」
ベニコが宣言した。
「キューティーズが良かったと思う方!」
背後で観客たちの手が挙がる気配がするが、ガヤオと純男には人数は分からない。
ベニコが数を数えた。
「マミカが良かったと思う方!」
純男とガヤオが手を挙げる。
ベニコが再び数えた。
「発表します」
純男とガヤオは固唾を呑んだ。
「50対50! 引き分けです!」
会場が、どよめきに包まれた。
マミカとキューティーズが握手する。
「やるじゃないの、マミカ。あなたの本気、見せてもらったわ」とベニコ。
「ありがとうございます!」
地下アイドル4人は、笑い合った。
(良かった、良かった)
ガヤオも清々しい気持ちになる。
すると、その時。
「お!」
ミョーン感覚が全身を走り、半透明化が始まった。
「え!? ガヤオくん!?」
純男が驚く。
「助っ人が終わったからな。俺は元の世界に帰るよ」
「そそ、そんなー! 寂しいよ!」
わんわん泣く純男を見て、マミカがステージを下りてきた。
ガヤオの前に立つ。
「ガヤオさん、本当にありがとうございました」
ペコッと頭を下げた。
「いや。俺は何も」
ガヤオが首を横に振る。
「マミカちゃんと純男の情熱が、結果を出しただけさ」
マミカと純男が照れ笑いした。
手を振る2人に手を振り返し、ガヤオはカルナディアに戻る。
こちらの時間は過ぎていないようで、まだヒーメとのダンスの途中だった。
「お帰りなさい」
ヒーメが、美しい笑顔で微笑んだ。
「わたくしと結婚していただければ、魔法使いたちに依頼して、異世界への助っ人を止めることも出来ると思います。この世界も別の世界も、あなたが救う必要はありません。お父様の家来たちが全て対応しますから。勇者様は、わたくしと楽しく暮らしてくだされば良いのです」
ガヤオの頭の中に、別れたばかりのマミカと純男の全力で頑張る姿が甦った。
「俺はカルナディアの勇者として頑張ります。そして、別の世界も助けます。だからヒーメさんをお嫁さんには出来ません」
「まあ!」
ヒーメが眼を丸くする。
「後悔しませんこと?」
「はい」
ガヤオは力強く頷いた。
そして大広間から、颯爽と出ていく。
「ガヤオさん!」
ネココが、ついてきた。
「待ってッスー!」
こうしてガヤオとネココは、これからもカルナディアの平和を守っていく。
「最後、アニメの『つづく』の時に劇画タッチになるやつみたいッスよ!」
「どういうこと!?」
おわり
最後まで読んでいただき、ありがとうございます(*^^*)
大感謝でございます\(^o^)/




