表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

2

 キューティーズは胸の前で両腕を組み、マミカに迫った。


「そんなパフォーマンスしか出来ないなら、もう地下アイドルを辞めなさいよ!」


 ベニコの非難に、マミカが青ざめる。


「ベニコちゃん、ひどいよ!」


 たまらず、純男が(くち)を挟んだ。


「純男さんとガヤオさんが甘やかすから!」


 ベニコが2人をにらんだ。


「ええ!? 俺も!?」


 ガヤオが怯む。


「ここまで言われて、ひと言も返さないなんて、どんだけ恥ずかしがり屋なのよ!」


 ベニコがマミカに視線を戻す。


「いいわ。じゃあ、3日後の夜、ライブで勝負よ!」


「ライブで!?」


 純男が慌てた。


「ええ。お客さん100人に、マミカと私たち、どっちのパフォーマンスが良いか審査してもらうの。そして、負けた(ほう)が地下アイドルを辞めるのよ!」


「やや、辞める!? マミカちゃんがアイドルを! 辞める!?」


 純男が白眼を剥き、後ろに倒れるのをガヤオが支える。


「1日くらい、まともなパフォーマンスをして見せるのね!」


 捨て台詞を残し、キューティーズは去った。


 青くなったマミカ、そして白眼の純男、未だ状況がよく分からないガヤオが残される。


「ど、どうしよう⋯勝負なんて⋯わたし⋯」


 マミカが項垂(うなだ)れた。


「ハッ!」


 純男が復活する。


「マミカちゃん! 大丈夫だよ! ボクは(きみ)が、たくさん練習しているのを知ってる! 恥ずかしさを克服(こくふく)して実力を出せば、キューティーズにだって負けないよ!」


「純男さん⋯」


 マミカの大きな瞳が潤んだ。


「ボクは全身全霊でマミカちゃんを応援する! ガヤオくんだって! ねぇ!」


 純男が、ガヤオを見つめる。


「え!? あ、ああ⋯俺は助っ人だからな」


 ガヤオは頷いた。


「ガヤオさん⋯」


 マミカが、ガヤオを見つめる。


「よーし! そうと決まったら、応援の特訓だ!」


 3日後の対決に備え、ガヤオと純男は練習を開始した。


 オタ芸は想像より難しく、体力も要った。


 ガヤオは純男のマミカへの真摯(しんし)な情熱に打たれ、自分も本気で取り組んだ。


 努力の甲斐(かい)あって、何とか(さま)になってくる。


「よし! あとはマミカちゃんを信じるだけだ!」


 純男の鼻息は荒い。


 そして、決戦当日。


 ガヤオと純男を加えた100人の観客が、劇場にひしめいた。


 ステージにキューティーズが登場すれば、彼らはワーと盛り上がる。


(むぅ⋯さすが言うだけはあるな)


 彼女たちのステージに、ガヤオは感心した。


(マミカちゃんがポテンシャルを発揮しないと厳しいな)


 キューティーズの歌とダンスは大盛況で終わった。


 彼女たちと入れ替わりに、マミカが登場する。


 普段とは違う観客の多さに、ブルブルと震えていた。


「マミカちゃーん!」


 純男が叫ぶ。


「マミカちゃーん!」


 ガヤオも続いた。


 2人の声を聞いたマミカが少々、血の気を取り戻す。


 曲のイントロが流れた。


 マミカが踊りだす。


 やはり、ぎこちない。


 観客たちの前に出た純男とガヤオはメロディーに乗り、全力でサイリウム・ダンスした。


 2人以外の客は、呆気に取られている。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ