表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役メイドだなんて言われましても困ります  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/68

31



 2階の廊下は、学院長の執務室があった1階より地味……装飾は控えめになっている。

 3階にも階段は続いていたが、この分だと3階も地…んんっ!…機能重視な内装かもしれない。


 尤も、控えめな内装と言っても作りそのものはしっかりしていて、見る者が見れば、扉一枚とってもかなり上質な素材と繊細な技術で作られているとわかる。

 煌びやかさがないだけで、それはフィーにも一目でわかった。


(はぁ…やっぱり御貴族様用の建造物って事よね…。

 廊下も安っぽい板張りじゃないし、あの扉も一見わかり難いけど、細部にちょっとした彫刻が施されていて手が込んでる。

 もう、見るからにお金掛かってまーす!……って感じ…)


 思わず呆れの溜息が漏れそうになったが、カザロが居た事を思い出し、咄嗟に取り繕う。

 目的の部屋は階段すぐ横だったようで、つい内装を観察していたフィーを、カザロは立ち止まって待っていた。


「申し訳ございません」

「いやいや、1階との差に驚くのも無理はないですからねぇ。

 前任の学院長の趣味だったみたいなんですが、あぁ言うキラキラは、私のような老人には……ちょっと、ねぇ。

 実を言うと私も落ち着かないんですよ。ですが態々(わざわざ)金と時間を使って手直しする程でもないですから」


 フホホと芝居ががった苦笑いを披露するカザロだったが、そのまま流れる様に傍の扉をノックする。


「失礼。

 リッケ先生、タブスアですが御在室ですかな?」

「(はい、どうぞ)」


 扉越しでの会話なせいで、相手の声は小さく、くぐもって聞こえる。

 しかしフィーは片眉を跳ね上げた。


(ん?

 ………この声…何処(どこ)かで…)


 記憶を引っ張り出すより先に、不快感に襲われたのは何かの予感だったのかもしれない。

 近付いてくる足音が徐々にはっきりと聞こえてきて、薄く扉が開かれた。

 扉の隙間の奥に見える姿を確認して、フィーは眉間の皺を思い切り深くする。




 さらりとした銀髪に琥珀色の瞳と言う、神の御業としか思えない超絶美形少年…。

 顔面だけならフィーの前世である芙美子の好みド真ん中なのだが、そんな美少年がモブだとはどうしても思えず、つい敵認定するに至った相手だ。


 しかしこんな少年が講師?

 年齢はフィーより少し年上に見えるが、然程(さほど)違いはないと思われる。

 勿論魔法の技量力量は年齢に比例する訳ではないし、知識も同じくだ。

 しかし、それにしたって若すぎないだろうか…?



 ついそんな事を考えてしまったが……いやいや、それどころではない。


 触らぬ神に祟りなし……確かに校舎内に出入り出来る立場と言うのは魅力的だが、だからと言って頭に警鐘が鳴り響くような相手と行動を共にしたくはない。

 フィーにとって警戒対象である以上、推薦してくれたモスリンと、カザロには申し訳ないが、回れ右推奨だ。


 何よりアンネッタや公爵家に、どう影響するかわからない為、可能な限り避けるべきである。

 そう思って丁重にお断りしようとしたのに、扉から顔を覗かせた美少年に先を越された。


「あれ、君は…フィーさん」


 カザロが『おや?』と、不思議そうに後ろに控えていたフィーを振り返った。

 一瞬にして思考が弾け飛び、フリーズ状態に陥る。

 それを好機とした訳ではないだろうが、リッケと呼ばれた美少年とカザロは話しを進め始めた。


「お忙しい所、申し訳ありませんな。

 実は先日から探して居る助手の件なんですが、彼女はどうだろうかと思いまして」

「フィーさんを、ですか?

 なるほど。

 少し彼女と話をしてみても良いでしょうか?」

「えぇ、勿論」


 フィーを振り向いたカザロは、穏やかに微笑んでいる。


「もう話から分かったと思いますが、彼がセブ・リッケ講師で、助手を探している魔法の新任講師です」


 そんなカザロの肩越しに覗き見えた美少年の笑顔で、フィーの硬直が解ける。

 慌てて断ろうとした所で、フィーは違和感に気付いた。


 最初に違和感はわかったものの、その原因がわからない。


(何……何かおかしいのに…何がおかしい?)


 自分で自分の言動に疑問を感じるが、そうとしか言いようがなく、得体の知れない感情にグッと唇を噛み締める。

『何故』がわからないのは酷く落ち着かない。しかし、それは急に繋がった。







ここまでお読みいただき本当にありがとうございます。


リアル時間が少々慌ただしく、隙を見計らっての創作、投稿となる為、不定期且つ、まったりになる可能性があります。また、何の予告もなく更新が止まったりする事もあるかと思いますが、御暇潰しにでも読んで頂けましたら嬉しいです。


ブックマークやリアクション等々も、頂けましたらとても励みになりますので、どうぞ宜しくお願い致します。

ブックマークや評価等々くださった皆様には、本当に本当に感謝です。


誤字脱字他諸々のミス、設定掌ぐる~等々が酷い作者で、本当に申し訳ございません。見つけ次第ちまちま修正したり、こそっと加筆したりしてますが、その辺りは生暖かく許してやって頂ければ幸いです<(_ _)>

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ