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謎の人物の名前は
「いや〜、それにしても穏やかな風ですね。」
新緑の若葉の間から少し日がさす駅に、涼やかなそよ風が通る。
「そうですね、ずっとここにいたいぐらい・・・じゃなくて、貴方は一体なんなんですか!」
「うん?俺?」
「そうです。貴方です!」
と、強めの口調で指をさす。
「失礼な人。まずは貴方から名乗ってくださいよ。人に尋ねるなら、自分からでしょ?」
「いやいや、いきなり話しかけてきたのは貴方でしょうが!」
僕は困惑しながらも指摘する。
「仕方がないですね。俺は、梵 遥比。ちょっと変わった眼鏡屋の店主です。貴方もこっち側の人間なら利用するかもしれませんね。」
と、かけている丸眼鏡を掛け直す。
「梵・・・本当にあるんだ、そんな苗字・・・」
「これまた、失礼な人。あるから、名乗っているんですよ。」
「ところで貴方、貴方もこっち側の人間なのでしょう?」
さっきも言っていた、こっち側の人間。それは一体どう言う意味なんだろうか。
「あの、こっち側の人間って、どう言う意味ですか・・・?」
連載、短編のどっちがいいのか、どう違うのか、よく分かってないです・・・