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その公爵様とメイドの事情  作者: ロマンスメーカー
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第28-2話  平穏なグレース皇子宮の日常

挿絵(By みてみん)


いつのまにか時間が経ち、様々な花が咲き乱れ、美しさを誇る5月になった。

その間いくつかの事件があったけど、その中でも痛快なことはグレース皇子が私を苦しめた侍女の群れを見つけて復讐をしたことだった。

彼女たちはベイリオ皇居の侍女の身分から全員メイドに降格されたという。

私もただ善良な人ではなかったから、率直に少し気が晴れた。

そんなある日、グレース皇太子宮をカルロス皇太子が軽快な足取りで訪ねてきた。

しかし、グレース皇太子は乗馬の授業中で席を外しているため、私は困った表情でカルロス皇太子に話しかけた。


「殿下、今グレース皇子様は席にいらっしゃいません。今日乗馬の授業をしに行かれたんです。来られるなら今日の午後遅くにならないといらっしゃいません」


「わかってますよ。エレイン」


「え?」


「エレイン!今日時間ありますか?」


カルロス皇太子の青緑色の二つの瞳が私をじっと見つめていた。

どういうことか分からないけど、今日のスケジュールを考えてみるとグレース皇子が乗馬の授業を終えてくるまで時間がたくさん残っていた。


「はい、時間はあります。もしかして何かあったんですか??」


私は気になる表情でカルロス皇太子を見た。

カルロス皇太子は大変気持ちよさそうな表情で私の片腕を取って導いた。

私はわけも分からないまま、彼に連れられてカルロス皇太子の専用馬車に乗ることになった。


「さて!今日は私をちょっと手伝ってくれますか?」


「え?どうしたんですか?」


私が気になる表情をしながらカルロス皇太子を見たけど、彼は答えずにっこりと微笑むだけだった。

私は訳も聞けずに、のびのびと動く馬車の窓の外をとめどもなく見物した。

勤務地を離れて他の仕事をしていると、なんだか学校をさぼっているような気がした。

前世では撮影で忙しくてあまり学校にあまり行けなかったけど、ふとその頃が懐かしくなった。

この憑依した世界で私の身分は良くなくて、学校へ行けずに、すべてを独学しなければならなかったから、急に少し寂しくなった。


⦅私は学校と縁がないみたい…⦆


「何を考えているんですか。エレイン?今とても寂しそうな表情だったが….」


突然カルロス皇太子が気になる表情で私を見ながら聞いた。

私は彼に私の内心がばれたようで赤いビートのように顔が赤くなった。


「あぁ…、とても懐かしいことが思い浮かびまして」


「懐かしいことですか?」


「はい…」


私が困りそうに笑うと、カルロス皇太子はそれ以上は聞かなかった。

彼は振り返って、ぼんやりと窓の外の風景を見始めた。


(ヒィン)


「どうどう」


いつの間にか目的地に到着したのか、馬車が複雑な通りで止まった。

私とカルロス皇太子は馬車に降りてしばらく周辺を見回した。

私たちが到着したのは、ベイリオ皇国の首都エレルマン市内の中心だった。


「カルロス皇太子殿下…ここは?」


「シッ!」


カルロス皇太子が自分の人差し指で私の口を覆った。


「ここではカルロス、もしくはカルとか、こうやって呼んでくれますか?」


「はい。私の考えが浅かったですね。カルロス様!」


カルロス皇太子が明るい表情で私を見ながら軽くくすりと笑った。

市内の通りを通る人々がカルロス皇太子を眺めながら皆チラチラ横目で見た。

彼は白いシャツに青色の綿ズボンをはいた身軽な服装だったが、前世で私が見たモデルたちも彼のそばに立っていれば一匹のイカになっているようだった。

一言で言うと、街中に立っていただけなのに、雑誌の表紙モデルのように素敵に見えた。


「カルロス様? 一体なぜ私をここに連れてきたんですか?」


「うーん、エレインにお願いがありまして!」


彼は少し照れくさそうに頬をかきながら言った。


「数日後にセレナの誕生日があるんです。でも、どうもプレゼントを買うのに素質がないみたいで…。毎回プレゼントをあげるたびにありがとうとは言っていますが今回はセレナにすごく喜んでもらいたいです」


カルロス皇太子が、子犬のように澄んだ両目でキラキラと私を見つめながら言った。

彼はセレナの誕生日プレゼントを買うために私を市に連れてきたのだった。

私はこれまでセレナに大いに助けられてきたので、肯定的な笑みを浮かべてうなずいた。


「いいですね!カルロス様!私が確実にお手伝いしますよ!!」


「ありがとうございます!エレイン!」


カルロス皇太子が明るく微笑んで私を見つめた。

私も彼を見ながら明るくにっこりと微笑んだ。




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