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ファントムシュナイツ  作者: 聖花 シヅク
第1指令:学園入学
8/18

7話:ファントム襲来

今話では普通の学校ならばありえないものが入っています。

気付いた人は感想の方でこっそりと聞いてみてください。

なお、本作の基本となる、シュナイツ育成に関しては関係ありません。



本日3話目の投稿です


では、7話『ファントム襲来』お楽しみください


 戦闘訓練からおよそ1週間が過ぎました。

 この間、私達『栄菟女学院』の管轄地域では特に何も起きませんでした。

 しかし、『神鏡女学院』の管轄の方では、大きなファントム襲撃があったそうです。

 被害はそこまで大きくなかったようですが、下級悪魔ディティオレ・デーモン(クラス)もいたそうです。


【ファントムの(クラス)分け】———

天災(クラディス)級        ↑強

超級魔将(ディアブロス)

上級魔将プロベクト・ディアブロス

中級魔将ミディアム・ディアブロス

下級魔将パルブス・ディアブロス

超級悪魔(デーモン)

上級悪魔(グレーター・デーモン)

中級悪魔(カース・デーモン)

下級悪魔ディティオレ・デーモン

災害(ディザスター)

大級(ビッグ)ファントム級(高さ10m以上)

中級ファントム級(高さ5m以上)

小級ファントム級(人間と同じくらい)

通常ファントム級      ↓弱


 ファントムとつく(クラス)のファントムはビームや物理攻撃しかしない。

 災害級は個体によって能力は違うが、津波に近い被害を出すこともある。

 悪魔デーモン級は下級、中級、上級、超級と上に上がるにつれて能力が上がる。超絶技(スキル)を発現していることが、戦いに参加できる目安とされている。

 魔将ディアブロス級も悪魔級と同じく上に上がるにつれて能力が上がる。下級魔将でも超級悪魔10体に近い被害を出す。超絶技(スキル)が覚醒している事が、戦い参加の目安とされている。

 天災級は第一の天災(ファーストクラディス)でのみ確認された。一体で1国を一瞬で滅ぼしたとされる———


 悪魔級を相手にしたのは神鏡女学院序列トップ3人が率いる、『聖杯(カリス)』だったそうです。

 まあ、『聖杯(カリス)』のメンバーは、主軸の3人を含め全員が覚醒しているので、下級悪魔程度ならほぼ100%遅れは取らないでしょう。




 今日は午後の授業はありませんでした。

 レギオンに所属している人は、それぞれのレギオンに用意された部屋へと別れました。


「さて、皆さん。本日の予定を説明しておきます」


『はい』


「まずは、それぞれの能力を知るためにも、身体能力測定をしましょうか」


「身体能力測定ですか‥‥初めて聞きますね」


「まあ、普通の学校に通っていたなら、訊いたことが無いだろうね。身体能力測定はシュナイツ育成学校でしか行われないから」


「身体能力測定はシュナイツの基礎的身体能力。マギ使用時の身体能力。強化系の超絶技(スキル)なら、その時の身体能力もと、多くて5回行います。少ない人は2回ですね」


「私達の場合には、誰も‥‥あれ?緋和李、身体能力の強化あった?」


「え~と‥‥はい。能力の一つに身体能力を強化するのもあります」


「じゃあ、緋和李だけ3回以上だね」


「そのことだけど、もう2、3年生は1年生入学前にやったから、いらないんじゃないかな?緋和李は参謀型ではないから、みんなの能力を知っている必要はそこまでないから」


「それもそうですね。では、緋和李さん。ついて来てください」


 生徒会長についていった先にあったのは、一つの体育館でした。

 この学院には合計6つの体育館があります。

 その他にも、戦うためだけに作られたアリーナなどもあるそうです。


「では、まずは100mからです」


「私がスタートはやる」


「じゃあ、僕がゴールの所で測定をやるよ」


「よろしくお願いします」


 私は、100mのラインへと向かいました。

 久しぶりに100mをやりますが、やはりこちらから見るとかなり遠くに見えますね。


「じゃあ、よーい‥‥ドン!」


 思ったよりも気の抜けたスタートの合図ですが、まあ、これが白崎様なので仕方ありません。




 思ったよりもいいタイムが出たと思いますが‥‥どうだったでしょうか?


「12秒29」


 かなりいいタイムが出たと思います。

 自己新とまではいきませんでしたが‥‥まあ、許容範囲でしょう。


「緋和李さん、脚早かったのね」


「はい。中学では陸上部に所属していて、全校で4位でした。あと少しだったのですけど」


「全国4位‥‥凄いわね」


「じゃあ、次は高跳びね」




 次々と、競技を終えていきました。

 なんだか、やっていた種目は陸上の競技ばかりでしたが、身体能力を測るためなら丁度いいのでしょう。


「じゃあ、次が最後ね」


 身体能力強化も使って、最後にやるのは砲丸投げです。


「どうぞ」


 一気に投げ飛ばしましょう。

 超絶技(スキル)も使っていいのならば、普通にボールを投げるように投げた方が飛びますからね。

 この身体能力測定では、投げ方に関する規定はないそうなので、野球投げでも問題はないそうです。


 砲丸を投げる円、ギリギリにまで踏み込んで、一気に投げます。

 直線状に跳んでいった砲丸は数10メートルほど過ぎたところで減速し、少ししたら落ちました。


「記録54.6m」


 通常の世界記録の倍以上ですね。

 まあ、マギを使ったうえ超絶技(スキル)も使って、通常の記録を越せなかったら、それはそれでやばいですからね。

 あ、通常の私の記録は18mでした。十分に国の記録は狙えますね。


「じゃあ、今日は解散に」

ブー、ブー、ブー


 突如ブザー音が鳴り響きました。

 確かこの音は、ファントムの襲撃です。


『今から呼ばれるレギオンは、直ちにグラウンドに集まる様に。『不滅の戦姫(シルヴィン)』『栄光の燈(グロリア)』——————』


 私達のレギオンも呼ばれました。


「行きましょう」

『はい』




「良く集まってくれた。今回の出現地域はこの学園のすぐそばだ。手帳の方に場所の情報は送った、移動手段を持っているレギオンから移動してくれ。散!」


 レギオンごとに移動を開始しました。


「場所は‥‥町二つとなりね。電車で行きましょう」


「電車では、遅くなってしまうのでは?」


「でも、移動手段はそれ以外にはないわよ」


「私が向こうで戦えなくても大丈夫ならば、4人位なら送れます」


「白崎さん抜きで‥‥」


「私の超絶技(スキル)でマギの回復は出来るので大丈夫ですよ」


「本当!じゃあ、それで行きましょう」


「では、いきます。《影よ我らを運べ》【影移動】」


 私達の足元に大きな影が広がりました。

 それに少しずつ飲み込まれていき、頭まで飲み込まれた次の瞬間。私達は見慣れない場所に居ました。


「ここですか?」


「はい。手帳のマップでも、ここになってますね」


「かひゅー、かひゅー」


 何事かと思ってそちらを見ると、過呼吸になっている白崎様がいました。


「あ!すみません。《我が魔を分け与える》【魔譲】」


「‥‥ん。ありがとう」


 過呼吸になっていた白崎様は、マギを分けるとすぐに呼吸を整えました。

 これも、一つの戦場で生きるために大切なことですね。すぐに息を整える、と。


「では、すすみましょう…!緋和李さん!」


「分かっています!はぁぁ!」


 突如空から襲来したファントム。

 今回のファントムは鳥型ですかね。でも、報告では通常の四角いものが多数と‥‥


 私は心霊装(マギア)のケースの上で滑る様に、ファントムのくちばしに合わせました。

 狙い通り、ファントムはケースの上を滑り、また飛び上がっていきました。


「それにしても、突然でしたね」


「それに反応した緋和李君も大概だと思うけど‥‥今のは僕の責任だ。すまなかった」


「何で謝るんですか!?」


「僕がこのレギオンの唯一の盾だ。それなのに、敵の発見に遅れるどころか、敵に攻撃されるまで気づかないなんて」


 ああ、そう言う事でしたか。

 確かに、盾役(タンク)として今のは、大きな問題なのかもしれませんね。

 私がどうとも思っていないので、何故謝ってきたのか焦りましたが‥‥理由が理由ですしね。


「今のは仕方がありませんよ。こっちに着いてすぐにファントムに襲われるなど、誰も考えていませんでしたから。それに、今のは報告にあった型とは違いました。空中にもファントムがいるという事が分かっていれば、気付けていたはずです」


「だが‥‥いや、ともかく、謝らせてくれ。すまなかった」


「水智、いつまでもしつこい」


「だが!」


「誰も気にしてない。それに、索敵の担当は会長だ。未来予知に勝る探知能力はない」


「そうだが‥‥下手をすると今ので全滅していた可能性も」


「あ、それは無いですよ。私、音に敏感なので、あそこまで風を切って進んでこられると、いやでも分かりますから」


「そ、そうか」


 水智様は、若干苦笑いをしました。肩から力が抜けたのなら良かったです。


「無駄な力も抜けたようですね。では、出発しましょう」


 会長が仕切り、私達は進み始めました。

 先程の鳥型ファントムはどこまで飛んでいったのでしょうか?




 これは酷いですね‥‥町が1つ潰れてしまったようです。

 ここまで被害が出るまで、報告が来なかったなんて考えられませんね。

 もしかすると、報告を後回しにして逃げたのかもしれませんね。常駐のシュナイツ崩れの数が少ないと、今回は逃げるしかないでしょう。

 町全域がファントムで埋め尽くされています。

 あ、シュナイツ崩れとは、マギを持っていながら学園に通わなかった、または通うことができなかった人のことを呼びます。

 大抵は、マギの量が少なかったり、町を守るのに残ったりといった理由で、犯罪者という事ではありません。


「とりあえず、非難の遅れが無いか確認しましょう。非難が遅れている人がいたら、まだ家に隠れていると思うけど‥‥」


「そうですね、人の声は‥‥聞こえませんね。ファントムの音がうるさくて、遠いところは分かりませんでしたが、この周辺にはいませんでした」


「そうですか‥‥有難うございます。では、中心へ向かいましょうか。この町はそこまで広くはないので、そんなにかからないと思います」


「分かりました」


 私達は無駄な戦闘は避け、市街地からは出来るだけ離れたところから、町の中心地にある市役所へと向かいました。

 しかし、そこで待っていたのは、思いもよらない景色でした。

 私はこの栄菟女学院に入るよりも、もっと前。3年前には理解したと思っていました・・・・

 その考えが甘かったのだと、私は————いえ、私達は思い知らされることになりました。


 町の中心(市役所)で待っていたのは、死体となった町を守る数人のシュナイツ崩れでした。

 しかし、死体とは言えど、ただの死体ではありませんでした。

 体の間接全てをねじ切られ、数人の身体をバラバラに市役所の壁に貼り付けてある、とてもショッキングなものでした。

 吐きそうにならなかったと言えば噓になりますが、ここで吐くわけにはいきませんでした。


 市役所の上には、この町が半壊になった原因であろう、ファントムが悠然と佇んでいたのですから。


ここまでお読みいただき有難うございました

では、次話の予告を緋和李ちゃんにお願いします


「こんばんわ、秋峰緋和李です

今話では、身体能力測定を行いました

そして、最後ではついにファントムの襲来がありました

この後、どうなるのか見ものですね

では、次話の予告へ移ります

次話では、今話の続きで、ファントムとの戦闘があります

初めてのレギオンでの戦闘ですが、皆さんの足を引っ張らないように頑張りたいですね


では、ここで次話の予告は終わりにさせていただきます

次話の投稿は明日、6時から8時の間の予定だそうですよ」


緋和李ちゃん有難うございました


では、作者からのお願いです

面白い、また見たい、続きを早く読みたい、と思っていただけた方は、ブックマークと下にある☆を★にしていただけると嬉しいです

励みになるので、どうかよろしくお願いします!


では、また次回お会いしましょう!

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