初デート?
見ていただきまして、ありがとうございます。
「は~…もうすぐ10歳かぁ…」
前世の記憶を取り戻して、早5年が経とうとしていた。
日課の美容体操を終え、姿見を見て溜息をつく。
体操も王子達に見られたとか、ほんとあたしってアホなのかもしれない…
笑って無礼を許してくれたけど、もう外ではパックしか出来ないじゃん…
しょっちゅう遊びにくるけど王子って暇なのかな?
それよりも…なんで毎日体操しているのに全然成長しないの?
身長ばかり伸びてきて、大事な部分が成長しないじゃないの!
姿見の前で地団駄を踏んでいると扉の方からお兄様の声が聞こえてきた。
「レーカ、もし時間があるのなら湖に行かないかい?」
「もちろんですっ!お兄様と二人でですか?」
扉を開けると、ディオスお兄様とアルが立っていた。
「勿論、アルには着いてきてもらうよ」
「アルも大好きだから嬉しいわ!」
にっこりと微笑むとアルはまた顔を赤くして手で覆ってしまった。
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「綺麗な湖ねお兄様っ!」
「ふふっ、レーカの方が綺麗だよ」
こっこんな台詞今までで言われたことないわっ…!
歯が浮くような台詞でもイケメンが言うと絵になるのね…
はっ…それよりこれはもう実質デートじゃないかしら!!
ギャルだったけど彼氏一度も出来なかったのよね…
身内だけど初めて男性と出かけるだなんて…あぁ、なんて幸せなのかしら…
あたしに冷たくなってしまう前にやっぱり存分に甘えておこう。
二人で美味しいお菓子を食べたあと、お兄様はシートの上で読書、あたしは湖の側でキラキラ光る水面を見て楽しんでいたところ、
バシャバシャと水を弾く音が聞こえてきた。
「溺れてるっ?!」
目を凝らしてよく見ていると、猫らしき動物が溺れているのが見えた。
お兄様を呼びに行く時間はないっ…
あたしは後先考えず湖に飛び込んだ――
なんとか猫を抱きかかえる事が出来たが、スカートが水を吸って思うように戻れない。
「レーカ!!」
飛び込んだ水音で気づいたのか、お兄様が立ち上がったのが見えた。
その後ろから猛スピードで走ってきた少年が湖に飛び込んだのが見えた、気がした。
あぁ、せめてあたしがジャージ穿いてたら…
そこで視界が真っ暗になってしまった。
更新遅れました。
パソコンから初めて投稿してみましたが、読みにくかったら申し訳ございません。