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海鼠腸が実際に体験したゾッとする話

作者: 海鼠腸

 いつだったか忘れたけど金沢に遊びに行った時の話。

 

 金沢駅前の大通りから一本路地に入った所に本屋があったんだけど、店内に電気がついてなかったんだよね。

 

 閉まってるかな? と思いつつドアを引いたら開いてたので店内に入る。

 

 でも、入ってから変な感じがしたんだよね。

 

 店内は耳鳴りがするほど静かで、外の音が一切聞こえなかった。

 

 でも、あんまり気にすることなく店内を一回りするが、店員の姿が見当たらなかった。

 

 変だなぁ……と思いつつ、陳列してある週刊誌を手に取り立ち読みを始めた。

 

 読み始めてから数十秒後に、海鼠腸の左肩後ろから。

 

「立ち読みはご遠慮ください」


 と、今にも消え入りそうな声が聞こえた。

 

 その瞬間、鳥肌が立った。

 

 海鼠腸はバッと振り向いたが誰もいない……がレジ付近にロングヘアの目隠れ店員がいた。

 

 声の発信源は確かに左肩後ろだった筈……瞬間的に海鼠腸の背後から、レジ付近まで移動は普通に考えても不可能。

 

 気味が悪くなった海鼠腸は、慌てて店から出る。

 

 店から出た瞬間、街の雑音が耳に飛び込む。

 

「なんやったんや? 今の……」


 そう思った海鼠腸は、再び先ほどの店のドアに手をかけ引いてみる。

 

 ガチャリ!

 

 閉まってる……?

 

「もしかしてあの瞬間、異空間に入ってたのか?」


 そんな気味の悪い思いをしながら、金沢駅のバス停へ向かって竪町のアニメイトに行くのだった。

 

 後にも先にも、こんな体験をしたのはこれ一度きりだった。

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