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「わたしはこの黒猫のが良いな」
「分かった。主人、この白狐と黒猫の面をくれ」
マカはお面を受け取り、お金を払う。
「何かマカにお金払わせてばかりで悪いなぁ」
「気にするな。今までのバイト料だと思え」
「そっそう?」
「ああ」
マカはあくまでも無表情。
だけど頭の飾りに触れないように、お面を横に付けてくれた。
「水ヨーヨーは最後にするか。もし途中で破裂したら、泣けるしな」
「あっ、でもわたし、輪投げで水風船当てたよ?」
今はしぼんだ状態だけど、いっぱい入っているし、家に帰ったら作れる。
「それとこれとは別。お前のは帰ったら、風呂に入る時にでも使おう」
…マカ、水風船をお風呂に入れて遊ぶ気?
何だか見た目と違ってお茶目なところがあるなぁ。
「それじゃあそろそろ腹も減ってきたし…」