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―しばらくしてマカが浴衣に着替えて出てきた。


長かった髪も頭の上でまとめて、かんざしをしている。


「マカ、とってもキレイ! …だけど、未成年に見えない」


「ほっとけ」


やっぱり浴衣の色のせいか、すでに成人を過ぎているように見える。


「次はナナオだ。とりあえず一人でやってみろ。ダメだったらソウマを呼べ」


「うん」


わたしは浴衣を持って、寝室に入った。


「んっと…。ああやって、こうやって…」


十分後、悪戦苦闘して着てみたけれど…。


「…ないわ。コレはない」


等身大の鏡の前で、わたしはボソッと呟いた。


あちこちヨレヨレ、着崩れしていて、浴衣を着たまま全力疾走した後のように見える。


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