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「マカにはこちらの濃紺の生地に、金色の蝶のものを。ナナオさんにはこちらのピンク色の生地に、黄色の花のものをご用意しました」


「うむ。ナナオ、どうだ?」


「うん、スッゴク可愛い!」


アイスティーを載せたトレーをテーブルに置いて、わたしは浴衣を見た。


「でもマカの、ちょっと色が暗くない? マカだったらもうちょっと明るい色でも似合うと思うわよ?」


「私もそう言っているんですけどねぇ。何分、本人がイヤがるもので」


「ハデな色は好まん。落ち着いた色が良い」


マカはきっぱりと言い放ち、浴衣を手に持った。


「ナナオ、浴衣の着付けはできるか?」


「うっうん、一応…」


「不安ならソウマに手伝ってもらえ。今日はその為に、コイツを呼び出したんだからな」


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