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「親友・友達・クラスメートのほとんどが地元から出ている。今はお盆だしな」
「あっ、そっか」
ここは都会みたいだし、みんな家族と行動することが多いんだな。
「マカは里帰りは?」
「…気が向いたら、な」
と、思いっきり険しい表情で答えられたので、その話題は終えることにした。
「全然外に出ないけど、買い物とかは行かないの?」
「外はあっつい。買い物は他のヤツらに任せている」
他のヤツら、とはハズミとマミヤのことだな。
「でもお盆ならお祭りがあるんじゃない?」
「祭り…」
マカの視線がパソコンから、わたしに向かった。
「行きたいのか?」
「へっ?」
「祭り」
「そりゃあお祭りは好きだけど…」




